この記事では、エクセルの棚卸表テンプレートを紹介しています。
当ページでは、実務でそのまま使える棚卸表エクセルテンプレートを無料配布し、書き方・保存期間・必須項目まで解説します。会計・経理経験を持つ執筆者が、実際の業務での注意点や効率的な運用方法も提供。
棚卸表のエクセルテンプレート
以下では、棚卸表テンプレートを6種類紹介します。テンプレートの項目はサンプルを設定しているので、自身の業務に合うようにカスタマイズしてください。
棚卸表とは?基本の役割と意味
棚卸表は、倉庫や店舗で管理する棚卸資産(商品・製品・仕掛品・原材料など)を確認するための一覧表です。 決算業務においては資産評価・売上原価の算出・在庫管理など重要な役割を持ちます。
棚卸表の主な目的
- 期末資産の確定:
決算に必要な在庫評価 - 損益計算:
売上原価を算出し利益を正確に把握 - 在庫管理:
数量・金額を把握し過不足を防ぐ
棚卸表の保存期間
棚卸表は法人税法に基づき7年間保存が義務付けられています。
引用: 国税庁|帳簿書類の保存期間
棚卸表の必須項目
在庫を正しく管理し、決算や損益計算に役立てるためには、最低限押さえておくべき基本項目があります。 以下はどの業種でも共通して必要となる代表的な項目です。
品名: 商品・材料の名称
数量: 在庫数
単価: 仕入単価または評価額
金額: 数量×単価で算出
数量: 在庫数
単価: 仕入単価または評価額
金額: 数量×単価で算出
その他の項目(必要に応じて追加)
業種や管理方法によっては、より詳細な情報を棚卸表に追記すると精度が高まり、在庫差異や品質管理にも役立ちます。 以下のような追加項目を組み込むと、より実務的な活用が可能です。
ロット番号: 生産や仕入れの管理番号
製造年月日: 製造日の記録
賞味期限: 消費期限・品質管理用
保管場所: 倉庫・棚番号の記録
状態: 良品・不良品などの管理
製造年月日: 製造日の記録
賞味期限: 消費期限・品質管理用
保管場所: 倉庫・棚番号の記録
状態: 良品・不良品などの管理
棚卸表の書き方と運用のコツ
棚卸表はただ作成するだけでなく、効率的に運用することで在庫管理や決算処理の精度が大きく変わります。 以下のポイントを押さえると、実務で役立つ棚卸表が作成できます。
- Excelの自動計算を活用する
単価や数量を入力すれば金額が自動で算出されるようにSUM・IF・VLOOKUPなどの関数を組み込んでおくと、入力ミスを防ぎ作業効率も向上します。消費税や小計・総合計も自動化しておくと便利です。 - 部門別・商品カテゴリ別にシートを分ける
1つの表にすべての在庫を記録すると見づらくなります。営業部・製造部などの部署単位や、食品・雑貨・資材といった商品カテゴリごとにシートを分けて管理すると、担当者ごとの確認や在庫集計がスムーズに行えます。 - 定期的に記録を更新する
棚卸表は期末だけでなく、月次や四半期ごとに更新すると在庫の過不足を早期に発見できます。実在庫と帳簿残高に差異があれば、原因を早めに追及して不良在庫や紛失を防止できます。
よくある質問(FAQ)
棚卸表はエクセル以外でも作成できますか?
はい。手書きや在庫管理システムでも作成可能です。ただし、Excelは自動計算やデータ修正が容易で、無料テンプレートを利用できるため、多くの企業で採用されています。
棚卸表の保存期間はどのくらい必要ですか?
法人税法により7年間の保存が義務付けられています。税務調査や会計監査で必要になる場合があるため、電子データでも紙でも必ず保管しておきましょう。
棚卸表に決まったフォーマットはありますか?
法律で定められた様式はありません。基本項目(品名・数量・単価・金額)を含め、自社の管理方法や業種に合わせて自由にカスタマイズできます。
棚卸表はいつ作成すればよいですか?
最低でも決算期末には作成が必要です。さらに月次や四半期ごとに更新すると、在庫差異や不良在庫を早期に発見しやすくなります。
棚卸表の記入ミスを防ぐ方法はありますか?
Excelの関数で数量×単価を自動計算させる、バーコード管理と併用する、複数人でチェックするなどの工夫を取り入れると、入力ミスや金額計算の誤りを防止できます。
まとめ
今回は、製造業や販売業で重要な棚卸表についてテンプレートや書き方について紹介しました。
棚卸しは面倒ですが、「商品を管理する」「利益を計算する」ために重要な作業です。特に製造業や建築業では仕組みも考え方も慣れるまでは難しいところがあるので、理解するまで実際の作業を通して経験を積んでください。