外注・制作・システム開発・運用保守など、サービスや作業を委託する業務委託契約を正しく終了する際に使えるWordテンプレートです。
契約の特定/催告の有無/解除日に加えて、成果物・資料の返還、知的財産・機密保持、未払金の精算まで、実務で揉めやすい部分の解決方法を網羅しています。
このテンプレートを使う場面
- 納期遅延・品質不達・成果物の要件未了が継続している
- 再三の是正要求(催告)に応じず、履行見込みがない
- 体制変更・方針転換・コスト見直し等で契約を終了したい
業務委託契約解除通知書テンプレート(Word)
以下の業務委託契約解除通知書テンプレートは、社名・契約名・解除理由・返還/精算項目を差し替えるだけで簡単に使用できます。

ファイル名 | kaiyaku-itaku.docx |
---|---|
ファイルタイプ | ワード |
対応バージョン | Word 2013 以降 |
ファイルサイズ | 約 23KB |
データ利用規約
・無料でご利用できますが著作権は放棄しておりません。
・当サイトのコンテンツを無断で複製・転載・転用することを禁止します。
・当サイトのデータの利用は、お客様ご自身の責任において行われるものとします。
・当サイトから入手されたデータにより発生したいかなる損害についても、一切責任を負いません。
・テンプレートのご利用によるトラブルの対応やサポートはしておりません。
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書き方と記載例(要点)
業務委託契約を解除するには、まず「どの契約を」「なぜ」「いつ終了するか」を特定し、返還物・精算の条件を明記しましょう。
- 契約の特定:
契約名称・締結日・案件名/発注番号・業務範囲(SOW)。 - 解除条項・解除日:
該当条項の番号、催告の有無と日付、効力発生日(到達基準/◯日後)。 - 成果物・資料返還:
成果物・原稿・ソースコード・設計書・アクセス権の返還/無効化期限。 - 知的財産・利用許諾:
著作権/著作権譲渡・利用許諾の範囲、帰属の再確認。 - 機密情報・データ削除:
秘密保持の継続、媒体・環境の削除方法と証跡。 - 精算条件:
検収前後の支払・未払金・違約金・再委託費などの扱い、締日/支払期日。
文例(抜粋)
貴社と当社との間の「業務委託契約」(令和◯年◯月◯日締結。案件名:◯◯)につき、
当社は令和◯年◯月◯日付通知により相当期間の是正を求めましたが、期間内に改善が認められなかったため、
契約第◯条に基づき、令和◯年◯月◯日をもって本契約を解除いたします。
成果物・資料・アクセス権の返還/無効化および未払金の清算は、別紙スケジュールに従いご対応ください。
なお、秘密保持義務および知的財産権に関する規定は、本契約解除後も存続します。
当社は令和◯年◯月◯日付通知により相当期間の是正を求めましたが、期間内に改善が認められなかったため、
契約第◯条に基づき、令和◯年◯月◯日をもって本契約を解除いたします。
成果物・資料・アクセス権の返還/無効化および未払金の清算は、別紙スケジュールに従いご対応ください。
なお、秘密保持義務および知的財産権に関する規定は、本契約解除後も存続します。
提出前チェックリスト
通知の送付前に最終確認するための項目です。下記に漏れがなければ実務はほぼ完了です。
- 解除根拠の条項番号・催告の有無と日付を明記したか
- 解除日(到達基準/◯日後効力)を定義し、関連タスクのタイムラインを付したか
- 成果物・ソース・設計書・アカウントの返還/無効化期限と責任者を指定したか
- 知財の帰属/ライセンス、二次利用の可否を明確にしたか
- 機密情報の削除方法と証跡(報告書・ログ・証明書)を定めたか
- 未払金・違約金・実費等の精算条件(締日・期日・相殺の要否)を確定したか
よくあるミスと注意点
現場で揉めやすいトラブルをまとめました。内容を確認しておき、問題が起きないように事前準備しておきましょう。
- 作業範囲の認識:
要件の定義不足で「未完成/完成」の認識が食い違う。
(→ 対策:最初に「何をどこまでやるか」を明確に決めること。) - アクセス権の放置:
Git・SaaS・クラウドの権限が残り、情報漏えいリスクになる。
(→ 対策:メンバー離脱時に、すべてのアクセス権を即座に削除すること。) - 知財の未整理:
著作権譲渡/ライセンス条項を明記せず、再利用時に権利を巡って紛争化する。
(→ 対策:契約書で権利の帰属と利用条件を明確にすること。) - 催告を省略:
契約が是正プロセスを要件としているのに、警告をせずいきなり解除通知を出す。
(→ 対策:契約書に定められた「解除のプロセス」を遵守すること。) - 精算の根拠不足:
作業実績や費用明細の裏付けがなく、支払遅延・拒否に発展する。
(→ 対策:作業時間や費用を証明する資料を記録し、提示できるようにすること。)
提出期限・送付方法
トラブル防止のため、契約書の手順に沿い、相手への通知は「確実に届いた」と証明できる方法で行いましょう。
提出期限:
契約の解除条項・是正手続に従い、解除日と返還・精算の期限を設定。
送付方法:
到達証拠が残る内容証明郵便/書留を推奨。メールの場合はPDF化と送受信ログの保全を。
スケジュール:
返還物一覧・アクセス権の無効化・精算の日付入り別紙を添付すると実務が円滑です。
提出手順(かんたん3ステップ)
解約を確実に完了させるため、以下の3ステップを必ず守りましょう。
- 棚卸し:
契約条項・催告履歴・成果物/資料・アカウント一覧・未払金/実費を整理。 - 通知書作成:
解除根拠・解除日・返還/無効化・知財・機密・精算条件・存続条項を明記し、社印を付す。 - 送付と実施:
内容証明/書留で送付し、別紙スケジュールに沿って返還・削除・精算を実行、受領書/ログを保管。
FAQ(業務委託)
催告は必ず必要?
契約条項や不履行の内容によります。多くの契約では是正の機会を与える催告が要件化されています。
ソースコードの帰属はどうする?
契約で定めます。譲渡・利用許諾・著作者人格権不行使などの条項を確認し、引継ぎに必要な権利範囲を明示しましょう。
アクセス権の無効化は通知書に必要?
実務では必須です。対象システム(Git/SaaS/クラウド等)を列挙し、無効化期限と証跡提出を求めると安全です。