雇用契約書のテンプレートを7種類、WordとPDFで用意しました。正社員用のほかに、パート、契約社員、在宅勤務、フレックスタイム制に合わせた書式もあります。どれも無料で、登録はいりません。
Word(.docx)
- 期間の定め「なし・あり」を選ぶ形。有期で使うときは別紙を添えます
- 休日、昇給(年1回)、賞与(年2回)、定年65歳の記入例入り
- 就業場所と業務の「変更の範囲」、解雇の事由、締め日と支払日を書く欄つき
- 賃金は月給・日給・時給から選べて、計算方法の記載先も書けます
- A4で2枚。2枚目は「その他」の欄と署名欄です
更新日:2026年10月26日
用途別のテンプレート(ほかの6種類)
画像を押すと拡大します。ボタンからWordかPDFを保存できます。
7種類のテンプレートの違い
どれも雇用契約書ですが、記入例の入り方や、ほかにない欄が少しずつ違います。
| テンプレート | あらかじめ入っている記入例 | ほかにない欄 |
|---|---|---|
| 正社員・基本 | 休日、昇給年1回、賞与年2回、定年65歳 | 期間の定め「なし・あり」の選択 |
| 試用期間・時間外労働 | なし(空欄だけ) | 試用期間、時間外労働、本人の生年月日・連絡先 |
| 表形式 | なし(空欄だけ) | 契約の月数 |
| パート・アルバイト | 一般事務、休日、交通費は実費、昇給年1回(4月) | 時給、賞与・退職金の有無、相談窓口 |
| 契約社員 | 休日、賞与年2回 | 更新の有無(3択)と判断基準、無期転換、試用期間、相談窓口 |
| 在宅勤務 | 休日 | 就業場所に自宅、在宅勤務の取扱い(勤務時間の記録、通信費・光熱費、貸与機器、出社、情報の管理) |
| フレックスタイム制 | 休日、年次有給休暇、賞与年2回、定年65歳 | フレキシブルタイム、コアタイム |
試用期間・時間外労働の書式はA4で1枚、ほかの6種類は2枚です。
記入例は、そのまま使える数字ではありません。自社の就業規則に合わせて書き換えてください。
契約社員やパートを雇うなら、専用の2種類を使ってください。正社員用より書く欄が多く、漏れが出にくい作りです。正社員用などを期間を決めて使うときは、下の別紙を一緒に渡します。
雇用契約書を作る前に確認したいこと
労働条件通知書との違いと、1枚にまとめる書き方
労働条件通知書は、会社が働く条件を本人に知らせる書類です。決まった事項を書面で示すことが、労働基準法で義務になっています。
雇用契約書のほうは、その条件に会社と本人の両方が同意した記録です。作ること自体は法律で決まっていません。
2枚に分ける必要はありません。示すべき事項が全部書いてあれば、雇用契約書1枚で通知書の役目も果たせます。このページのフレックスタイム制用は「雇用契約書(兼労働条件通知書)」という表題にしてあります。
厚生労働省の「主要様式ダウンロードコーナー」にも、労働条件通知書のモデル様式があります。2026年10月1日からは新しい様式を使うよう案内されています。
参考:厚生労働省 主要様式ダウンロードコーナー(労働基準法等関係主要様式)
書面で示す基本の6項目と「変更の範囲」
採用のときに書面などで示す基本の労働条件は、次の6項目です。
- 契約の期間
- 有期の契約を更新するときの基準(更新の上限があればその内容も)
- 就業場所と業務(変更の範囲も)
- 始業・終業の時刻、時間外労働の有無、休憩、休日、休暇
- 賃金の決め方、計算と支払いの方法、締め日と支払日
- 退職のこと(解雇の事由を含む)
これで全部というわけではありません。退職手当や賞与、休職などは、会社に制度があれば示すことになっています。有期契約の更新で無期転換を申し込めるようになるときにも、追加で示す事項があります(パートと契約社員の節で触れます)。
昇給は、書面でなく口頭で伝えてもよい事項です。
テンプレートのあちこちにある「就業規則第( )条による」は、条番号まで書き込んでください。そのうえで、該当する条文を本人に渡しておきます。「就業規則による」の一言だけでは、どの決まりが自分に当てはまるのか、受け取った人にはわかりません。
見落とされやすいのは3つめの「変更の範囲」でしょう。2024年4月から、入社直後の場所や仕事に加えて、この先どこまで変わる可能性があるかも書くことになりました。
転勤や異動がない会社なら、変更の範囲に入社直後と同じ内容を書いておけば足ります。
参考:厚生労働省 2024年4月から労働条件明示のルールが変わります
パートと契約社員は、書く事項が増えます
期間を決めて雇う場合と、短時間で働いてもらう場合は、6つの事項に加えて示すものがあります。
- 更新の上限があるかどうかと、その内容
- 通算5年を超えて無期転換を申し込めるようになる更新のときは、申し込めることと、転換後の条件
- 昇給、退職手当、賞与があるかどうか
- 相談窓口(部署名、担当者、連絡先)
- 正社員との待遇の違いについて、内容や理由の説明を求められること(2026年10月1日から)
パート・有期で書く事項は、示さないと10万円以下の過料の対象になります。
このページのパート用と契約社員用には、昇給・退職手当・賞与の有無、相談窓口、説明を求められる旨の欄を入れました。無期転換の申込可能期間と転換後の条件は、契約社員用なら本文の欄に書けます。
有期のパートで無期転換を申し込めるようになる更新のときや、正社員用の書式を期間を決めて使うときに添える1枚です。昇給・賞与・退職手当の有無、相談窓口、待遇の説明、無期転換の申込可能期間を書き込めます。
別紙のWordをダウンロード
参考:厚生労働省 パートタイム・有期雇用労働者に関するルールが変わります(令和8年10月1日施行)
在宅勤務なら、就業場所に自宅を書く
厚生労働省の手引きでは、テレワークをする場所を就業場所として示すよう書かれています。
入社した日から在宅で働くなら「雇入れ直後の就業場所」に、途中から在宅になりそうなら「変更の範囲」に、自宅やサテライトオフィスなどを書きます。
通信費や光熱費をどちらが持つか、中抜けをどう扱うかも、あとで話がこじれやすいところです。在宅勤務用のテンプレートには、こうした取り決めを書く欄を2枚目に入れてあります。欄ごとの書き方は在宅勤務の雇用契約書テンプレートのページで説明しています。
フレックスタイム制は、労使協定が先
フレックスタイム制は、契約書に書くだけでは始められません。就業規則で始業と終業の時刻を本人に任せると定め、清算期間などを労使協定で決めておく必要があります。清算期間の上限は3か月です。
テンプレートに書けるのは、始業・終業を本人に任せる旨と、フレキシブルタイム、コアタイムまでです。清算期間や総労働時間は、協定に合わせて「その他」に書き足してください。
試用期間を入れるとき
試用期間の長さは、法律では決まっていません。
気をつけたいのは、試用期間中でも14日を超えて働いてもらった人には、解雇の予告がいることです。30日前に予告するか、その分の予告手当を払うことになります。
メールやPDFで交わすとき
労働条件をメールなどで示せるのは、本人がそれを希望した場合です。受け取った人が印刷して書面にできる形にしておきます。電子契約サービスで署名してもらう方法もあります。その場合も、本人の希望を確かめた記録を残しておくと、あとで困りません。
雇用契約書は、労働基準法で5年(当分のあいだは3年)保存する書類にあたります。退職してすぐ捨てないよう、保管の場所を決めておきましょう。
編集部メモ:7つのファイルを見直してわかったこと
| テンプレート | 足りなかった欄 |
|---|---|
| 7種類すべて | 就業場所・業務の変更の範囲、解雇の事由、賃金の計算方法の記載先 |
| 正社員・基本 | 時間外労働の有無、締め日と支払日、更新の判断基準 |
| 試用期間・時間外労働 | 締め日と支払日、契約の更新 |
| 表形式 | 時間外労働の有無、締め日と支払日、契約の更新 |
| パート・アルバイト | 退職と休暇の欄そのもの、時間外労働の有無、支払方法、契約の更新、相談窓口、説明を求められる旨 |
| 契約社員 | 退職の欄そのもの、更新の判断基準、無期転換、支払日と支払方法、相談窓口、説明を求められる旨 |
| 在宅勤務 | 就業場所と休暇の欄そのもの、時間外労働の有無、締め日・支払日・支払方法、更新の判断基準、甲・乙が誰を指すかの定め、退職金の有無、在宅勤務で決めることを書く欄 |
| フレックスタイム制 | 時間外労働の有無、締め日と支払日、更新の判断基準、甲・乙が誰を指すかの定め |
いちばん驚いたのは、在宅勤務用に就業場所の欄がなかったことです。どこで働くかが肝心な契約なのに、書く場所がない。休暇の欄も抜けていました。
在宅の決まりも、「その他」の欄で就業規則に任せる形になっていました。いまは就業場所と休暇の欄を入れたうえで、2枚目に勤務時間の記録、通信費・光熱費、貸与機器、出社、情報の管理を書く欄も足しています。
見た目が整った書式ほど、欄がそろっていると思い込みがちです。ほかのサイトの雇用契約書を使うときも、次の4か所だけは見ておくと安心です。
- 就業場所と業務に「変更の範囲」を書けるか
- 退職の欄に、解雇の事由(就業規則の条番号でもよい)を書けるか
- 賃金の締め日と支払日を、それぞれ書けるか
- 有期の契約なら、更新の基準と上限を書けるか
いちばん手間取ったのは、欄を足すと2枚目にはみ出したことです。最初は行間を詰めて1枚に収めました。ところが賃金の計算方法などを書き足すと、それでも入りきりません。結局、試用期間の書式以外は元の行間に戻し、2枚にしています。署名欄だけが2枚目に回ると使いにくいので、「その他」の欄から下(契約社員用は相談窓口から下)を2枚目に送りました。
- 「変更の範囲」は、入社直後の欄と行を分けました。1行にまとめると、書き込む場所が狭くなるためです。
- 解雇の事由は、全部書くと長くなります。就業規則の条番号を書く形にしました。
- 2枚の書式は、つなぎ目に契印を押しておくと、あとから1枚だけ差し替えられる心配が減ります。
- 昇給・賞与・退職金は「有・無」のどちらかを丸で囲む形にしました。
- 正社員用には、パート向けの欄までは入れていません。正社員には使わない欄が増えるので、パートと契約社員は専用の書式に分けました。






