予算書は、来期のお金の流れをざっくり見える形にしておくための書類です。売上の見込みや毎月の経費、設備投資の予定を先に並べておくと、期が始まってから慌てにくくなります。

このページでは、無料で使えるExcelの予算書テンプレートを掲載しています。あわせて、作り方や項目の考え方、運用するときに気をつけたい点もまとめました。

予算書とは?目的と役割

予算書は、1年間の収入と支出の見込みを数字でまとめた計画表です。売上をどこまで見込むか、設備にいくら使うか、人員を増やせるか。そうした判断を数字で確認するために使います。

予算書(予算案)テンプレート一覧【無料ダウンロード】

予算書の形に決まりはありませんが、使い方に合ったレイアウトを選ぶと見やすくなります。ここでは、A4縦型とA4横型のテンプレートを掲載しています。

A4縦タイプ

無料ダウンロード可能なエクセル収支予算書テンプレート A4縦型01 見本画像
収支予算書のテンプレート01

エクセル形式の予算書テンプレート A4縦型02 無料DL用プレビュー
予算書のエクセルテンプレート02

事業計画に使えるエクセル予算案テンプレート A4縦型03 サンプル
予算案のエクセルテンプレート01

A4横タイプ

月別収支計画に便利な予算案テンプレート A4横型04 エクセル無料配布
月ごとの予算案テンプレート04

月ごとの収支予測ができる予算書テンプレート A4横型05 無料エクセル見本
月ごとの予算案テンプレート05

予算書の書き方(3ステップ)

予算書は、来期または今期の売上、費用、投資の見込みをまとめる表です。はじめて作る場合は、細かい項目から入るより、先に全体の形を決めたほうが進めやすくなります。

①全体像を決める → ②項目(列)を決める → ③根拠とルールを書き残す

この流れで進めると、途中で迷いにくくなります。

ステップ1:目的と単位を決める(年度/四半期/月次・部門/案件)

やること(まず全体設計)

  • 期間の粒度を決める:
    年度+月次配分(推奨)/四半期でもOK
  • 対象の粒度を決める:
    全社/部門(営業・製造・管理)/プロジェクト・案件/商品別
  • 見たい指標を決める:
    売上・粗利・営業利益・キャッシュ着地(どこまで管理するか)
例:
「2026年度の全社予算を月次作成。部門ごとに損益を見える化」

迷ったら:
まずは「全社 × 月次」で作ると取り組みやすいです。慣れてきたら、部門別や案件別の軸を追加すると整理しやすくなります。

ステップ2:項目を設計する(収益/費用/投資/人件費/固定変動)

Excelの列(最小構成のおすすめ)

  • 月/部門/品目(任意)
  • 数量単価売上高(数量×単価)
  • 売上原価(仕入・材料・外注)
  • 販管費(広告費・物流費・手数料・家賃・通信 など)
  • 人件費(人数×平均コスト:基本給・賞与・法定福利)
  • 減価償却費(設備・ソフトの投資を年数で按分)
  • 合計費用粗利営業利益
列イメージ:
月|部門|品目|数量|単価|売上高|仕入|外注|広告|物流|人件費|家賃|通信|減価償却|合計費用|粗利|営業利益
  • 固定費/変動費に区分しておくと、後で差異を見返しやすくなります。(例:家賃=固定、仕入=変動)
  • 最初は項目を絞って、使いながら必要に応じて増やす形でも十分です。

ステップ3:見込み根拠と配賦ルールを明文化

書いておくと便利なメモ

  • 見込み根拠:
    案件パイプライン、過去実績の季節性、価格改定、原材料指数、為替前提 など
  • 配賦ルール:
    管理部門費は「人数比/売上比/工数比」など基準を明記、製造間接費は「機械時間/工数」
  • 入出金サイト:
    請求月・入金月・支払月を列で管理(資金繰り表と連動)
  • 予実差異欄:
    月次で「予算→実績→差異→対策」を回すための「差異」「数量差」「単価差」「コメント」列
根拠の書き方例:
「売上:主要3顧客×平均単価。新製品は6月開始で数量+20%」「材料費:市況+5%を反映」「配賦:総務費は人数比」

予算書の「必須項目」と定義

予算書は、項目の切り方が人によって違うと、あとで比較しにくくなります。最初に「どこまで入れるか」をそろえておくと、月次で確認するときも見やすくなります。

項目 意味(かんたん定義) 入力の注意(ミス防止のコツ)
売上高 商品やサービスを売って得られる金額 必ず数量×単価で根拠を残す。繁忙期/閑散期は月ごと配分で季節性を反映
売上原価 売上に直接かかった費用(仕入/材料/外注など) 内訳を分けて入力(材料・外注・仕入)。固定費と混ぜない。単価前提の変更は注記
販管費 運営のための間接費(広告、物流、家賃、通信など) 人件費は別管理にすると見やすい。広告費は施策別に分け、効果検証しやすく
設備投資 PCや機械、ソフトなど資産の購入に使うお金 開始月・金額・耐用年数を明記し、減価償却費に自動反映(式で管理)
キャッシュ 入金・支払いのタイミングによる資金の増減 請求月/入金月/支払月の列を用意し、資金繰り表と連動
  • 固定費/変動費を区分で持つと分析しやすくなります。(家賃=固定、仕入=変動など)
  • 人件費は人数×平均コストで見込み、賞与・法定福利を別列にしておくと整理しやすいです。
  • 「根拠」や「前提」(為替・物価・価格改定)を残しておくと、後で見返しやすくなります。

用途別の作り方(企業/非営利/個人事業/イベント)

同じ予算書でも、使う場面によって見たい数字は少し変わります。用途に近い形から組み立てると、作りやすくなります。

中小企業:部門/プロジェクト別の配賦とKPI連動

  • 管理軸:
    全社→部門→プロジェクト(案件)の順に細分化。配賦は人数比/売上比/工数比で統一
  • KPI連動:
    営業はリード数/成約率、製造は稼働率/不良率など、先行指標を列で持つ
  • 予実運用:
    月次で差異を数量差/単価差/タイミング差に分解し、対策コメントまで記入
例:総務費は人数比で配賦、IT費は利用ID数で配賦。営業KPIは四半期で見直し。

非営利/学校:科目の統一・助成金/会費の扱い

  • 科目の標準化:
    勘定科目の名称・並び順を年度で固定し、比較しやすく
  • 収入区分:
    会費・寄付・助成金・補助金は用途制限の有無を列で管理
  • 事業別管理:
    行事/プログラム単位で収支を分け、目的別の使途が追えるように
例:「助成金(設備)」は設備投資に限定、会費は運営費に計上。使途を注記。

個人事業主:現金主義の月次運用と税務を意識

  • シンプル設計:
    売上・外注・交通通信・サブスク・地代家賃・税/社保で最小構成
  • 現金主義:
    請求月と入金月を分け、入金サイトを管理(資金ショート防止)
  • 税対応:
    減価償却、予定納税、保険/年金を月割りで計上しブレを小さく

例:「6月Mac購入→4年償却」「SaaS年払い→月次按分」などを注記列に。

イベント運営:一回完結型の原価と収支着地管理

  • 原価の前倒し把握:
    会場費・印刷物・人件費・外注を見積根拠付きで入力
  • 売上の見込み:
    参加者数×単価。早割/当日/スポンサーを区分して管理
  • 着地管理:
    開催前後で実績を差し替え、差異理由(集客・単価・天候等)をコメント

例:スポンサー3枠×10万円、早割100名×3,000円、当日200名×4,000円で売上計画。

予算書テンプレートのよくある質問

予算書テンプレートは無料で使えますか?
はい。掲載している予算書テンプレートは、すべて無料でダウンロードして使えます。社内用として編集して使うこともできます。
A4縦型とA4横型はどう使い分ければいいですか?
A4縦型は、1枚にまとめたいときに使いやすい形式です。A4横型は、月別の数字や費目を横に並べて見たいときに向いています。
予算書の項目は編集できますか?
はい。Excel形式なので、項目名や計算式、表示順は自由に変更できます。自社の運用に合わせて調整してください。
予算書と決算書の違いは何ですか?
予算書は、これから先の収入と支出を見込んで作る計画書です。決算書は、期末時点の実績をまとめた書類です。
スマホやタブレットでも編集できますか?
はい。ExcelアプリやGoogleスプレッドシートを使えば、スマホやタブレットでも閲覧や編集ができます。

まとめ

予算書は、来期のお金の流れを先に見ておくための土台になります。新しい期が始まる前に大枠を作っておくと、人員計画や設備投資の判断もしやすくなります。

このページでは、A4縦タイプとA4横タイプの5種類の予算書テンプレートを紹介しました。まずは使いやすいものを1つ選び、必要に応じて項目を調整しながら使ってみてください。