この記事では、営業・面接・Web制作の現場で使えるヒアリングシートのテンプレートを、書き方・項目例・活用の流れとともに解説します。実際に現場で使われているExcel形式のフォーマットを無料ダウンロードでき、すぐに自社用へカスタマイズ可能です。

【実務経験コメント】
本記事では、営業・採用面接・Web制作の現場で実際に使用されているヒアリングシートのテンプレートを、ビジネス文書作成の専門チームが無料で提供します。

ヒアリングシート テンプレート一覧

以下でダウンロードできるテンプレートは、従業員の採用面接で使用できる面接用ヒアリングシートと顧客へのヒアリングで使える営業用ヒアリングシート、WEB制作時に使用するシートの3種類です。

面接用ヒアリングシート テンプレート(書き方・記入例付き)

採用面接時に使える項目付きのテンプレートです。応募経緯・職務経験・勤務希望などの必須情報を効率的に確認可能。

面接用ヒアリングシート テンプレート Excel記入例|応募経験や職務経歴を整理できる無料ダウンロードフォーマット

面接用ヒアリングシートの記入例

以下の記入例は、採用面接における応募者の評価を目的にしたサンプルです。面接担当者が候補者の経歴・スキル・志向を定量化し、「再現性」と「カルチャーフィット」の観点で判断できるよう構成しています。

STAR(状況・課題・行動・結果)形式を意識した記入例としてご活用ください。

項目 記入例(ダミー)
応募区分 中途/正社員(営業職)
職務経験 BtoB SaaS新規開拓3年(年商3,000万円規模の新規創出)
実績(STAR) 新規案件不足(S)→業界別リスト化(T)→ABM+ウェビナー(A)→四半期商談数1.8倍(R)
退職理由/志望動機 プロダクトの拡張性を活かせる市場で挑戦したい/御社は製造×SaaSの成功事例が豊富
スキル 仮説検証・提案書作成・オンラインデモ進行・SFA運用
希望条件 年収500〜580万円/フレックス可/出社週2回
入社可能時期 現職1ヶ月の引継ぎ後、12/1以降入社可
評価メモ 対人折衝◎/再現性あり。技術理解は今後強化余地。
合否保留条件 技術課題の追加提出(API基礎理解の確認)48時間以内
サンプル文:

  • 強み:仮説→検証→提案の速度が速く、SFAでプロセス可視化ができる。
  • 懸念:API・連携周りの技術理解は要補強。
  • 面接所見:カルチャーフィット良好。目標設定と振り返りの習慣がある。

営業用ヒアリングシート テンプレート(質問項目とサンプル付き)

顧客課題・現行サービス・予算・決裁フローなど、営業活動で必要な質問項目を網羅したテンプレート。

営業ヒアリングシート テンプレート Excel項目例|顧客課題・予算・決裁フローを整理できる無料フォーマット

営業用ヒアリングシートの記入例

以下の記入例は、営業活動で顧客情報を整理・可視化し、提案精度を高めるためのサンプルです。顧客課題・KPI・決裁フローなどを一貫して把握することで、「課題特定→提案→合意」までのプロセスを効率化できます。

項目 記入例(ダミー)
会社名 株式会社サンプルマーケット(小売・EC)
ご担当者/役職 山田 太郎 様(EC運用責任者)
現状の課題 ブランド認知度の向上と、リピート率の改善(現在18%→目標25%)
使用中のサービス 自社EC+モール(Rakuten/Amazon)/MA未導入
重要指標(KPI) 新規CV 1,200/月、LTV 25,000円、解約率1.8%以下
予算レンジ 年間300〜500万円(ツール+運用含む)
決裁者/決裁フロー 決裁:取締役(営業本部長)。部内検討→役員会→稟議書提出
導入希望時期 2026年1月〜3月(Q1内に試験導入→Q2本導入)
リスク・懸念 在庫連携のAPI制約、運用負荷の増大
次アクション 10/30までに概算見積と導入スケジュール案送付。11/8 PoC範囲を共同定義。
サンプル文(箇条書きで可):

  • お客様の課題:ブランド認知度の向上/リピート率18%→25%
  • 評価基準:新規CV、LTV、在庫連携の安定性
  • 決裁:役員会での稟議承認が必須。根拠資料=PoC結果+費用対効果
  • 次アクション:10/30 概算見積、11/8 PoC要件定義、12月初旬 役員会提出

Web制作ヒアリングシート テンプレート(目的とサンプル付き)

サイト目的・デザイン・機能要件・素材提供・ターゲット設定など、制作前の要件定義に必須の項目を収録。

Web制作ヒアリングシート Excelテンプレート|目的・デザイン・機能要件・ターゲット設定を整理する無料シート

Web制作ヒアリングシートの記入例

この記入例は、Webサイト制作前の要件定義を円滑に進めることを目的としたサンプルです。目的・ターゲット・機能・非機能要件などを明示し、「目的整合」「情報設計」「スケジュール共有」の三点を明確化できる構成になっています。

項目 記入例(ダミー)
サイト目的/KPI 問い合わせ月100件/CVR 2.5%/リード獲得単価8,000円以内
ターゲット 製造業の購買担当・経営企画(30–45歳)
参考サイト デザインは余白広め・写真大きめ。UIは問い合わせ導線を上部固定。
機能要件 CMS(WP)/検索/製品カタログ/フォーム3種(問合せ・資料DL・見積)
非機能要件 CLS<0.1/LCP<2.5s/多言語ja-en対応/WAF導入
素材提供 製品写真20点(再撮影要5点)/原稿ドラフト:営業部が11/10提出
体制/承認 窓口:広報課。原稿=営業部→広報承認→役員チェック(週次)
公開希望日 2026/02/15(展示会出展に合わせて)
次アクション 11/01 サイトマップ初稿/11/08 ワイヤーフレーム共有/11/22 デザイン初稿
サンプル文:

  • お客様の課題:製品の強みがWebで伝わらず、資料DL→商談化率が低い。
  • 対応方針:導入事例を上部に配置、CTAの一貫性を担保、フォームを用途別に分割。
  • 合意事項:公開日は展示会前の2/15、英語版は3月末にロールアウト。
記載時の注意: 例示の社名・個人名・日付・数値はダミーです。実利用時は固有名詞や個人情報の伏せ字(例:◯◯株式会社、A様)、および社内ポリシー準拠での取り扱いを徹底してください。

ヒアリングシートとは?目的とメリット

ヒアリングシートとは、顧客や従業員採用の面接など、相手の要望や質問内容をあらかじめ決めてスムーズに面談を行うためのチェックリストです。

  • 面談・打ち合わせを効率化し、質問漏れを防ぐ
  • 顧客・応募者・発注者との共通認識を確立する
  • 案件や面接内容を記録し、後の確認や提案に活用できる

ヒアリングシートの書き方・作成手順

ヒアリングシートを効果的に活用するためには、事前準備から共有までの流れを分けて整理します。以下では、実務で使える4ステップとその具体例を紹介します。

ヒアリングの4ステップ図

STEP 1.目的と時間を設定する

目的を明確化し、面談や商談のゴールを設定します。時間配分の基準を先に決めると、質問の優先順位をつけやすくなります。

具体例:

  • 面接:30分で「スキル・志向・条件」を確認し、採用判断の一次情報を収集。
  • 営業:60分で「課題→決裁→次アクション」を把握し、提案方針を確定。
  • Web制作:90分で「目的→要件→体制」を整理し、要件定義書に反映。

💡ポイント:「この面談の成功とは?」を一文で定義しておくと、会話がブレません。

STEP 2.項目を設計する

目的から逆算し、質問項目をフェーズ別(初回/深掘り/合意)で整理します。 シート設計は「必須項目 → 任意項目 → メモ欄」の3構成が理想です。

フェーズ 主な質問 目的
初回 現状の課題・製品利用状況 顧客理解・前提把握
深掘り KPI・意思決定フロー 成功条件の明確化
合意 費用レンジ・導入時期 提案条件の確定

🔍ヒント:各質問は「何を明らかにしたいか」を意識して設計しましょう。

STEP 3.記入ルールを統一する

ヒアリング内容の入力フォーマットを統一しておくことで、後から分析しやすくなります。数値表現・単位・日付形式の統一は必須です。

具体例:

  • 日付:YYYY-MM-DD → 2025-11-10 のように統一。
  • 数値:千単位区切り(例:3,000万円)で表記。
  • 自由記述:箇条書き+一文一情報形式
    (例:「顧客層:製造業/従業員300名規模」)。

💬アドバイス:チームで共有管理する際は、ドロップダウン形式の定義済み項目が便利です。

STEP 4.記録と共有で活用する

ヒアリング後は、回答を3行サマリ+次アクション(担当・期限)まで即時記録。関係者間で共有することで、次回改善につながります。

記録項目 内容例
要約 顧客の課題は成約率低下(CVR▲1.5pt)。MA導入で改善希望。
次アクション 11/20までにPoC提案資料を送付(担当:A氏)。
フィードバック 営業部レビュー後、導入スケジュールを更新予定。
チェックリスト:

  • ヒアリング直後30分以内に要点をまとめる。
  • 「決裁条件」「課題」「要望」を一文で整理。
  • SFAやCRMシステムへの転記をルール化。

まとめ図:4ステップの全体像

目的設定 → 項目設計 → 記入・記録 → 共有・改善

このサイクルをテンプレート化することで、どの用途(営業・面接・制作)でも再現性の高いヒアリングが可能になります。

ヒアリングシートに関するよくある質問(FAQ)

Q. ヒアリングシートのテンプレートは無料で利用できますか?
はい。すべてのテンプレートを無料でダウンロードしてご利用いただけます。商用利用や社内利用も可能です。
Q. テンプレートはExcel以外の形式でも使えますか?
現在はExcel形式(.xlsx)のみですが、PDFに変換して印刷用としてもお使いいただけます。
Q. 項目の追加や削除は自由にできますか?
はい。業種や目的に合わせて自由に編集できます。不要な項目を削除したり、新たに質問項目を追加してカスタマイズしてください。
Q. 営業用・面接用・Web制作用の違いは何ですか?
営業用は顧客情報や課題整理、面接用は応募者の経歴や希望条件、Web制作用はサイト要件やデザイン希望など、用途に応じた質問項目が設定されています。
Q. ヒアリングシートを効果的に使うコツはありますか?
事前に相手の情報を下調べし、質問項目にメモや補足を加えておくと、面談や打ち合わせをスムーズに進められます。

まとめ

今回は、採用面接や顧客への営業に使うことができるヒアリングシートのエクセルテンプレートを紹介しました。

あらかじめヒアリングシートを作成しておくと、どのように面談を進めるか迷うことなく行うことができます。

面接内容や営業時のヒアリング項目は、業界や業種によってことなるのでテンプレートを参考にしてオリジナルのヒアリングシートを作成してください。