ビジネスにおいて請求書は重要な書類です。現在はパソコンで作成するのが主流ですが、状況によっては手書きの請求書が選ばれることもあります。

特にフリーランスや小規模事業者の方からは「急ぎで請求書を渡す必要がある」「プリンター環境がない」といった理由で手書きを利用するケースがあります。

本記事では、実務経験に基づいて「手書き請求書のメリットと注意点」「基本的な書き方」「見本・サンプル」をわかりやすく解説します。

 

スマホやPCで請求書を作成したい方には、無料で使えるオンラインツールも便利です。
請求書PDF作成ツール

請求書は手書きでも問題ないのか?

請求書はパソコンでの作成が一般的ですが、手書きで作成しても問題はありません。

手書きの請求書は、ソフトやプリンターを使わずにその場で記入できるため、出張先や現場でも対応できるのが大きなメリットです。また、手書き特有の温かみがあり、取引先に「丁寧さ」を印象づけることもできます。

手書き請求書のメリットとデメリット

メリット

  • ソフトやPCが不要でその場で作成できる
  • 100均や文具店で購入できる伝票を利用可能
  • 温かみや誠実さを伝えやすい

デメリット

  • 書き間違えると修正が必要になる
  • 見やすさ・正確さに注意が必要
  • 保存・管理が紙ベースになる

手書き請求書の基本的な書き方

手書きでも請求書に記載すべき項目は変わりません。以下は請求書に必須の項目です。

  • 請求先の名称・住所
  • 発行日・請求日
  • 品目名
  • 数量・単価・金額
  • 消費税額
  • 合計金額
  • 振込先口座

詳しくは国税庁の解説も参考にしてください。
No.6625 請求書等の記載事項や発行のしかた(国税庁)

手書きで請求書を書く際の注意点

明瞭性
数字や文字を見やすく記入しましょう

正確性
金額や品目に誤りがないように確認しましょう

丁寧さ
雑に書くと信頼性を損なうため、丁寧に書きましょう

実務でよくある失敗

  • 鉛筆で記入してしまう(必ずボールペンを使用)
  • 数字が読みにくく誤解を招く
  • 金額表記で「¥」「-」を書き忘れる

手書き請求書の見本

下記は手書き請求書の見本です。参考にして、必要な項目を漏れなく記入してください。

手書き請求書の見本

市販伝票・100均用紙を使った請求書の作り方

コンビニや100均で販売されている請求書用紙を利用しても問題ありません。市販伝票は必要項目があらかじめ印字されているため、手書きで記入するだけで簡単に作成できます。

印鑑を押すことで正式な書類としての効力を持ち、取引先への信頼性も担保できます。

よくある質問(FAQ)

手書きの請求書は法的に有効ですか?
はい。必要な項目(日付、金額、品目、振込先など)が記載されていれば、手書きでも正式な請求書として有効です。
100均や文具店で購入した請求書用紙を使っても問題ありませんか?
問題ありません。市販の伝票に必要事項を手書きで記入し、署名や押印をすれば正式に利用できます。
手書きの請求書で修正が必要になった場合はどうすればいいですか?
修正液は避け、二重線で訂正したうえで訂正印を押すのが望ましいです。正確さと透明性を保つことが大切です。
手書き請求書の控えはどのように保管すればよいですか?
コピーを取って保存するか、スキャンしてPDFにして保管すると安心です。後日の確認や税務対応にも役立ちます。
数字や文字が読みづらい場合でも問題ありませんか?
法的効力はありますが、誤解やトラブルを避けるため、読みやすく丁寧に記入することを推奨します。
請求書は必ずパソコンで作成した方がいいですか?
必ずしもそうではありません。少量の取引や急ぎの場合は手書きで十分対応できます。大量発行や効率化を求める場合は、パソコンやオンラインツールの利用がおすすめです。

まとめ

手書き請求書は、特別な設備がなくても簡単に作成できる便利な方法です。大切なのは正確さ読みやすさです。市販の請求書伝票や100均の用紙を使えば、誰でもすぐに手書き請求書を発行できます。

一方で、取引量が増えるとパソコンやクラウドサービスの利用が効率的になります。用途や状況に応じて使い分けましょう。

請求書をテンプレートから印刷して手書きで仕上げる方法もあります。必要な場合は以下をご参照ください。
請求書テンプレート(Excel・Word対応)