雇用契約書は、企業と労働者が労働条件を確認するための書類です。

作成そのものは法律上の必須ではありませんが、発行しておくと、後から待遇や勤務条件をめぐって行き違いが起きたときに整理しやすくなります。

監修:ビジネス文書専門チーム(雇用・労務書式の作成運用実績累計2,000件超)
  • すぐ使える雇用契約書(労働契約書)テンプレWord/PDFで無料配布(正社員・契約社員・パート/アルバイト・テレワーク・フレックス対応)
  • 労働条件通知書との違い法定記載事項(賃金・労働時間・休憩・休日・契約更新 等)を実務の視点で整理しています
  • 電子契約・電子保存、更新・延長、就業規則との整合、よくある差し戻しやトラブルの防ぎ方も確認できます

雇用契約書テンプレート(用途別)

  • ダウンロード前に自社名・所在地・就業場所・雇用期間・賃金形態などを確認しておきます
  • 就業規則・給与規程と矛盾がないか必ず見直します
  • 電子契約で締結する場合は、締結方法の条項(合意方式・署名方法)を必要に応じて追記してください

正社員用(シンプル)

主に正社員向けのシンプルなテンプレートです。雇用期間の書き方を変えれば、契約社員や短期雇用にも転用できます。

雇用期間・就業場所・業務内容・休憩時間・休日・休暇など、よく必要になる項目をひと通り入れています。契約書として使う場合は2通作成して双方が署名・捺印し、1通ずつ保管するのが一般的です。

パート・アルバイト用(時給・シフト)

パート・アルバイトの雇用時に使いやすい雇用契約書テンプレートです。

契約社員用(有期・更新上限)

契約社員の雇用時を想定したテンプレートです。

在宅勤務(テレワーク)用

在宅勤務者を雇用する際に使えるテンプレートです。

基本的な雇用条件は通常の契約と大きくは変わりませんが、業務場所や勤務時間の扱いには工夫が必要になることがあります。在宅勤務特有の条件は、テンプレートをベースに追記して使う形が現実的です。

フレックスタイム用(コア・フレキシブル)

フレックスタイム制を導入している会社向けのテンプレートです。

基本的な構成は正社員向けと大きくは変わりませんが、就業時間の項目にフレキシブルタイムとコアタイムを記入できるようにしています。

雇用契約書とは|労働条件通知書との違い

従業員を雇うときに交わす契約書のことです。賃金・就業時間・就業場所などの労働条件を確認し、使用者と労働者の間で合意内容を明らかにします。

  • 雇用契約書(労働契約書)
    使用者と労働者が双方で合意した内容を文書化するもの。後からトラブルになったときに、合意の証拠として使いやすいです
  • 労働条件通知書
    使用者が一方的に労働条件を明示する書面。法的な明示義務があり、電子での明示にも対応できます。契約書そのものとは役割が少し違います
  • 実務では、通知書で法的義務を満たしつつ、契約書で合意内容も整理しておく形が扱いやすいです
  • 契約期間・更新の有無(有期雇用は更新条件・上限・無期転換ルールの扱い)
  • 就業の場所・従事する業務(勤務地変更・配転可能性)
  • 始業・終業時刻、休憩、所定労働時間、所定外労働の有無
  • 休日・休暇(週休・年次有給休暇の付与・取得単位・計画的付与)
  • 賃金(基本給・手当・割増・支払日・締日・計算方法、時給/日給/月給)
  • 退職・解雇(解雇事由・手続・懲戒・休職復職)
  • その他:試用期間、競業避止・秘密保持、個人情報、電子契約方式、在宅手当 等

契約形態・勤務形態別の注意点

正社員(無期雇用)

  • 職務内容・配転・人事異動の範囲を明らかにしておくと運用しやすいです。評価・昇給・賞与の扱いも、就業規則や給与規程とそろえておきます

契約社員(有期雇用)

  • 更新条件・更新上限・通算契約期間、無期転換(5年)に関する扱いは曖昧にしないほうが安心です。ここを書いていないケースが実務では多いです

パート・アルバイト(短時間)

  • シフトの決め方、所定外の呼出し可否、休憩、深夜割増、年休付与などを見落とさず整理しておきます

テレワーク

  • 業務場所の定義・勤務時間管理・情報セキュリティ・在宅手当・費用負担など、通勤前提の契約と違う部分を補います

フレックスタイム

  • 清算期間・コアタイム・フレキシブルタイム・時間外算定の考え方は特に確認が必要です

作成手順と運用ルール(電子契約・保管)

  1. 就業規則・給与規程を確認する
    契約書と就業規則・給与規程の内容がずれていると、後で説明しにくくなります。テンプレートを選ぶ前に、まず社内の規程を確認しておきます。
  2. 契約期間・勤務地・賃金形態・休憩/休日を記入する
    労働基準法で明示が求められる基本項目を正確に書きます。変動しやすい条件は別表にまとめると、更新のたびに直しやすくなります。
  3. 双方が署名して控えを保管する
    内容を説明・確認したうえで署名します。紙の署名・押印のほか、クラウドを使った電子署名で対応するケースも増えています。通常は2部作成し、会社と労働者がそれぞれ持ちます。
  4. 保存期間に沿って保管し、更新履歴を残す
    労働契約に関する書類は原則3年間、賃金関係は5年間の保存義務があります。更新時は旧契約との違いや変更理由も残しておくと、後で確認しやすくなります。

よくある失敗とチェックリスト

雇用契約書を作るとき、よく見かけるミスをまとめました。

  • 通知書だけで運用していて合意した記録が残っていない
  • 就業規則を改定した後、契約書を見直していない
  • 有期契約で更新条件・上限、無期転換の扱いを書いていない
  • テレワークやフレックスに関する個別条項が抜けている

よくある質問

雇用契約書の作成は義務ですか?
法律上は労働条件の明示が義務です。雇用契約書そのものの作成が必須というわけではありませんが、トラブル防止と合意内容の証拠を残すうえで、作成しておくほうが安心です。
雇用契約書と労働条件通知書の違いは何ですか?
労働条件通知書は雇用主が労働条件を一方的に明示する書類で、法的な明示義務があります。雇用契約書は、雇用主と労働者が内容を確認して合意する契約文書です。役割が違うので、両方そろえておく形が実務では扱いやすいです。
雇用契約書は電子契約でも有効ですか?
有効です。電子署名やクラウド契約サービスで対応できます。本人確認と合意確認の流れがきちんと残る仕組みを選ぶことが前提になります。
パートやアルバイトにも雇用契約書は必要ですか?
雇用形態にかかわらず必要です。シフトや賃金に関する行き違いは、書面で条件を残しておくだけでかなり防ぎやすくなります。
有期雇用契約の場合の注意点は?
契約期間・更新条件・更新回数や通算上限をはっきり書いておく必要があります。5年を超える場合の無期転換ルールも、見落としやすいので注意してください。
雇用契約書がない場合どうなりますか?
労働条件を確認できる書面が残らないため、トラブルになったときに不利になりやすいです。法定の明示義務との関係でも問題が出ることがあるので、書面化しておくほうが安全です。

まとめ

正社員・アルバイト・パートなど、雇用形態ごとに使いやすい雇用契約書テンプレートを紹介しました。

フレックスタイム制やテレワークなど働き方が多様になっているので、それに合わせて契約書の内容も整えておくほうが実務では扱いやすくなります。

紹介したひな形には一般的な記入例を入れているので、自社の状況に合わせて項目を調整しながら使ってみてください。