借用書は、お金を貸す時に必要な重要な文書です。しかし、正式な書き方がわからないという方も多いのではないでしょうか。今回は、手書きで借用書を書く方法について詳しく解説します。
借用書の手書きでの作成
借用書を作成する際には正式な書式が必要というわけではありません。自分と相手が理解でれば、極端な話ですが、メモ用紙やチラシの裏に手書きで書いても問題ありません。
手書きでの注意点
手書きで借用書を作成する際には、後から改ざんされないようにする必要があります。具体的には、ボールペンや万年筆を使用し、金銭の数字を書く際には、改ざんしにくい大字(だいじ)を使用してください。
・金銭の数字を書く場合は大字を使う
ボールペンや万年筆を使う
鉛筆で書かれた借用書は消されたり改ざんされたりする恐れがあります。そのため、消せないボールペンや万年筆で書くことが推奨されます。
金額を大字で記入
借用書に書く金額は大字(だいじ)で記入したほうがいいでしょう。大字で書くことにより、金額の改ざんを防ぐことができます。
手書きの借用書の見本
手書きで記載する内容は、パソコンで作成する場合と同じです。サンプルのテンプレートの項目を参考にして、手書きでタイトルや住所氏名、金額、返済方法を記載していきます。
借用書が必要となる状況
借用書が必要となるケースはさまざまです。例えば、友人や親戚からの借金、ビジネスでの資金貸付、個人間での物品の貸し借りなどがあります。
どの場合でも、金銭や物品のやり取りがある場合には借用書を作成するべきです。借用書を作成することで、貸し借りの際の誤解を防ぎ、トラブルを避けることができます。
手書きの借用書の作成方法
借用書の基本的な項目
借用書を作成する際には、以下の項目を記載することが必要です。
タイトル
文書が借用書であることを明確に示すため、「借用書」または「貸借契約書」などと記載します。
作成日
借用書を作成した日付を記載します。これにより、貸借がいつ開始されたかを明確にすることができます。
貸主と借主の名前
借用書には貸主と借主の名前を明記します。これにより、誰が誰に対して貸借を行ったのかを明確にすることができます。
金額
貸借される金額を記載します。具体的な金額を数字で書き、可能であれば漢数字でも記載するとより明確になります。
これらの項目を全て記載した上で、貸主と借主双方の署名または印鑑を押すことで、借用書としての効力が発生します。"
返済期限と返済方法の記載方法
借用書には、返済期限や返済方法の記載が重要です。これにより、貸した人と借りた人の双方が返済の条件を明確に理解し、後のトラブルを避けることができます。
返済期限は、借主が貸主に対して借りた金額をいつまでに返すべきかを示します。具体的な日付を記載することが一般的ですが、条件によっては「商品の販売後一ヶ月以内」などと記載することもあります。
返済方法については、一括返済か分割返済か、返済の間隔(例えば、毎月末など)、返済方法(銀行振込、現金手渡し等)を記載します。これにより、借主は返済のスケジュールを明確に把握し、貸主も返済を確実に受け取ることができます。
借用書に貼る印紙の額
借用書の金額が1万円以上の場合、印紙を貼ることが義務付けられています。これは、印紙税法に基づくもので、借用書の金額に応じて必要な印紙税額が決まります。
印紙を貼ることと借用書の効力とは直接関係ありません。印紙が貼られていない借用書でも、その内容は有効であり、法的な証拠として利用することができます。
ただし、印紙を貼らないことは印紙税法に違反し、罰則もあるため、必要な印紙は貼るようにしましょう。
印紙は郵便局やコンビニエンスストアなどで購入することができます。購入した印紙は借用書に貼り、その上から署名または印鑑を押すことで、印紙が再利用されることを防ぎます。
印紙の額
1円~9,999円 | 非課税 |
1万円~10万円 | 200円 |
10万1円~50万円 | 400円 |
50万円1円~100万円 | 1,000円 |
100万1円~500万円 | 2,000円 |
500万1円~1,000万円 | 1万円 |
1,000万円1円~5,000万円 | 2万円 |
5,000万1円~1億円 | 6万円 |
1億1円~5億円 | 10万円 |
まとめ
今回は、手書きでの借用書の書き方と注意点について詳しく解説しました。借用書は金銭や物品の貸し借りを明確に記録する重要な書類であり、手書きでも作成可能です。
基本的な項目の記載から、改ざん防止のためのアドバイス、返済期限や返済方法の記載、印紙の貼付についてまで、借用書作成の全てを紹介しました。
借用書は強制力はありませんが、万一裁判になったときに返済を求める証拠になります。
また、借用書を作成することで、貸主と借主双方が安心して貸し借りを行うことができます。お金や物品を貸す際には、お互いが気持ちよく貸し借りできるように、借用書を活用してください。
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