「作業依頼書」は、単発の作業や外注先への依頼を、口頭だけで終わらせないための書類です。

たとえば、総務へ備品の設置を頼む、情シスへデータ抽出を依頼する、外注先へ画像加工や検査作業をお願いする。こういう場面で、「何を、いつまでに、どこまでやるのか」を先にそろえておくと、後から確認に戻る回数がかなり減ります。

メールや案内文のように文章中心でお願いしたい場合は依頼文の書式、業務全体を文書で依頼したい場合は依頼書の書式が向いています。作業依頼書は、実際に手を動かす担当者へ、作業内容・納期・成果物・報告方法を渡すための現場寄りのフォーマットです。

このページでは、社内向け・社外向けで使える作業依頼書テンプレート(Excel形式)を無料で掲載しています。急ぎの作業、部門間のやり取り、外注前の条件整理など、すぐ使える形にしています。

テンプレート 向いている場面 書いておきたい内容
社内向け01 部署間の作業依頼、設備点検、資料作成、データ確認など 依頼内容、担当者、期限、完了報告、承認欄
社外向け02 外注先、協力会社、制作会社への作業依頼 作業範囲、納期、成果物、検収条件、費用条件
社内向け03 社内で回覧しながら進める依頼、管理側の確認が入る作業 依頼部署、対応部署、優先度、確認欄、対応状況
社外向け04 外注作業の条件を少し細かく決めてから依頼したいとき 仕様、納品形式、修正対応、問い合わせ先、検収方法

作業依頼書とは

作業依頼書は、作業内容・期限・担当者・報告方法などをまとめ、依頼する側と作業する側の認識をそろえるための書類です。

口頭やメールだけで依頼すると、月末処理や納期前のタイミングで「どこまで対応する話でしたっけ」と戻りやすくなります。特に、複数の担当者が関わる作業では、最初の書き方で後半の手戻りが変わります。

現場で使ってみると、意外と迷うのは「依頼内容」そのものよりも、作業範囲の線引きです。やる作業だけでなく、今回はやらない作業も書いておくと、外注先とのやり取りがかなり楽でした。

作業依頼書を使う場面

  • 社内の部門間依頼:総務への備品設置、情シスへのデータ抽出、経理への確認作業など
  • 外注先への依頼:Web制作、画像加工、調査、検査、翻訳、資料作成など
  • 協力会社との作業分担:担当範囲、納期、報告方法を先にそろえたいとき
  • 急ぎの対応:短納期で、優先度や完了報告の方法をはっきりさせたいとき

作業依頼書を使うと何が楽になるか

  • 作業内容が残る:あとから見返せるので、口頭だけの依頼より確認しやすくなります
  • 作業範囲をそろえやすい:対応する範囲と対象外の範囲を分けて書けます
  • 納期のズレに気づきやすい:中間報告や完了報告のタイミングを入れておけます
  • 外注先とのやり取りが安定する:検収条件や修正対応を先に書いておくと、納品後の確認が早くなります

作業依頼書の書き方と記載項目

作業依頼書は、きれいな文章を書くよりも、読んだ人が迷わず動けるかどうかを見た方が実務では使いやすいです。

新人担当者が作る場合は、作業内容を短く書きすぎてしまうことがあります。逆に管理側が作ると、説明が長くなりすぎて、現場で読むのに時間がかかることもあります。最初は少し粗くても、期限・範囲・報告方法だけは外さないようにすると整えやすいです。

依頼目的・背景

  • 目的:なぜその作業を依頼するのかを書く
  • 背景:今起きている問題や、今回の作業で変えたいことを短くまとめる
  • 依頼理由:急ぎなのか、定期対応なのか、トラブル対応なのかを分けて書く
記入例:品質クレームが続いているため、A品の検査手順を見直し、検査漏れを減らす。

作業範囲

  • 対象作業:対応してほしい作業を具体的に書く
  • 対象外:今回は対応しない作業も書いておく
  • 成果物:ファイル形式、提出方法、ページ数、命名ルールなどを決める
ここで迷いやすいのが、対象外の書き方です。「資料作成」とだけ書くと、データ集計まで含むのか、グラフ作成だけなのかが曖昧になります。「元データの整備は対象外」など、少し冷たいくらいに書いた方が、あとで話が早いです。

期限・納期・報告方法

  • 期限:日付だけでなく、時刻まで書く
  • 中間報告:報告する日、報告先、報告方法を決める
  • 完了報告:メール、チャット、共有フォルダなど、提出先をそろえる
  • 遅れそうな場合:いつまでに誰へ連絡するかを書いておく

品質条件・検収条件

  • 確認基準:どの状態なら完了とするかを書く
  • 検収方法:依頼者が確認するのか、管理者が承認するのかを決める
  • 修正対応:修正回数、再提出期限、追加費用の扱いを決めておく

担当者・責任者・承認欄

  • 依頼者:部署名、氏名、連絡先を書く
  • 作業担当者:実際に作業する人、または対応部署を書く
  • 承認者:最終確認をする人を明記する
  • 問い合わせ先:不明点が出たときに誰へ聞くかを入れる

作業依頼書テンプレート(Excel)無料ダウンロード

以下のテンプレートは、Excelで編集できる作業依頼書フォーマットです。社内でさっと回したい場合と、社外・外注先へ条件をきちんと渡したい場合で使い分けられます。

社内向け作業依頼書テンプレート01

社内の部署間で使いやすい、基本形の作業依頼書です。設備点検、資料作成、データ確認、社内システムの確認依頼など、あまり堅くしすぎたくない場面に向いています。

  • 依頼内容、期限、担当者、承認欄を1枚で確認できます
  • 社内共有を前提に、説明を詰め込みすぎない構成です
  • 急ぎの作業や、部門間の簡単な依頼に使いやすい形式です
社内向け作業依頼書テンプレート01 Excel無料フォーマット

社外・外注向け作業依頼書テンプレート02

外注先や協力会社に作業を依頼するときのフォーマットです。社内用よりも、作業範囲・品質条件・検収方法を細かく書きやすい形にしています。

  • 作業範囲、成果物、納期、検収条件を整理できます
  • 外注先との「どこまで対応するか」の確認に使いやすいです
  • 修正対応や問い合わせ先も書けるため、納品後の確認がスムーズです
想定ユースケース:Web制作、画像加工、調査、検査代行、翻訳、資料作成、データ整備など
社外向け作業依頼書テンプレート02 外注依頼に使えるExcelフォーマット

社内向け作業依頼書テンプレート03

社内用の別パターンです。依頼部署と対応部署、優先度、対応状況などを整理しやすい形式にしています。管理側が進捗を見たいときや、複数の依頼を並行して扱う職場に向いています。

  • 依頼内容だけでなく、対応状況も残しやすい構成です
  • 上長確認や承認欄を入れたい社内運用に合います
  • 依頼を受けた側が、完了・保留・差し戻しを整理しやすい形式です
社内用作業依頼書テンプレート03 進捗管理向けExcelフォーマット

社外・外注向け作業依頼書テンプレート04

社外用の別パターンです。外注先へ渡す前に、仕様・納品形式・検収方法・問い合わせ先を少し細かく決めておきたい場面で使いやすいです。

  • 作業範囲と納品条件を分けて書けます
  • 修正対応、再提出、問い合わせ先まで整理しやすい構成です
  • 外注先との初回依頼や、担当者が変わる案件にも使いやすい形式です
外注依頼では、納品後に「修正は何回までか」「どの形式で納品するか」で止まりがちです。最初から欄を分けておくと、メールを何往復もせずに済むことがあります。
社外用作業依頼書テンプレート04 外注先向けExcelフォーマット

作業内容・納期・成果物の記入例

ここでは、社内向けと社外向けに分けて、作業依頼書へ実際に書く内容の例を紹介します。朝の打ち合わせ前にざっと作るような、少し現場寄りの記入例です。自社の承認フローや連絡手段に合わせて調整してください。

社内向け作業依頼書の記入例

  • 件名:製品Aの検査手順見直し
  • 依頼目的:検査漏れを減らすため、手順の標準化を進める
  • 作業範囲:外観検査から出荷判定まで。包装工程は対象外
  • 期限:YYYY/MM/DD 17:00
  • 成果物:手順書、チェックリスト、変更点一覧
  • 報告方法:Teamsの品質改善チャネルへ投稿し、最終版はメールで共有
  • 承認者:品質保証部長

外注先へ渡す作業依頼書の記入例

  • 件名:Webサイト画像の一括最適化作業
  • 依頼目的:ページ表示速度の改善
  • 作業内容:対象画像200枚を幅1200pxに調整し、指定の命名ルールで保存
  • 品質条件:文字が読める状態を保つこと。画像の大きな劣化や色崩れは不可
  • 納期:YYYY/MM/DD 12:00
  • 中間報告:隔日17:00にメールで進捗を共有
  • 検収方法:サンプル20枚を先行確認し、その後に全量納品
  • 支払い条件:別紙見積の通り。検収月末締め、翌月末払い

作業依頼書を使う場面・使わない場面

作業依頼書は、作業内容、納期、担当者、成果物、報告方法まで決めてから相手に渡す書類です。

たとえば「画像200枚を指定サイズに加工してほしい」「検査作業を〇日までに完了してほしい」「社内データを抽出して一覧にしてほしい」といった依頼なら、作業依頼書が使いやすいです。担当者が見たときに、そのまま動き出せるくらいまで条件をそろえておきます。

一方で、「見積をお願いします」「資料送付をお願いします」という文面中心のお願いなら、作業依頼書まで作ると少し重く感じます。その場合は、メール文や通常の依頼文で済むこともあります。

使うとよい場面 作業依頼書に書く内容 別の書式でよい場面
外注先へ制作や加工を頼む 仕様、納品形式、納期、検収方法 軽い見積依頼や資料請求だけの場合
社内の別部署へ作業を頼む 依頼部署、対応部署、期限、完了報告 チャットで済む簡単な確認だけの場合
納品後に確認や修正がある 品質条件、修正対応、再提出期限 お願いの文面を整えたいだけの場合
作業依頼書は、文章をきれいに見せるための文書というより、担当者が迷わず作業できるように条件をそろえる書類です。メール本文に全部書くと長くなる内容を、Excelの欄に分けて置いておくイメージです。

作業依頼書と業務依頼書の違い

作業依頼書は、単発の作業やスポット対応を依頼するときに使います。業務依頼書は、継続業務や部門間の業務移管など、もう少し広い範囲を扱うときに使われます。

たとえば「今月分のデータを抽出してほしい」なら作業依頼書で十分です。一方で「毎月の集計業務を経理部から総務部へ移す」といった話なら、業務の範囲や責任分担まで整理する書式の方が合います。

項目 作業依頼書 業務依頼書
使う場面 単発作業、スポット依頼、外注作業 継続業務、業務移管、運用変更
書く内容 作業内容、期限、担当者、成果物、報告方法 業務範囲、責任分担、運用方法、確認フロー
期間 短期、都度対応 中長期、継続対応
このページでは、作業内容・納期・成果物を具体的に渡す作業依頼書を中心に扱っています。業務全体を文書で依頼したい場合は、業務向けの依頼書式の方が使いやすい場面もあります。

作業依頼書でよくあるミス

作業依頼書は、見た目よりも「抜け」が出やすい書類です。忙しい日の夕方に急いで作ると、納期は書いたのに検収条件を書き忘れる、担当者は書いたのに問い合わせ先がない、といったことが起こります。

作業範囲が曖昧

  • 「資料作成」だけではなく、ページ数、形式、提出先まで書く
  • 対象外の作業も書いて、後出しの追加作業を防ぐ
  • 外注先に出す場合は、修正対応の範囲も先に決める

期限だけ書いて、報告方法がない

  • 完了報告をメールにするのか、チャットにするのか決めておく
  • 長めの作業では、中間報告のタイミングも入れる
  • 遅れそうな場合の連絡先を明記する

完了の基準が人によって違う

  • どの状態で完了とするかを書く
  • 確認者と承認者を分ける場合は、役割も書く
  • 再提出や修正の期限も入れておく
個人的には、作業依頼書は「きれいに書く」より「あとで揉めそうなところを先に潰す」くらいの感覚がちょうどいいと思います。特に外注先へ出す場合は、検収条件と修正対応の欄を空欄にしない方が安心です。

よくある質問

作業依頼書テンプレートは無料で使えますか?
無料でダウンロードして使えます。Excel形式なので、社内の項目名や承認欄に合わせて編集しやすいです。
作業依頼書には何を書けばいいですか?
作業内容、期限、担当者、成果物、報告方法、検収条件を書いておくと使いやすいです。外注先に渡す場合は、修正対応や納品形式も入れておくと確認が早くなります。
社内用と社外用の作業依頼書は何が違いますか?
社内用は、依頼内容や期限、担当者を簡潔に整理する作りです。社外用は、作業範囲、納品形式、検収条件、修正対応など、外注先との確認に使う項目を多めに入れています。
作業依頼書と作業指示書は違いますか?
作業依頼書は、相手に作業をお願いするための書類です。作業指示書は、作業手順や実施方法をより細かく指示する書類として使われることがあります。簡単な社内依頼なら、作業依頼書に指示内容をまとめて使っても問題ありません。
外注先に作業依頼書を渡すとき、何を書いておくとよいですか?
作業範囲、納期、納品形式、検収方法、修正対応、問い合わせ先は書いておくと安心です。特に、納品後の修正範囲が曖昧だとやり取りが増えやすいので、最初に決めておくとスムーズです。
作業依頼書に印紙は貼りますか?
通常の作業依頼書だけであれば、印紙を貼らないケースが多いです。ただし、契約内容や請負条件を含む書類として扱う場合は判断が変わることがあります。迷う場合は、社内の経理や法務に確認してください。

まとめ

作業依頼書は、社内外の作業をスムーズに進めるための書類です。

テンプレートを使わずに一から作ると、依頼内容は書けても、報告方法や検収条件が抜けることがあります。テンプレートを使うと、入力する欄を見ながら整理できるので、忙しい月末や外注前の確認でも形にしやすいです。

このページでは、社内向け・社外向けの作業依頼書テンプレートをExcel形式で掲載しています。まずは近い形式を選び、不要な欄を削ったり、自社の承認欄を足したりしながら使ってください。