執筆・監修
このページは、株式会社エクシアの帳票・業務文書チーム(Bizroute編集部)が実務経験をもとに作成しています。文中の体験談は、編集部メンバー・高橋によるものです。

納品書送付状テンプレートの選び方

はじめてこのページに来た方は、たぶん次のどちらかだと思います。「納品書を紙で送るから、1枚添え状がほしい」か、「PDFで送るので、メールの文面を整えたい」か。どちらでも大丈夫です。

正直に言うと、私も最初は「送付状なんて要るのか」と思っていました。ある月、取引先から「同封書類の枚数が書いてなくて確認の電話をした」と言われたことがあります。地味なミスですが、電話一本で相手の手を止めてしまう。それ以来、送付状は面倒な作業ではなく、ちょっとした保険だと考えるようになりました。

このページでは、3種類のテンプレートを用意しています。書く内容の量と、宛先情報の細かさで選ぶと迷いにくいです。

テンプレート 向いている場面 記載できる内容
シンプル版 いつもの取引先、複数書類をまとめて送るとき 記書きは1行。請求書・見積書・納品書をまとめて「1部」と書く形
丁寧版 初回取引、法人宛て、複数回に分けて納品している取引先 「対象納品分:令和〇年〇月〇日納品分」の欄あり。いつの納品か明記できる
郵送向け基本版 部署名まで宛名を書きたい、金額や納品書番号も残しておきたい 部署・役職欄とFAX欄あり。記書きは納品内容/数量/納品金額/納品書番号の4項目

開く前は「宛名だけ変えればいい」と思いがちです。実際に手を動かすと、送付日を納品日と書いてしまったり、請求書も同封するのか迷ったり。先に送付方法と同封書類を決めてから開くほうが、結局は早いです。

納品書・送付状・送り状の違い

納品書は、納品した中身を確認するための書類です。送付状は、その納品書を送るときに添える案内文。役割がそもそも違います。

「送り状」という呼び方が少しやっかいです。会社によっては送付状と同じ意味で使いますが、宅配便では配送伝票を指すこともあります。取引先から「納品書の送り状も付けて」と言われたら、たいてい送付状のことだと考えて問題ありません。

書類名 役割 見る人
納品書 納品した内容、数量、金額を確認する 取引先の担当者、経理担当
送付状・添え状 納品書を送ったこと、同封書類、確認依頼を伝える 取引先の担当者
送り状 実務では送付状と同じ意味で使われることがある。配送では伝票を指すことも 取引先、配送業者

納品書送付状に入れておきたい項目

送付状は、ただの挨拶文ではありません。受け取った人が封筒を開けた瞬間に、「何の書類か」「誰から来たのか」「何を確認すればいいのか」が分かる形にしておく。それだけで、相手の手間はぐっと減ります。

  • 送付日:いつ送った書類か、後から追いやすくなります
  • 宛名:会社名だけでなく、部署名や担当者名まで(部署欄があるのは丁寧版・郵送向け基本版です)
  • 差出人情報:問い合わせが来たときにすぐ担当へ戻せます
  • 同封書類の名称と枚数:納品書だけか、請求書も一緒かが分かります
  • 送付の趣旨:何の件で送った書類か、冒頭で一言
  • 確認依頼の一文:相違や不明点があったときの連絡口をつくります

現場で時間を取られるのは、本文の言い回しより宛名と同封書類の確認です。新人のうちは会社名までは書けても、部署名や担当者名で手が止まりがち。前回のメールや発注書を見ながら、宛名を先に固めておくと進めやすいです。

納品書送付状テンプレート Word無料ダウンロード

どれもWord形式で編集できます。郵送用にそのまま使ってもいいですし、文面を短くしてメール本文に流用してもかまいません。

納品書送付状テンプレート シンプル版

記書きが1行だけの最短構成です。「請求書/見積書/納品書 1部」のように、複数書類をまとめて1通で送る場合に向いています。敬具を省いた分、文面全体もいちばん短めです。

納品書送付状テンプレート シンプル版 Word|納品書に添える基本的な送り状
納品書送付状テンプレート シンプル版(Word)

シンプル版の使いどころ

  • いつもの取引先へ毎月送る
  • 請求書・見積書・納品書をまとめて1通で送りたい
  • 敬具などの結びを省いて、短く済ませたい

納品書送付状テンプレート 丁寧版

「対象納品分:令和〇年〇月〇日納品分」という欄があり、いつの納品に対する書類かを明記できます。同じ取引先に何度も納品している場合、この一行があるだけで受け取る側の照合が楽になります。

納品書送付状テンプレート 丁寧版 Word|初回取引や法人宛てに使いやすい送付状
納品書送付状テンプレート 丁寧版(Word)

丁寧版の使いどころ

  • 初めて納品書を送る取引先
  • 同じ相手に何度も納品していて、対象期間を書き分けたい
  • 「相違があれば連絡を」の一文を入れて、少し丁寧にしたい

納品書送付状テンプレート 郵送向け基本版

3つの中でいちばん記載項目が多いテンプレートです。部署・役職欄とFAX欄があり、記書きも納品内容・数量・納品金額・納品書番号の4項目。件名にプロジェクト名や案件名を入れる欄もあります。金額や番号まで書面に残しておきたい取引で使いやすい構成です。

納品書送付状テンプレート 郵送向け基本版 Word|部署欄・金額欄まで記載できる詳細版
納品書送付状テンプレート 郵送向け基本版(Word)

郵送向け基本版の使いどころ

  • 部署名まで宛名に入れたい取引先
  • FAXでの問い合わせにも対応したい
  • 金額や納品書番号を送付状にも残しておきたい
  • 案件名・プロジェクト名を件名に入れたい

納品書送付メールの件名・文章例

PDFで送る場合は、送付状を別紙にせずメール本文で済ませることが多いです。件名で書類名が分かり、本文で添付内容が分かれば、受け取る側も探す手間が減ります。

件名例

  • 納品書送付のご連絡/株式会社○○
  • 【納品書添付】株式会社○○ ご発注分
  • ○月○日納品分の納品書をお送りします
  • ○月分 納品書送付のご案内

基本のメール例文

株式会社△△
△△部 △△様

いつもお世話になっております。
株式会社○○の○○です。

本日納品分の納品書をPDFにてお送りします。
添付ファイルをご確認ください。

内容に相違やご不明な点がございましたら、ご連絡ください。
どうぞよろしくお願いいたします。

株式会社○○
○○

初回取引で少し丁寧に送る場合

株式会社△△
△△部 △△様

お世話になっております。
株式会社○○の○○です。

このたびはご発注いただき、ありがとうございました。
納品書をPDFにて添付いたしましたので、ご査収のほどお願いいたします。

ファイルが開けない場合や、内容に相違がございましたらお知らせください。
今後ともよろしくお願いいたします。

株式会社○○
○○

毎月の納品書を送る場合

株式会社△△
△△様

いつもお世話になっております。
株式会社○○の○○です。

○月分の納品書を添付いたします。
お手すきの際にご確認ください。

ご不明な点がございましたらご連絡ください。
よろしくお願いいたします。

株式会社○○
○○

丁寧に書こうとして長くしすぎると、かえって要件が見えにくくなります。いつもの取引先なら短めで大丈夫。初回だけ少し丁寧にして、2回目以降は短くする。現場ではそのくらいの温度感がちょうどいいと思います。

郵送・メールで迷いやすいところ

短い文書ですが、詰まる場所はだいたい決まっています。

  • 送付日と納品日を混同する
  • 宛名が会社名だけで止まり、部署名や担当者名が抜ける
  • 納品書の通数を書かず、同封物を確認しづらくする
  • 添付ファイル名が「document.pdf」のままで、相手先で探しにくい
  • 紙指定の取引先に、PDFだけ送ってしまう
  • 本文を丁寧にしすぎて、納品書送付の要件が埋もれる
立場ごとに見ておきたいところ

  • 新人:まず宛名、送付日、同封書類の3つを埋めれば止まりにくいです
  • 担当者:前回どの方法で送ったか、取引先ルールを先に確認しておくと戻りが減ります
  • 管理側:件名とファイル名のルールをそろえておくと、担当が変わっても崩れにくいです

本文より「郵送なのか、メールなのか」の判断で迷うことのほうが多いです。郵送前提だった取引先が、途中からPDF添付に切り替わることもあります。そのときに送付状の文面を短くしてメール本文へ移せるようにしておくと、かなり楽です。

テンプレートを使う前に確認しておくこと

開く前に確認しておくと手が止まりにくいのは、次の3つです。

  • 送る方法:郵送、メール、FAXのどれで送るか
  • 同封・添付する書類:納品書だけか、請求書や明細もあるか
  • 相手先の表記:会社名、部署名、担当者名、敬称をどう書くか

テンプレートを開く前は、本文から直したくなるものです。ですが実際は、宛名と同封書類が決まらないと先へ進みません。逆にそこさえ決まっていれば、本文はシンプル版でも丁寧版でもすぐ整います。

よくある質問(FAQ)

納品書送付状は毎回付けたほうがいいですか?
郵送なら、付けておくほうが無難です。月末に書類がまとめて届く相手先では、送付状がないと何の書類か一瞬で分かりにくくなります。納品書1通だけでも、送付日と差出人が見えるだけで確認しやすさは変わってきます。
納品書送付状と送り状は同じものですか?
社内のやり取りでは、ほぼ同じ意味で使われます。会社によって「送付状」「送り状」「添え状」と呼び方が少しずれることも。ただ宅配便では、送り状が配送伝票を指すこともあるため、このページでは納品書に添える案内文として扱っています。
3つのテンプレートはどう使い分ければいいですか?
いつもの取引先へ複数書類をまとめて送るならシンプル版。同じ相手に何度も納品していて、対象の納品日を書き分けたいなら丁寧版。部署名や金額、納品書番号まで書面に残したいなら郵送向け基本版が向いています。迷ったら、宛名にどこまで書きたいかで選ぶと決めやすいです。
納品書をメールで送る場合も送付状は付けますか?
メール送付なら、別紙は付けずに本文で代用することが多いです。件名で要件をはっきりさせ、本文に「納品書を添付しております」と書けば、たいてい通ります。ただし取引先から書面を求められている場合は、PDFの送付状を添付したほうが話が早いです。
納品書送付メールの件名はどう書けばいいですか?
件名だけで内容が分かる形にしておくと楽です。「納品書送付のご連絡/株式会社○○」「【納品書添付】○月○日納品分」のような件名なら、受け手も迷いません。長く書くより、書類名と会社名が見えるほうが実務では扱いやすいです。
納品書送付状でよくあるミスは何ですか?
多いのは、送付日と納品日を混同すること。宛名が会社名だけで止まること。同封書類の通数を書き忘れることです。メールなら、添付ファイル名が分かりにくく、相手先で探しづらいケースもあります。本文を整える前に、宛名・日付・同封書類の3つを見ておくほうが崩れにくいです。
送付状の本文はどこまで丁寧に書けばいいですか?
長ければいいわけではありません。やり取りのある相手なら、送付の目的と確認のお願いが入っていれば十分です。初回取引や担当者変更の直後は、少し丁寧めにしておくと安心。一択ではなく、相手との距離感で少し調整するくらいがちょうどいいと思います。

まとめ

納品書送付状は、ただの添え状ではありません。「何を、いつ、どの形で送ったか」を相手に迷わせないための、小さな案内文です。短い紙でも、短いメールでも、ここが整っているだけでやり取りは滑らかになります。

複数書類をまとめて送るならシンプル版。対象の納品日を書き分けたいなら丁寧版。部署名や金額まで残したいなら郵送向け基本版。まずはこの3つの分け方で選ぶと迷いにくいです。

送付方法、同封書類、宛名。この3つを先に確認しておく。あとは必要なところだけ相手に合わせて直す。それくらいの使い方が、現場ではいちばん回しやすいと感じています。