在宅勤務・テレワークに対応した雇用契約書テンプレートです
在宅勤務を前提に雇用契約書を作るときは、通常の労働条件に加えて、就業場所、勤怠の申告方法、通信費や備品の負担、情報セキュリティの扱いを決めておく必要があります。

このページでは、Wordで編集できる在宅勤務用の雇用契約書テンプレートを無料で配布しています。会社側でひな形を用意したいときや、既存の雇用契約書にテレワーク条項を追加したいときに使いやすい形式です。

テンプレート 在宅勤務(テレワーク)用 雇用契約書
形式 Word形式(.docx)
主な内容 労働者情報、労働条件、就業場所、署名・捺印欄
向いている場面 在宅勤務制度の導入、テレワーク社員との契約、既存契約書の見直し

在宅勤務用の雇用契約書テンプレート

このテンプレートは、在宅勤務やテレワークを前提にした雇用契約書のひな形です。

一般的な雇用契約書と大きく形が変わるわけではありませんが、在宅勤務では「どこで働くのか」「勤務時間をどう確認するのか」「通信費や備品代を誰が負担するのか」が曖昧になりやすいです。

とくに、最初は口頭で済ませていても、後から「自宅以外で作業してよいのか」「中抜けはどう申告するのか」「会社貸与のPCを家族が触れないようにするには」など、細かいところで迷います。契約書や特約で先に決めておくと、担当者も従業員も確認しやすいですね。

在宅勤務・テレワーク用の雇用契約書Wordテンプレート
ファイル名 koyou_telework.docx
ファイルタイプ Word
対応バージョン Word 2013以降
ファイルサイズ 17.85 KB

通常の雇用契約書と違うところ

在宅勤務用の雇用契約書では、給与や勤務時間だけでなく、働く場所や機器の扱いまで少し具体的にしておく方が安全です。

確認項目 通常の雇用契約書 在宅勤務用で追加したい内容
就業場所 本社、支店、事業所など 自宅住所、サテライトオフィス、出社命令時の扱い
勤怠管理 始業・終業時刻、休憩時間 打刻方法、中抜け申告、オンラインでの業務報告
費用負担 基本的に記載が少ない 通信費、光熱費、備品購入、精算方法
貸与物 必要に応じて記載 PC、スマホ、周辺機器、返却義務、紛失時の報告
情報管理 秘密保持条項が中心 私物端末への保存禁止、画面の覗き見対策、紙書類の廃棄ルール

テレワーク特有の必須条項チェックリスト

在宅勤務では、働く場所が会社の管理下から離れるため、契約書の記載がざっくりしすぎると運用で詰まります。最低限、次の項目は確認しておきたいところです。

  • 就業場所の特定:自宅住所、コワーキングスペース、サテライトオフィス、出社命令時の扱い
  • 労働時間の管理方法:始業・終業の申告、打刻手段、中抜け・私用外出の扱い
  • 費用負担:通信費、光熱費、椅子や机など備品の購入基準と精算方法
  • 機器の貸与・管理:PC、スマホ、周辺機器、ソフトウェア、アップデート責任
  • 情報セキュリティ:画面の覗き見防止、持出禁止データ、VPN、暗号化、パスワード管理
  • 業務報告・指揮命令:レポート頻度、オンライン会議への参加、連絡が取れない場合の対応
  • 安全衛生:作業環境、長時間労働の防止、労災が起きた場合の連絡フロー
  • 秘密保持・個人情報:家族がいる環境での書類管理、紙書類の廃棄ルール
  • 副業・兼業:許可制、業務時間中の扱い、情報持出し禁止
  • 適用範囲と終了:試験導入、業務都合による出社切替、特約解除の手続き

編集するときに迷いやすいところ

就業場所は「自宅」だけで終わらせない
自宅勤務と書くだけでは、引越し後や一時的なコワーキングスペース利用時に判断しづらくなります。所在地、変更時の届出、会社の事前承認が必要な場所を決めておくと運用しやすいです。

中抜けの扱いは先に決める
在宅勤務では、私用の外出や家族対応などで一時的に業務を離れることがあります。打刻するのか、申告だけでよいのか、休憩時間として扱うのかを契約書や社内ルールと合わせておく方がよいでしょう。

通信費・光熱費は金額や範囲を具体的にする
「会社が負担する」とだけ書くと、どこまで会社負担なのかで迷います。定額手当なのか、実費精算なのか、上限はいくらか。ここは数字で書いた方が後で楽です。

貸与PCの使い方も書いておく
PCやスマホを貸与する場合は、家族との共用禁止、私的利用の制限、紛失時の連絡先、退職時の返却方法まで入れておくと安心です。

在宅勤務特約のサンプル条文

雇用契約書本体に入れてもよいですが、既存の雇用契約書がある場合は「在宅勤務特約」として別紙にする方法もあります。会社ごとの就業規則や在宅勤務規程に合わせて調整してください。

第○条(就業場所)

労働者の通常の就業場所は自宅(所在地:__)とします。コワーキングスペース、サテライトオフィスその他自宅以外の場所で業務を行う場合は、事前に会社の承認を得るものとします。
第○条(労働時間の把握)

労働者は、会社が指定する方法により始業時刻、終業時刻および休憩時間を記録します。私用による中抜けがある場合は、事前申請または事後報告により実労働時間を正確に申告します。
第○条(費用負担)

在宅勤務に伴う通信費および光熱費については、月額__円を在宅勤務手当として支給します。業務に必要な備品の購入は、事前に会社の承認を得た場合に限り会社負担とします。
第○条(機器の貸与)

会社は、業務に必要なPC、スマートフォンその他の機器を労働者に貸与することがあります。労働者は貸与物を善良な管理者の注意をもって使用し、紛失または破損した場合は直ちに会社へ報告します。
第○条(情報セキュリティ)

労働者は、業務上知り得た機密情報および個人情報を第三者に開示してはなりません。業務データを私物端末に保存することを禁止し、会社が指定するセキュリティルールを遵守します。
第○条(特約の変更・終了)

業務上の必要がある場合、会社は相当の予告期間を設けたうえで、本特約の内容を変更または終了することがあります。

テンプレートの使い方

ダウンロード後、Wordで開いて必要な箇所を自社用に書き換えてください。特に、会社名、労働者情報、就業場所、勤務時間、手当、署名欄はそのまま使わず確認した方がいいです。

  • 基本条項は既存の雇用契約書や労働条件通知書と矛盾しないように調整します
  • 就業場所は自宅住所だけでなく、変更時の届出方法も入れておくと迷いません
  • 勤怠管理は打刻システム名、申告方法、承認者を具体的に記載します
  • 在宅勤務手当を支給する場合は、金額、対象者、支給条件を決めておきます
  • セキュリティは就業規則や情報管理規程と合わせて確認します
実務でよくある詰まりポイント
在宅勤務の契約書で意外と迷うのは、費用負担よりも「例外時の扱い」です。たとえば、通信障害で作業できないとき、会社の都合で急に出社してもらうとき、家族の都合で一時的に中抜けするときなどですね。ここを何も決めずに始めると、担当者ごとに判断が分かれます。最初に細かく書きすぎる必要はありませんが、申告先と承認方法だけでも決めておくとだいぶ楽です。

導入・運用時の注意点

契約書を作っただけでは、在宅勤務の管理は回りません。日々の運用で確認する項目も、あわせて整理しておくと安心です。

ミス防止チェック
  • 長時間労働を防ぐため、残業申請やアラートの仕組みを決めておく
  • 紙書類を自宅へ持ち帰る場合は、保管場所と廃棄方法を明確にする
  • オンライン会議では、家族や第三者に画面・音声が漏れない環境を確認する
  • セキュリティ事故が起きたときの初動連絡先と報告期限を決めておく
  • 在宅勤務の対象者、終了条件、出社へ切り替える場合の手続きを整理する

よくある失敗と対策

  • 費用負担が曖昧なまま始めてしまう
    通信費、光熱費、備品代の扱いを決めずに運用すると、後から「どこまで会社負担なのか」で揉めやすいです。定額手当か実費精算かを決め、上限額も入れておくと確認が楽です。
  • 中抜けの申告ルールがない
    在宅勤務では、短時間の私用外出や家族対応が起きることがあります。勤怠システムで打刻するのか、チャットで報告するのか、承認が必要なのかを明確にしておきましょう。
  • 情報管理を従業員任せにしてしまう
    「気をつけてください」だけでは、人によって判断が変わります。私物端末への保存禁止、印刷物の保管、画面の覗き見対策など、最低限の禁止事項は文章で残す方が安心です。

作成・更新について

このテンプレートは、Bizroute編集部(株式会社エクシア)が作成しています。実務で使いやすいよう、在宅勤務で特に確認されやすい「就業場所」「勤怠管理」「費用負担」「機器貸与」「情報セキュリティ」の項目を入れています。

ただし、雇用契約書は会社の就業規則、在宅勤務規程、労働条件の内容によって調整が必要です。実際に従業員と契約を結ぶ前に、必要に応じて社労士や弁護士など専門家へ確認してください。

よくある質問(FAQ)

テレワーク用の雇用契約書テンプレートはWord形式だけですか?
現在配布しているファイルはWord形式です。Wordで編集したあと、社内保存用としてPDFに変換して使うこともできます。
通常の雇用契約書と何が違うのですか?
基本的な構成は同じですが、在宅勤務では就業場所、勤怠の確認方法、通信費や備品の費用負担、情報セキュリティなどを追加で確認する必要があります。
自社の就業規則に合わせて修正してもいいですか?
はい。むしろ、自社の就業規則や在宅勤務規程に合わせて修正して使う方が自然です。既存のルールと矛盾しないように確認してください。
通信費や光熱費の規定は必ず入れるべきですか?
トラブルを避けるため、入れておく方がよい項目です。定額手当なのか、実費精算なのか、会社が負担する範囲はどこまでかを具体的に決めておくと安心です。
このテンプレートだけで法的に問題ありませんか?
一般的なひな形として使えますが、会社ごとの就業規則や勤務実態によって必要な記載は変わります。正式に運用する前に、社労士や弁護士など専門家へ確認することをおすすめします。
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