要点の設計さえできれば、A4一枚で十分に伝わります。実務支援の経験をもとに、短くても刺さる1枚企画書テンプレート(Word・Excel・PowerPoint)と書き方のコツを無料公開します。
新規アイデア・商品/マーケ/イベントなどの「構想段階」を1枚にまとめる資料です。社内の業務改善・設備導入・稟議などの承認資料は提案書テンプレートをご利用ください(棲み分けにより検索意図の混同を防止)。
1枚企画書とは?|A4一枚で完結させる意図とメリット
企画の骨子を短時間で伝えることを目的に、情報を要点に限定して一枚で提示する手法です。読み手の判断を早め、すぐに比較検討できるようにします。
・要点が明確に伝わる
・不要な情報を削ぎ落とせる
・1分以内に理解でき判断が速い
・比較検討がしやすい
なぜ1枚で十分なのか?
意思決定者は大量の資料を短時間で検討する必要があります。最初の数行で「読む・読まない」が決まりやすいため、要点集中の1枚は合理的です。
・書き手:要点設計の訓練になる
・読み手:短時間で全体像を把握できる
短く伝えるために必要な要素
情報を削るのではなく、構造化して配置します。目的→課題→解決策→効果→予算/スケジュール→次アクションの順で設計すると伝達効率が上がります。
・目的を一文で明示
・現状と課題を端的に
・解決策(施策)を具体的に
・期待効果を定量で
・実行スケジュール/予算
・次アクション(承認/打合せ等)
企画書テンプレート一覧|用途別・形式別の無料フォーマット
A4一枚で伝えることを前提に、Word・Excel・PowerPointの各形式を用意しました。用途に近いものから選び、文言だけ差し替えて使えます。
シンプルな企画書(Word・Excel)
シンプルな企画書テンプレートです。テンプレートには、サンプルの企画内容が記載されています。企画書の書き方の参考にしてください。
イベント用の企画書
開催目的・会場・集客施策・予算などイベントに特化した項目構成。費用対効果の見通しを添えると通りやすくなります。
キャンペーン用の企画書
販促キャンペーンの目的・ターゲット・媒体配分・KPIを1枚で提示。比較表や想定効果を別紙で補完すると説得力が上がります。
新商品企画用
コンセプト・ターゲット・チャネル・収益見通しを簡潔に。ビジュアルや比較表は別紙で補完。
プロジェクト企画用(横型)
A4横レイアウトでフローや役割を一覧化。立ち上げ時の全体像を1枚で共有できます。
A3サイズの企画書
情報量を少しだけ増やしたい場合に。1枚の利点を残しつつ項目を拡張できます。
PowerPoint版(デザイン重視)
視覚表現が必要な場面向け。スライド部品を使い回せるので、ブラッシュアップも容易です。
企画書の書き方|A4一枚にまとめる5つのポイント
A4一枚の限られた紙面で企画を伝えるには、情報の選択と配置が鍵です。実際に実務で効いたコツをまとめました。
① 簡潔性が鍵
冗長な表現はできるだけ省き、5W1Hを一文で置く。導入数行で全体像が掴める設計にします。
✔ 5W1Hを明確に
✔ 余計な修飾語は削除
② フォーマットの工夫
視線誘導(上→下、左→右)を意識。枠や小見出しで情報をブロック化します。
✔ 図表で視覚化
✔ 印刷/スマホの可読性を担保
項目 | 記載例 |
---|---|
期間 | 2025年11月〜12月 |
予算 | 100万円以内 |
目標 | 来店客数15%増・CVR2pt改善 |
③ 優先順位の設定
最重要情報はファーストビューに。重要度の低い情報は別紙または末尾へ。
✔ 3〜5項目に集約
✔ 「書きたい」より「読んでほしい」情報を優先
④ 強調とアピール
効果は定量で、差別化は比較、強調は最低限に。
✔ 競合/前回比の差別化
✔ 強調は要点のみに限定
⑤ 明確な指示とアクション
次にどう動いてほしいかを明記。締切・目的・連絡先をセットに。
✔ 承認/打合せ/資料請求の指定
✔ 連絡先/窓口の明記
テンプレート活用シーンとカスタマイズ例
新商品・イベント・プロジェクト・キャンペーンの4類型で活用ポイントを整理しました。目的別に最小限の項目を選びます。
新商品の提案
市場ニーズ→コンセプト→ターゲット→チャネル→収益性の順で骨子化。図や比較表は別紙へ。
イベント企画
目的/会場/日程/集客/予算を一画面で俯瞰。動線とKPIを一行で。
プロジェクト提案
背景→目的→体制→フェーズ→リスク/対策。横型テンプレで視覚整理。
マーケティングキャンペーン
ターゲット/媒体配分/訴求/KPI/測定方法。前回実績との比較を一表で。
よくある失敗例と注意点
伝え方の設計ミスがボトルネックになりやすい領域です。回避ポイントだけを抽出します。
詰め込み過ぎで可読性が落ちる
要点3〜5に削減し、余白と図表で補います。
目的・提案内容が曖昧
冒頭一文で“何を実現するか”を固定。施策は箇条書きで。
数値や裏付けがない
効果は数値で、根拠は簡潔なデータで添付。
締めと次アクションが不明
期限付きの依頼文で締め、窓口を明記します。