エクセル散布図の作り方は、散布図用のデータを用意してエクセルの機能からグラフを選ぶだけなので非常に簡単です。
しかし、初期状態のエクセルグラフは、あまりかっこいいとは言えないためプレゼンや資料でそのまま使うのは避けたいです。
今回は、下図のようなエクセル散布図をプレゼンで使えるような作り方を紹介します。
エクセル散布図を最終的に以下のように修正します
散布図とは
散布図は、2つの変数の関係性を視覚的に表現するグラフです。横軸と縦軸にそれぞれ異なる変数を設定し、データを点としてプロットすることで、データ間の相関関係や傾向を把握することができます。
散布図の特徴
・2つの変数の関係性を視覚的に理解しやすい
・相関関係の強さや方向を把握できる
・データの傾向や外れ値を見つけることができる
・線形回帰など、統計分析に活用できる
散布図の活用例
生徒のテストの点数と勉強時間の関係
点数が高いほど勉強時間が長いかどうかが一目で分かります。正の相関があるかないかを確認できます。
商品の価格と売上数の関係
価格が高いほど売上数が少ないか、安いほど売上数が多いか、あるいは関係がないかを見ることができます。
株価と経済指標の関係
株価とGDP成長率などの経済指標の関係を見て、経済状況が株価にどのように影響しているかを分析できます。
エクセル散布図の作り方
プレゼンに使えるエクセル散布図の作り方を解説します。
STEP1 データを用意する
まずは標準の散布図を作成します。散布図を作成するには、関係を調べるための2つの要素のデータをつくります。
今回はサンプルとして、ある店舗の商品の価格と売り上げの関係のデータを使用します。
STEP2 標準の散布図を作成する
データを作成したら、エクセルで初期にできる散布図を作成します。データの範囲を選んで、挿入→散布図のグラフを選びます。(下図参考)
初期状態の散布図のグラフが作成できました。
STEP3 タイトルを変更する
グラフのタイトルを変更します。グラフのラベルを2回選択すると編集状態になるので文字を修正してください。
タイトルが不要の場合はラベルを選択して[delete]キーを押せば消去できます。
STEP4 軸ラベルをつける
散布図の縦軸と横軸が何を表しているのかがわかるように軸ラベルを設定します。
軸ラベルはグラフを選択するとグラフの右上にあらわれる「+」ボタンを押して「軸ラベル」のチェックを入れます。
縦軸と横軸の両方にラベルがあらわれます。
STEP5 軸ラベルを変更する
縦軸と横軸のラベルをタイトルを変更したときと同じようにラベルを2回クリックして編集状態にし、文字を修正します。
軸ラベルのフォントと文字の大きさもこの時点で見栄えの良いように修正します。
サンプルでは、
文字の大きさ:18pt
に設定しています。
ラベルを修正して以下のようになりました。
まだ縦軸のラベルが見にくいので縦書きに変更します。
縦軸のラベルを選択して右クリックして出てきたメニューの中から「軸ラベルの書式設定」を選んでください。
「軸ラベルの書式設定」が表示されるので、
文字のオプション→テキストボックス(一番右のアイコン)→「文字列の方向」コンボボックス から「縦書き」を選びます。
これでラベルを設定できました。
STEP6.目盛線を変更する
今度は目盛線を変更します。とりあえず初期の目盛は見ずらいので消しておきます。
消し方は、グラフを選んで右上の「+」を押し、「グラフ要素」から目盛線のチェックをはずします。
次に外向きの小さい目盛をつけます。
縦(値)軸を選んで右クリックし「軸の書式設定」を表示します。
から目盛の種類を「外向き」に変更してください。
軸に小さな外向きの棒が出現しました。横軸も同じようにして外向きの目盛を出します。
STEP7 軸のフォントを変更する
軸のフォントが初期だとかっこわるいのでこれも変更します。縦軸の縦(値)軸を右クリックしてフォントを選びます。
見栄えのいいフォントと大きさを選びます。
サンプルでは、「メイリオ」「11pt」で設定しています。
STEP8 マーカーの色と大きさを変える
マーカー(グラフ内の点)の色と大きさ(形)を変更します。
マーカーを選択して右クリックし「データ系列の書式設定」を選択します。
「データ系列の書式設定」からマーカーを選び、マーカーのオプションで組み込みを選びます。
「種類」と「サイズ」を変更してマーカーを少し大きくします。
マーカーの色は、下部の「塗りつぶし」から変更できます。
マーカーを変更したら、以下のように大分見栄えがよくなりました。次に近似曲線を作成しますが、近似曲線が不要であればここで完成です。
STEP9 近似曲線を描く
近似曲線は、グラフの要素から表示することができます。グラフを選択して「+」をクリックし「グラフ要素」から「近似曲線」をチェックします。そのままチェックすると直線の「線径近似曲線」があらわれます。
指数や2区間の移動平均を選びたい方は、「近似曲線」の右にある▶をクリックして選んでください。
近似曲線の色や線の種類を変える場合は、近似曲線を選択して右クリックし「グラフエリアの書式設定」から設定してください。
これで近似曲線のデザインが変更されました。
STEP10 近似曲線の長さを調節する
最後に線形近似曲線を原点0から始めるように変更します。
線形近似曲線を選択して右クリックし、「近似曲線の書式設定」からおこないます。
近似曲線のオプションから、「予測」の「前方補外」「後方補外」に数値を入れることで軸に線をつけることができます。この数値は作成するデータによって異なるので自分で最適な数値を試してください。
これで近似曲線が長くなり散布図が完成しました。
散布図テンプレート
ここまで作成した散布図のエクセルテンプレートをダウンロードできます。エクセル2013で作成していますが、xlsx形式が開けるバージョンならどれでも使用できると思います。
サンプルの散布図は、表のデータを変更することでオリジナルを作成することが可能です。グラフのマーカーの色を変更したり、ラベルを変えることで自分のプレゼンに合うように修正してください。
まとめ
今回は、エクセルで見栄えのよい散布図の作り方について紹介しました。
散布図は、元となるデータさえ用意すれば、エクセルのグラフ機能で簡単に作成することができます。
ただ、そのままではプレゼンなどで使うにはかっこ悪いためある程度フォントや色などを修正してプレゼンや企画書に合うように修正する必要があります。
今回修正する方法を活用して、散布図を使ったオリジナルプレゼンを作成してください。