始末書 始末書は手書き

このページでは、人事・労務の実務で遅刻や寝坊が発生した際に提出する「遅刻の始末書」について解説します。

筆者は中小企業の人事運用支援と就業規則整備の支援経験があり、実務で使える書き方・例文・再発防止策をわかりやすくまとめます。

懲戒を強調せず、事実確認と信頼回復を重視した現場目線での書き方のポイントを紹介します。

遅刻の始末書(寝坊・うっかり・交通遅延に対応)

遅刻の事実を正確に伝え、原因分析と具体的な再発防止策を示すためのテンプレートです。

一般の「始末書テンプレート」とは異なり、寝坊や乗り過ごし、交通機関の遅延など遅刻特有の要因に合わせて入力欄と文面の流れを重視しています。

このページの想定読者と用途

就業規則に基づく指示で始末書の提出を求められた従業員の方、人事・総務で様式を整備したい担当者の方に向けた内容です。

「遅刻の始末書」と他の始末書との違い

紛失・破損・情報漏えい等の事故型ではなく、勤務開始時刻に遅れて業務に影響が出た時間管理起因にフォーカスします。原因の書き分けと再発防止策の粒度が異なります。

遅刻の始末書の書き方(ポイントと構成)

1. 事実の特定

遅刻した日付・予定始業時刻・実到着時刻・遅刻合計分を明記します。客観的に検証できる時刻表現で統一します。

2. 原因の記載

寝坊・目覚まし未設定・乗り過ごし・交通遅延・体調不良など一次原因と、その背景(前日の就寝時刻、通勤動線のリスク等)という二次原因を分けて書きます。

3. 影響の把握と謝罪

朝礼欠席、開店準備の遅延、引継ぎ遅れ、来客対応への影響など具体的影響を示し、迷惑をかけた部署・関係者に対して謝罪します。

4. 再発防止策

実行可能で測定可能な対策に落とし込みます(目覚まし二重化、就寝ルール、代替ルート事前登録、始業30分前着ルールなど)。

5. 再発防止の期日と自己誓約

対策の開始日・見直し期日を入れてコミットを明確化します。

遅刻・寝坊の再発防止チェックリスト

遅刻や寝坊は日常の工夫で未然に防ぐことができます。以下のチェックリストを参考にして、再発防止につなげてください。

  • 目覚ましを2系統(スマホ+置時計)に設定しました
  • 就寝・起床時刻を固定(例:23時就寝・6時起床)にしました
  • 通勤ルートを2経路以上事前に登録しました
  • 始業30分前職場到着をマイルール化しました
  • 体調不良時は前日中に上長へ相談する運用にしました

遅刻の始末書|文例(寝坊・交通遅延・体調不良)

遅刻の原因によって文面の書き方は少しずつ異なります。寝坊や交通遅延、体調不良といった代表的なケースごとに参考となる文例を紹介します。

文例① 寝坊(自責)

このたびは私の不注意により、〇年〇月〇日(〇)始業時刻9:00に対し9:28に出社し、28分の遅刻をいたしました。前夜の就寝が遅く起床に失敗したことが原因です。開店準備および朝礼に支障を生じさせ、関係各位にご迷惑をおかけしました。再発防止として、二重アラーム設定、就寝時刻の固定、始業30分前到着を徹底いたします。今後同様の事態を起こさぬよう努めます。

文例② 交通機関の遅延(回避努力不足を自省)

〇年〇月〇日(〇)において、利用路線の運転見合わせにより9:20到着となり、20分の遅刻となりました。振替輸送の選択が遅れ、到着見込みの連絡も不十分でした。以後は代替経路の事前確認と即時連絡を徹底し、始業30分前到着を目標に行動します。

文例③ 体調不良(事前連絡・受診の明記)

〇年〇月〇日(〇)、体調不良により9:35出社となりました。朝の段階で上長へ遅延見込みを連絡し、昼休みに受診しております。今後は前日の段階で無理を避け、必要時は早めに相談・休養を取り、再発を防止します。

遅刻・寝坊の始末書作成時によくあるミスと注意点

  • 感情的表現や言い訳の多用を避け、事実→原因→影響→対策の順で簡潔にします
  • 交通遅延の証明(運行情報のスクリーンショット)は別紙添付にします
  • 医療情報は必要最小限にし、診断名の扱いに配慮します
  • 懲戒や減給の可否は就業規則の手続に従い、自己判断で記載しません

提出手順とフォーマット

始末書はただ作成するだけでなく、提出の流れや形式を守ることが大切です。ここでは提出の手順とフォーマットの選び方について解説します。

提出先・期限

直属の上長宛に当日または指示日までに提出します。メール提出可否は社内ルールに従います。

手書き/Wordの選び方

手書きは真摯さが伝わりやすく、Wordは記録性と再利用性に優れます。指示がなければWordで作成し、署名は直筆にします。

添付資料

運行情報の証明、受診控え、業務引継ぎメモなど事実補強となる資料を添付します。

テンプレートのプレビューとダウンロード

遅刻・寝坊の始末書テンプレート(Word)プレビュー画像:事実・原因・影響・再発防止の4構成
ファイル名 explanation06.docx
ファイルタイプ ワード
対応バージョン Word 2013以降
想定シーン 寝坊・交通遅延・体調不良などの遅刻発生時
主な入力欄 日時・遅刻分数/原因(一次・二次)/影響/再発防止策・期日
データ利用規約
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よくある質問(FAQ)

寝坊による遅刻の場合、始末書に「寝坊」と書いてもよいですか?
「寝坊」と直接書くよりも、「自らの不注意により遅刻した」と表現する方が一般的です。状況に応じて原因を整理し、改善策を示すことが重要です。
交通機関の遅延で遅刻した場合も始末書が必要ですか?
会社によっては遅延証明書の提出のみで足りる場合もありますが、業務への影響が大きい場合や上司から指示がある場合は始末書を提出する必要があります。
遅刻の始末書にはどのような内容を書けばよいですか?
事実(日時・遅刻分数)、原因、業務への影響、謝罪、再発防止策の5点を簡潔にまとめることが基本です。
遅刻の始末書テンプレートはWord形式で利用できますか?
はい。Word形式でダウンロード可能なテンプレートを用意しています。入力欄を埋めるだけで、すぐに提出用の始末書を作成できます。