ビジネスシーンにおいて感謝の気持ちを伝えるために欠かせないのがお礼状です。手紙文化が薄れつつある現代でも、お礼状は相手に誠意を伝え、信頼関係を深める大切なツールです。
私自身も企業研修や文書作成のサポート経験があり、実務で役立つお礼状の書き方を数多く指導してきました。その知見をもとに、初めてでも安心して活用できる内容をまとめました。
お礼状テンプレート一覧(Word形式・無料ダウンロード)
お礼状は縦書き・横書きの両方の形式があります。状況や相手に合わせて適切なスタイルを選びましょう。
縦書きのお礼状テンプレート
日本の伝統的なスタイルで、格式や丁寧さを重視したいときに使います。
- お中元・お歳暮へのお礼状(季節のご挨拶付き)
- 支店開設や昇進祝いへのお礼状
- お見舞いをいただいた際のお礼状
横書きのお礼状テンプレート
ビジネスメールや現代的なやり取りに馴染みやすく、若い世代や外資系企業とのやり取りにも適しています。
- 取引先へのビジネスお礼状
- 来訪・面談後のお礼状
- 企業訪問や研修後のお礼状
お歳暮のお礼状
会社にお歳暮をいただいたときのお礼状のサンプルテンプレートです。お歳暮は12月にいただくので時候の挨拶は12月のものにしてあります。
支店開設祝いへのお礼状
会社で新支店を開設した際に、お祝いをいただいたことに対するお礼状です。ご祝詞と来店いただいたことへのお礼と、今後の支援のお願いなどを記載しています。
お見舞いへのお礼状
病気や怪我で入院した際にお見舞いをいただいたお礼状のテンプレートです。お見舞いへのお礼に加えて、退院日、いつから出社できるのかなども併せて記載すると丁寧です。
栄転のお祝いへのお礼状
栄転する際にお祝いをいただいたときに送付するお礼状のテンプレートです。お祝いへのお礼や転任の日付、新任地での意気込みなどを記載します。
お礼状の基本構成とフォーマット
お礼状は「前文」「主文」「末文」の3部構成が基本です。
前文(あいさつ文)
・相手の健康や繁栄を祈る言葉を加える
主文(本文)
・贈り物や支援への感謝を明確に伝える
末文(結び)
・「敬具」で締めくくる
お礼状を書く際のマナー
お礼状は感謝の気持ちを伝えるだけでなく、相手に良い印象を与えるための大切なビジネスマナーです。
- 早めに送る:
贈り物や訪問後はできるだけ早く送付します。 - 心を込める:
形式的な文だけでなく、自分の言葉で謝意を表現します。 - 結果に関わらず送る:
紹介や提案が実を結ばなくても感謝の気持ちを示すことが大切です。 - 縦書き・横書きの使い分け:
伝統や格式を重んじるなら縦書き、ビジネスの効率性を意識するなら横書きを選びます。
お礼状例文(ビジネス用)
実務でそのまま使えるお礼状の文例を、縦書きと横書きそれぞれ紹介します。
縦書きのお礼状例文(お歳暮)
お歳暮のお礼状は、日頃の感謝を伝える大切な機会です。相手の健康や会社の繁栄を願う言葉、いただいた品物への感想、そして今後の関係を大切にしたいという気持ちを添えることで、より丁寧な印象になります。
さて、このたびはご丁寧にお歳暮の品をお送りいただき、誠にありがとうございます。いつもながらの温かいお心遣いに、社員一同、心より感謝申し上げます。
年末に向けて一層ご多忙のことと存じますが、どうぞご無理なさらないようご自愛ください。今後とも、変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
略儀ながら、書中をもちまして御礼申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
(あなたの氏名
横書きのお礼状例文(商談後)
〇〇部 〇〇様
先日はご多忙の中、貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。
貴社の〇〇についてご説明いただき、具体的なご提案は大変参考になりました。
今回の商談でいただきましたご提案は、社内で前向きに検討させていただきます。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
よくある質問(FAQ)
まとめ
ビジネスにおいて、お礼状を送付する場合はお祝いをいただいてから間をおかずすぐに行うのがマナーです。
お礼状の文面としては、お礼にくわえて、贈答品のお礼、来店への感謝など具体的な内容も必要です。状況に合わせて文面を工夫するといいでしょう。