この記事ではエクセル版の経費精算書テンプレートを紹介します。
中小企業から上場企業まで、経理・バックオフィスの現場に関わってきた経験をもとに書いています。証憑(領収書・レシート)の管理、申請から承認のフロー、勘定科目の割り振り、不備の防止――意外とつまずくポイントが多いので、ひとつひとつ整理しました。
経費精算書テンプレート(無料ダウンロード)
エクセル版の経費精算書テンプレートを以下から無料でダウンロードできます。A4縦レイアウトで、日付・内容・金額・支払先・勘定科目・備考などの項目を一通り入れています。列の追加や注意文の変更など、社内規程に合わせて自由に編集してください。
記入例と書き方のポイント
下のサンプルを見ながら、各欄の考え方を確認してみてください。
提出日・部署・氏名
提出日と申請者の部署・氏名を記入します。社員番号や内線番号を一緒に書いておくと、経理側での照合がスムーズです。
日付
実際に支払った日付を書くのが基本です。請求書の発行日ではなく、支払日で統一するのが一般的でしょう。
内容(摘要)
業務で購入した商品・利用したサービスを具体的に書きます。「会議用ペットボトル水/月次打合せ用」のように、何のためかが伝わる書き方が理想です。摘要が曖昧だと差し戻しになることも多いので、ここは少し丁寧に書くといいと思います。
支払先
店舗名・ECサイト名・交通機関名など、お金を払った相手の名称を記載します。
勘定科目・税区分
消耗品費、旅費交通費、通信費、会議費、交際費などから選びます。社内の勘定科目表と照らし合わせながら分類してください。迷ったときは備考で補足する方法もあります。
備考
数量・単価・参加者名・プロジェクト名・関連稟議番号など、補足情報をまとめて書く欄です。後から見返したときに文脈がわかるよう、簡潔に残しておくのがおすすめです。
金額・合計
税込金額を行ごとに入力し、最後に合計します。外貨払いの場合は、通貨とレートを明記しておかないと後々確認が面倒になります。
経費精算書・経費報告書・経費申請書の違い
似た名前の書類が多くて混乱しがちですが、実務上の使われ方をざっくり整理するとこうなります。
経費精算書は、従業員が立て替えた費用を会社に返してもらうための書類です。支払い済みの実績を報告して、払い戻しを受けるイメージです。
経費報告書は、使った経費の内容を会社に「報告」することに軸足を置いた書類です。精算書と兼用しているケースも多く、会社によって呼び名が違うだけで中身はほぼ同じこともあります。
経費申請書は、支払いをする前に「この費用を使っていいですか」と事前に承認を取るための書類です。立替後の精算書とは用途が異なります。
会社によってこの3つを使い分けているところもあれば、まとめて「経費精算書」と呼んでいるところもあるので、自社のルールに合わせて判断してください。
「精算書」と「清算書」の違いと使い分け
読み方は同じですが、意味が違います。精算は金額の細かい計算・確認・支払いを指し、ビジネスの場では「経費精算」「料金精算」などに使われます。一方、清算はすべてをきれいに片付けるというニュアンスで、「会社を清算する」「借金を清算する」のように使われることが多いです。
経費の書類には「精算書」が正しい表記ですが、実務ではどちらの漢字で検索しても似たような書類が出てくるので、あまり気にしなくても大丈夫でしょう。
経費精算とは何か(基本と目的)
経費精算は、従業員が業務上立て替えた支出を会社が払い戻すプロセスです。
領収書・レシート・カード明細などの証憑を添付して、その支出が業務上の理由によるものだと示します。ガバナンスの観点から、社内規程と承認フローに沿って動かすのが基本です。
経費に計上できる主な例
・会議費(社内外の打合せに必要な飲食など)
・通信費(切手・宅配・電話・オンラインサービスの業務利用分)
・消耗品費(文具・備品)
・ソフトウェア・サブスクの業務利用分
別精算にするもの
交通費は性質が少し異なるため、交通費精算書を別で管理している会社が多いです。「電車代だけ別のフォーマットで出してください」と言われた経験がある方も多いのではないでしょうか。専用テンプレートは下記で紹介しています。
交通費精算書テンプレート
経費精算の流れ(申請〜承認〜支払い)
立替から払い戻しまで、流れを把握しておくとミスが減ります。
- 従業員が支払う
- 証憑を受け取る
- 経費精算書を作成
- 提出・承認
- 支払い
業務に必要な物品・サービスの代金を自分のお金で立て替えます。
領収書やレシートなど、支払いの事実がわかる書類を保管します。財布の奥に突っ込んで忘れがちなので、すぐにスマホで撮影しておくのが現実的です。
締め日単位で明細を記入し、証憑を貼付または添付します。
上長承認や経理確認など、社内のフローに沿って提出します。
銀行振込や給与同時払い、小口現金など、規程に従って払い戻されます。
よくある不備とミスの防止策
経費精算の不備はけっこうな頻度で起きます。差し戻しになると双方手間がかかるので、提出前にひと確認する癖をつけると後が楽です。
証憑の不足・不鮮明
感熱紙のレシートは時間が経つと文字が消えます。提出前に気づけばまだいいのですが、半年後に税務調査で出そうとしたら真っ白、というのは実際にある話です。コピーを添付するかスキャンしておくのが無難です。
用途の不明確さ
摘要に目的・参加者・案件名のいずれかを入れておくと、業務との関連性が伝わります。「会食費」だけでは経理側で判断できないこともあります。
科目の誤り
社内の勘定科目表と運用例をチームで共有しておくと、同じ費目でバラバラな科目が付くような混乱を防げます。迷った項目は備考に補足するといいでしょう。
締め日・提出期限の失念
月末に慌てて3ヶ月分をまとめて出す、という状況は経理担当者がいちばん困るパターンです。締め日をテンプレートの冒頭に書いておくと、提出者の意識が変わることがあります。
運用ルールの例
書類のフォーマットを整えるだけでなく、運用ルールをセットで決めておくと精算業務が格段に回りやすくなります。
・1明細あたりの上限金額、事前承認が必要な費目を定義します
・現金・個人カード・法人カードなど支払手段別の取扱いを明記します
・原則税込表記、外貨は換算レートの根拠を記録します
・電子ファイル提出時はファイル名規則(部署_氏名_期間など)を統一します
テンプレートのカスタマイズ例
自社の規程や運用に合わせてExcelテンプレートに手を入れると、使い勝手がかなり変わります。
・プロジェクトコード、部門コード、取引先コードの列を追加します
・税区分(課税・非課税など)やインボイス登録番号の記入欄を設けます
・交通費や交際費を別シートに分けて、集計シートで合算します
よくある質問(FAQ)
まとめ
経費精算書は、立て替えた費用を会社に戻してもらうための書類です。日付・内容・金額・支払先・勘定科目を一枚にまとめて、領収書とセットで提出するのが基本的な形です。
テンプレートは4種類用意しているので、使いやすそうなものをベースにカスタマイズして使ってみてください。書き方に迷ったときは、上の記入例を参考にしてもらえればと思います。



