ガントチャートは、エクセルに慣れていないと関数や書式の設定が大変です。複雑なガントチャートを配布しているサイトもありますが、自動化が多いほど自分でカスタマイズするのが難しくなります。
実務経験に基づく選定: システム開発・社内プロジェクト運用でガントチャートを10年以上活用してきた編集チームが、Excelで誰でも扱えるシンプル設計にこだわってテンプレートを厳選しました。自動化が多すぎると現場ではカスタマイズが難しくなる――そんな悩みを回避し、印刷・共有・更新のしやすさを重視しました。
- 対象:Excel初心者~中級者/小~中規模プロジェクト
- 形式:Excel(.xlsx)
- 用途:スケジュール管理・WBS補助・進捗可視化・リソース調整
Excelガントチャートテンプレート一覧(無料ダウンロード)
シンプルに進捗管理をする王道のガントチャートから、時間単位、月単位、1週間だけのExcelテンプレートやおしゃれなものまでダウンロード可能です。自分の業務に合わせて使いやすいものを選んでください。
シンプルなおすすめガントチャート(3か月/基本項目)
時間単位のガントチャート(1時間刻み)
時間単位(30分粒度の補助目盛)
1日24時間のガントチャート
年間(月単位)2分割
年間(月単位)3分割
1週間(通常)
1週間(1日4分割)
1週間(シンプル版)
ガントチャートの他にも工程管理するには、作業を工程別に分けるWBSのテンプレートやスケジュール管理なども紹介しています。合わせてご覧ください。
3か月ガントチャート(四半期)
A5タイプ(コンパクト)
ガントチャートテンプレートの選び方
ガントチャートのテンプレートを選ぶ際は、プロジェクトの特性や管理方法に合わせて適切なものを選ぶことが重要です。以下では、選ぶときに確認すべき5つのポイントを解説します。
規模と粒度:日/週/月/年間・時間単位の使い分け
- 短期・小規模プロジェクト:
日単位・週単位のテンプレートが適しています。進捗を細かく追えるため、短期イベントやタスク集中期間に便利です。 - 中期~長期プロジェクト:
月単位や年間テンプレートを使うことで全体の流れを俯瞰できます。戦略計画や年度計画に有効です。 - 時間単位の管理:
1時間刻みや30分刻みのテンプレートは、イベント運営やシフト管理、分刻みの作業工程に最適です。
互換性:Excelのバージョン/共有環境
- 使用しているExcelのバージョンに対応しているか確認しましょう。古いバージョンでは関数や書式が一部動作しない場合があります。
- 共有環境(OneDriveや社内NAS)での運用を想定し、複数人が同時編集できるかを考慮します。
カスタマイズ容易性:列追加・色分け・条件付き書式
- タスクの増減や項目追加(担当者・進捗率・優先度など)が簡単にできる構造かを確認します。
- 条件付き書式を使った進捗の自動色分けなど、自社のルールに合わせたカスタマイズが可能かも重要です。
視認性:印刷レイアウト・配色コントラスト・週末色
- ガントチャートは視覚的に状況を把握するツールなので、色のコントラストやフォントサイズ、セルの間隔に配慮します。
- 週末や休日を自動で色分けすることで、スケジュールの誤認を防ぎます。
- 印刷時に見やすいレイアウトかも事前にチェックしましょう。
共有と更新:ファイル運用ルール/版管理/バックアップ
- 更新のたびにファイル名やバージョン(例:v1.0、v1.1)を明記し、混乱を防ぎます。
- クラウド上での自動保存や履歴管理を活用すると、過去データの復元や変更履歴の追跡が容易になります。
- 定期的なバックアップを取り、万が一のデータ消失にも備えましょう。
Excelでの基本的な作り方(最短5ステップ)
- 日付行を作成:開始日からSEQUENCE/WORKDAY関数などで自動展開
- 週末着色:WEEKDAY()で土日を条件付き書式で色分け
- タスク表:タスク/担当/開始/終了/進捗率(%)列を用意
- バー表現:日付セルに対しBETWEEN(開始~終了)で塗りつぶし
- 印刷最適化:改ページ位置・ヘッダー(プロジェクト名/期間)設定
実務で役立つコツ(WBS/クリティカルパス/進捗率/リソース)
ガントチャートをより効果的に活用するためには、プロジェクトの進行を支える仕組みと運用ルールを組み合わせることが重要です。以下は、現場での活用実績に基づいた実践的ノウハウです。
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WBS(作業分解構成図)の作成とクリティカルパスの把握
プロジェクト開始時にWBSで作業を細分化、依存関係を明確にします。これにより、進行遅延が全体に影響する「クリティカルパス」を特定し、優先的に管理できます。 -
進捗率の定義を統一
チーム内で進捗率の基準を揃えることで、進捗報告の精度を高めます。
例:着手=10%、作業半分完了=50%、レビュー完了=90%、完了=100%
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リソース負荷の確認と平準化
各担当者のタスク量をガントチャートで可視化し、兼務や集中作業による負荷偏りを防ぎます。必要に応じてタスクの再配分を行い、業務効率を維持します。 -
変更管理の徹底
スコープやスケジュールの変更が発生した場合は、誰が・いつ・何を変更したかを履歴として残します。後から原因分析や検証を行う際に役立ちます。 -
定期的なレビュー会議
週次など定期的に進捗確認ミーティングを実施し、遅延・前倒し・課題を早期に共有。リスクが顕在化する前に対策を打つことができます。
よくある質問(FAQ)
このガントチャートテンプレートはどのExcelバージョンで利用できますか?
基本的にはExcel 2013以降で利用可能です。関数や書式設定をシンプルにしているため、古いバージョンでも多くの機能は動作しますが、一部の日付自動入力機能は新しいバージョンの方が安定します。
バーの表示は自動ですか、それとも手動ですか?
配布しているテンプレートは、基本的にバーの塗りつぶしは手動です。これは、関数や条件付き書式による複雑な自動化を避け、カスタマイズや修正を容易にするためです。
複数のメンバーで同時編集は可能ですか?
可能です。OneDriveやSharePointなどのクラウド環境に保存すれば、リアルタイムで同時編集ができます。ただし、編集ルールやバージョン管理方法を事前に決めておくと混乱を防げます。
テンプレートを自社仕様にカスタマイズできますか?
はい。列の追加や色分け、条件付き書式の設定など自由にカスタマイズできます。プロジェクトの特性に合わせて項目や期間を調整することをおすすめします。
WBSとガントチャートはどう使い分ければ良いですか?
WBSはタスクの分解・整理、ガントチャートはスケジュール管理が目的です。まずWBSで全作業を洗い出し、依存関係を明確にしたうえでガントチャートに落とし込みます。
休日や祝日を自動で色分けできますか?
条件付き書式を使えば可能です。テンプレートにも土日の自動色分け機能を含めていますが、祝日対応は必要に応じてカレンダー設定を追加してください。
まとめ
年間のスケジュールから、1日の時間単位などのプロジェクトを管理するExcelガントチャートのテンプレートを紹介しました。今回紹介したエクセルのバージョンは2013を使用していますが、xlsx形式を開けるエクセルであればどのバージョンでも使用できます。
テンプレートは、自分のプロジェクト用にぴったりとハマるものを見つけるのは難しいので、ある程度条件が近いテンプレートの項目や日付の長さなどを調整して合うように修正する方法が早いです。
是非、プロジェクトに使用できるガントチャートを見つけて活用してください。