複数の領収書を作るときは、先にExcelで一覧表を作っておくと楽です。

月末に取引先ごとの領収書を発行したり、会費や参加費の領収書をまとめて出したりする場合、1枚ずつ入力していると宛名や金額の確認だけで時間がかかります。

宛名・金額・但し書きを一覧表で管理し、A4 4枚・6枚・8枚の領収書テンプレートへ反映する形にすると、印刷後の確認や控えの管理もしやすいです。この記事では、Excelで複数の領収書を作る流れ、差し込み印刷の考え方、作業中に詰まりやすいところをまとめます。

「Excelの一覧表 → 領収書テンプレート → A4複数面印刷」の3ステップ図

Excelで複数の領収書を作る場面

実務で多いのは、1枚だけきれいに作る場面より、同じ形の領収書をまとめて発行する場面です。

場面 よくある作業 向いている作り方
月末の入金処理 取引先ごとに領収書を発行する 宛名・金額を一覧表で管理
セミナー・講習会 参加者ごとに参加費の領収書を出す A4 4枚・8枚でまとめて印刷
自治会・町内会 会費や集金の領収書を複数作る 簡易タイプのテンプレートを使う
小規模店舗・個人事業 手書きではなく印字した領収書を渡す 金額と但し書きを差し替える
請求後の入金確認 請求書に対応する領収書を発行する 発行番号や管理番号を入れておく

新人の担当者だと、最初は「領収書を作って印刷するだけ」と考えがちです。

でも実際には、あとで「この領収書は発行済みか」「控えはどこか」「入金一覧と合っているか」を確認します。管理側から見ると、印刷した紙だけでなく、元データの一覧表も残っていた方が追いやすいです。

ここは一度詰まると分かります。電話で「先月分の領収書を再送できますか」と言われたとき、一覧表があるとかなり助かります。

テンプレートを使う前に決めておくこと

領収書テンプレートを開く前に、先に決めたいのは次の3つです。

  • 1枚ずつ作るのか、複数まとめて作るのか
  • A4に何枚印刷するのか
  • 控えを残すのか、発行用だけでよいのか

ここを決めないままテンプレートを選ぶと、あとで「8枚タイプにしておけばよかった」「控え付きにすればよかった」となりやすいです。

たとえば、10件くらいならA4 4枚タイプが扱いやすいです。1枚あたりの余白があり、宛名や但し書きも読みやすく収まります。

会費や参加費など、短い内容を30枚、40枚と出すならA4 8枚タイプも合います。ただし、1枚あたりの領収書は小さくなるので、会社名が長い場合や但し書きが長い場合は少し窮屈です。

先に決めると作業が軽くなること

  • 発行枚数が少ないなら、A4 4枚タイプ
  • 枚数が多く、内容が短いなら、A4 8枚タイプ
  • 発行者側で紙の記録を残すなら、控え付きタイプ
  • 宛名や金額を毎回変えるなら、一覧表を先に作る

「テンプレートを使う前」は、どの形式で処理するかを決める段階です。

「テンプレートを使うとき」は、実際に宛名・金額・但し書きを入れて、印刷できる状態に整える段階です。

この2つを分けて考えると、作業が落ち着きます。

Excelで領収書を複数作成する基本の流れ

Excelで複数の領収書を作る流れは、だいたい次の形です。

  1. 領収書に入れる項目を一覧表にまとめる
  2. 領収書テンプレートを用意する
  3. 一覧表の内容をテンプレートに反映する
  4. A4 4枚・6枚・8枚などの形式で印刷する
  5. 発行済みの記録を一覧表に残す

やることは少し多く見えますが、考え方はシンプルです。入力用の一覧表と、印刷用の領収書を分けるだけです。

1. 領収書用の一覧表を作る

まず、発行する領収書の情報をExcelにまとめます。

項目 入力例 メモ
発行日 2026/5/31 月末処理では同じ日付になることが多いです
宛名 株式会社○○ 御中 個人名なら「様」、会社名なら「御中」
金額 33,000 税込・税抜の扱いを先にそろえます
但し書き Web制作費として あとで見返して分かる表現にします
発行番号 R-202605-001 管理するなら入れておくと探しやすいです

ここで迷いやすいのが、但し書きです。

「お品代として」でも通る場面はありますが、あとで経理処理を確認するときには少し弱いことがあります。「講習会参加費として」「5月分保守費として」「商品代金として」くらいまで書いておくと、数か月後に見ても思い出しやすいです。

2. 領収書テンプレートを選ぶ

次に、印刷するテンプレートを選びます。

  • A4 4枚タイプ:見やすさ重視。宛名や但し書きが長めでも入りやすい
  • A4 6枚タイプ:枚数と見やすさの中間
  • A4 8枚タイプ:少額領収書や会費のように、短い内容を多く印刷するとき向き
  • 控え付きタイプ:発行者側で紙の控えも残したいとき向き

領収書を多く作るときは、つい枚数だけ見て8枚タイプを選びたくなります。

ただ、宛名が長い会社名ばかりだと、印刷したときに文字が詰まって見えます。画面上では収まっているように見えても、紙に出すと少し苦しい。これはよくあります。

その場合は、A4 4枚タイプに戻した方が見た目は安定します。

3. 一覧表の内容をテンプレートに反映する

Excelだけで作る場合は、一覧表の行を参照して、領収書側に宛名や金額を表示させます。

たとえば、一覧表の2行目に1件目のデータがあるなら、領収書側の宛名欄で一覧表の宛名セルを参照します。

=一覧!B2

金額欄なら、金額のセルを参照します。

=一覧!C2

A4に4枚印刷するテンプレートなら、1枚目は2行目、2枚目は3行目、3枚目は4行目、4枚目は5行目のデータを参照する形です。

  • 1枚目:一覧表の2行目
  • 2枚目:一覧表の3行目
  • 3枚目:一覧表の4行目
  • 4枚目:一覧表の5行目

この方法なら、一覧表を直すだけで領収書側も変わります。

慣れるまでは少し面倒ですが、10件を超えたあたりから手入力より楽です。いや、かなり違います。

「一覧表のセル」と「領収書の宛名欄・金額欄」が線でつながっている説明画像

差し込み印刷で作る場合の考え方

「差し込み印刷」と聞くと、Wordの機能を思い浮かべる人も多いと思います。

Wordの差し込み印刷では、Excelで作った一覧表を元データにして、Wordの領収書フォーマットへ宛名や金額を差し込む形になります。

宛名ラベルや案内状と同じ考え方です。ただ、領収書の場合は、金額・但し書き・消費税・発行番号など、入れたい項目が少し増えます。

Wordの差し込み印刷が向いているケース

  • Wordのレイアウトで領収書を作りたい
  • 1件ずつ印刷結果を確認しながら出したい
  • 宛名や金額の差し替えだけをExcel一覧から行いたい

Excelテンプレートでまとめて作る方が向いているケース

  • A4 4枚・6枚・8枚のように、1枚の紙に複数の領収書を並べたい
  • Excel上で金額や税額も確認したい
  • 一覧表と印刷用シートを同じファイルで管理したい
  • 月末にまとめて発行することが多い

Bizrouteの領収書テンプレートを使うなら、Excel上で一覧管理して、印刷用の領収書に反映する形が合いやすいです。

Wordの差し込み印刷も便利ですが、A4 4枚や8枚のような細かい位置調整は、Excelの方が扱いやすい場面もあります。

作業中に詰まりやすいところ

複数の領収書を作ると、きれいに作ったつもりでも細かいところで止まります。

宛名の「御中」と「様」が混ざる

会社名なら「御中」、個人名なら「様」にすることが多いです。

ただ、一覧表に「株式会社○○ 御中」と入力している行と、宛名だけ入力してあとでテンプレート側で「御中」を付ける行が混ざると、二重表記になります。

株式会社○○ 御中 御中

これは本当にやりがちです。

一覧表側に敬称まで入れるのか、テンプレート側で敬称を付けるのか、どちらかに寄せた方が安全です。

金額の表示形式がそろわない

Excelでは、同じ「33000」でも表示形式で見え方が変わります。

  • 33000
  • 33,000
  • ¥33,000
  • 金33,000円

領収書では「金33,000円」のように表示したい場面が多いです。テンプレート側で表示形式をそろえておくと、一覧表には数字だけを入れれば済みます。

印刷したら位置が少しずれる

画面ではきれいに見えても、印刷すると下にずれたり、右端が少し切れたりします。原因は、プリンターの余白設定、拡大縮小、用紙サイズの違いあたりです。

最初の1枚は、いきなり本番用の紙に出さず、普通紙で試し刷りした方が安心です。静かな事務所でプリンターが動き出してからミスに気づくと、紙も時間も少しもったいないですね。

管理側でまとめて確認するなら、印刷前にPDFで一度出して、宛名・金額・日付だけ目で追うのもありです。

Excelの印刷プレビューで実際の印刷イメージを確認する

複数作成するときの確認リスト

印刷前に見るところは、毎回だいたい同じです。

  • 宛名の敬称が二重になっていないか
  • 金額の桁がずれていないか
  • 日付が発行日になっているか
  • 但し書きが空欄のままではないか
  • 発行者名・住所・登録番号に誤りがないか
  • A4 4枚・6枚・8枚の印刷範囲がずれていないか
  • 控え付きの場合、本書と控えの内容が一致しているか

特に金額は、1件ずつ見た方がいいです。

一覧表で合計金額を出しておくと、発行対象の総額と入金一覧の金額を照合しやすくなります。担当者が作って、管理側が確認する流れなら、一覧表に「確認済み」列を作るのも手です。

テンプレートを使うときの調整

テンプレートは、そのまま使える形にしていても、現場では少し直すことがあります。たとえば、宛名が長い会社ばかりなら、宛名欄の文字サイズを1段階下げます。

逆に、個人向けの領収書で但し書きが短いなら、余白を広めにして見た目を整えた方が読みやすいです。発行番号も、すべての場面で入れるわけではありません。

月末の法人取引なら入れておくと後で追いやすいですが、自治会の会費や少額の集金なら、番号まで管理しないこともあります。ここは運用次第ですね。全部をきっちり入れようとすると、かえって作業が重くなります。

現場でよくある調整

  • 宛名が長いときは文字サイズを少し下げる
  • 但し書きが短いときは余白を広めにする
  • 管理番号は法人取引や月末処理では入れる
  • 少額・少枚数なら、番号なしで運用することもある
  • 控えを紙で残すなら、控え付きテンプレートを使う

他の領収書テンプレートとの違い

領収書テンプレートには、いくつか種類があります。

種類 向いている使い方 この記事との関係
A4複数面テンプレート 4枚・6枚・8枚をまとめて印刷する 複数発行の中心になる形式
控え付き領収書 発行者側に控えを残す 保管まで考える場合に向いています
PDF作成ツール ブラウザ上で入力してPDF保存する 1件ずつその場で作る場合に便利です
Wordテンプレート 文章や見た目をWordで整える 印刷物として体裁を整えたい場合に使います

複数の領収書をまとめて作るなら、Excelの一覧表とA4複数面テンプレートの組み合わせが扱いやすいです。

その場で1件だけ作ってPDF保存したい場合は、Web上で入力するPDF作成ツールの方が早いこともあります。逆に、月末にまとめて発行するなら、一覧表が残るExcelの方があとから確認しやすいです。

Bizrouteの領収書テンプレートを使う場合

Bizrouteでは、A4用紙に4枚・6枚・8枚など、複数の領収書をまとめて印刷できるテンプレートを用意しています。

Excel形式なら、宛名・金額・但し書きを編集し、印刷範囲を確認して使えます。月末処理や参加費の領収書など、同じ形式で何枚も発行する場面に向いています。

よくある質問

Excelだけで領収書を複数作れますか?
はい。Excelの一覧表に宛名・金額・但し書きをまとめておき、領収書テンプレート側でセル参照すれば、複数の領収書を作れます。A4 4枚や8枚タイプなら、1枚の用紙に複数件を並べて印刷する運用もしやすいです。
Excelの差し込み印刷とWordの差し込み印刷は違いますか?
Wordの差し込み印刷は、Excelの一覧表を元データにしてWord文書へ差し込む機能です。一方、Excelだけで作る場合は、一覧表のセルを領収書シートに参照させて、差し込みに近い形で作ります。A4複数面の領収書なら、Excel内で完結させる方が扱いやすい場面もあります。
A4 4枚とA4 8枚はどちらが使いやすいですか?
宛名や但し書きが長いならA4 4枚の方が見やすいです。会費や参加費のように、短い内容を多く発行するならA4 8枚も使いやすいです。印刷前に1枚だけ試し刷りして、文字の詰まり具合を見ると失敗しにくいです。
複数の領収書を作るとき、控えは残した方がいいですか?
法人取引や月末処理で後から確認する可能性があるなら、控えを残した方が安心です。紙の控えを残す方法もありますし、Excelの一覧表に発行日・金額・発行番号を残す方法もあります。紙とデータの両方を残すかは、社内の運用に合わせて決めるとよいでしょう。
領収書をまとめて印刷するときに多いミスは何ですか?
宛名の敬称ミス、金額の桁違い、日付の直し忘れが多いです。特に「御中」と「様」は混ざりやすいので、一覧表側で敬称まで入れるのか、テンプレート側で付けるのかを決めておくと作業が落ち着きます。