Excelで図解や業務用のひな形を作ることが多い文書設計チームが、樹形図(ツリー図)の作り方を実務目線でまとめました。

この記事では、SmartArt・図形・文字/線フォントの3つの作り方を見比べながら、どれを選ぶと手が止まりにくいか、どこで崩れやすいかまで整理しています。「樹形図 ツール」「枝分かれ 図」「エクセル 樹形図」で探している方が、そのまま作業に移れる内容にしました。

樹形図(ツリー図)とは?用途とメリット

樹形図は、選択肢や分かれ道を一本ずつたどりながら、全体を見落としにくくする図です。学校の組み合わせ問題で使う場面が多いですが、実務では「どこで分岐するか」を整理したいときにもよく使われます。

  • 複数の選択肢や組み合わせ、枝分かれした条件を順に整理しやすい図です
  • 確率や組み合わせだけでなく、意思決定の整理や原因の切り分けにも使えます
  • 図にすると話が早くなり、抜けや重なりにも気づきやすくなります

樹形図の例|分岐構造で組み合わせや選択肢を漏れなく整理するツリー図

たとえば A・B・C の並び替えを紙に書き出すと、途中で同じ並びを重ねてしまいがちです。樹形図で左から順に枝を伸ばしていくと、どこまで試したかが目で追いやすく、抜けも減らせます。

Excelで樹形図(ツリー図)を作る3つの方法

① SmartArt(最速・標準)

  • メリット:SmartArtはとりあえず形にするまでが早く、最初の1本を作るハードルが低いです
  • デメリット:枝が増えてくると、間隔やサイズを思った通りにそろえにくい場面があります

② 図形(線・長方形)で自由に作図

  • メリット:図形で作る方法は自由度が高く、枝分かれが多い図でも調整しやすいです
  • デメリット:線のつなぎ方や位置合わせを雑にすると、急に見づらくなります

③ 文字・罫線・線フォントで簡易作図

  • メリット:文字や罫線だけの方法は軽く、打ち合わせ中にさっと形を出したいときに向いています
  • デメリット:あとから直す段階で崩れやすく、資料として配るには少しラフに見えることがあります

SmartArtで樹形図を作る手順(Excel 2013 ~ Microsoft 365)

Step1:SmartArtを挿入

挿入 → SmartArt →「階層構造」→「横方向階層」を選択

ExcelでSmartArtを挿入して樹形図を作る手順(挿入→SmartArt)

SmartArtグラフィックの選択ダイアログで階層構造→横方向階層を選ぶ

挿入直後の標準SmartArt(横方向階層)の初期状態

Step2:ノード追加・階層の増減

対象ノードを右クリック →「図形の追加」→ 後/前/上/下に追加を選択

SmartArtのテキスト編集でノードのラベルを入力する

SmartArtで図形の追加メニューを使いノードを増やす

SmartArtの図形追加(後・前・上・下)で階層と位置を調整

後に図形を追加 同階層の下に新しい図形を追加
前に図形を追加 同階層の上に新しい図形を追加
上に図形を追加 一つ上の階層に図形を追加
下に図形を追加 一つ下の階層に図形を追加

Step3:見た目を整える(ビジネス向けのコツ)

  • フォント:メイリオや游ゴシックのように、画面でも紙でも読みやすい書体が無難です。上位の階層だけ少し大きくすると、視線が迷いにくくなります
  • 配色:塗り色は淡め、枠線は少しだけ濃くすると落ち着いて見えます。会議室のモニターに映したときも、そのほうが見やすいです
  • 余白:箱の中の余白と、箱どうしの間隔をそろえるだけでも印象がかなり整います

ビジネス用途の樹形図デザイン例(シンプル配色・均等間隔・可読フォント)

図形で作る樹形図:複雑な枝分かれ図に強い

整列とコネクタの基本

図形描画の樹形図デザイン例(シンプル配色・均等間隔)

  • まずはグリッド線やガイドを表示して、箱の位置をざっくり合わせます。ここを飛ばすと、後半で少しずつズレてきます
  • コネクタは直線でも作れますが、枝が増えるなら肘線のほうが整理しやすいです。線の交差が減るだけで、読みやすさはかなり変わります

レイアウトの型(テンプレ)

  • 左右対称型:意思決定ツリー向け
  • 左→右の一方向型:手順・階層の深さが強調できる

スタイルガイド

  • ノードサイズは全部同じでも作れますが、深い階層だけ少し小さくすると全体が収まりやすくなります
  • 線の太さを少しだけ変えると、どこが幹でどこが枝かが見えやすくなります

文字・罫線で作る簡易樹形図:スピード優先

文字と罫線で作る樹形図デザイン例(シンプル・均等間隔)

  • 文字と罫線だけの作り方は、会議中のメモや下書きには使いやすいです。まず形だけ決めて、あとでSmartArtや図形に置き換える流れでも十分です
  • ただ、急いで打つと列がずれやすいので、等幅フォントでそろえておくと崩れにくくなります

用語別ミニ解説(目的別の使い分け)

樹形図ツール(Excel、専用ツールどちらがいい?)

  • Excelで十分なケース:
    枝の数がそこまで多くなく、まずは社内向け資料として形にしたいときです。配布用の図をその日のうちに作りたいなら、Excelのほうが早いこともあります
  • 専用ツールが向くケース:
    ノード数が多く、並べ替えを何度もやりそうなときや、複数人で同時に触るときです。SVGや高解像度で出したい場合も、専用ツールのほうが扱いやすいです
判断基準(3つ)
1) ノード数と階層の深さ 2) 共同編集の有無 3) 出力形式(印刷/PNG・SVG)

枝分かれ図とフローチャート・ロジックツリーの違い

  • 枝分かれ図/樹形図:
    選択肢を枝のように広げて、どんなパターンがあるかを順番に洗い出す図です。全体を見渡したいときに向いています
  • フローチャート:
    作業の流れや判断の順番を見せる図です。どこで分岐し、次に何をするかを追いやすいのが特徴です
  • ロジックツリー:
    課題を分けて、原因や打ち手を整理していく図です。重なりや抜けを減らしながら考えたいときに使われます
選び方クイックチェック
「全パターンを数えたい」→ 樹形図 / 「手順を示したい」→ フローチャート / 「原因を分解したい」→ ロジックツリー

用語マップ(似て非なる図の使い分け)

図の種類 主目的 向いている場面 Excelでの作り方
樹形図(ツリー図) 組み合わせ・分岐の網羅 確率・選択肢列挙・意思決定 SmartArt(階層)→図形で微調整
フローチャート 手順・処理の流れ 業務手順・処理設計 図形(記号+矢印)で作図
ロジックツリー 課題・原因の分解 問題解決・戦略立案 SmartArt(階層)+見出し整理
組織図 役割・上下関係の可視化 部門体制・プロジェクト体制 SmartArt(組織図)を利用

よくある失敗と対策

  • 分岐が詰まりすぎて読みにくい
    → 枝を増やす前に、階層ごとの間隔を先に決めておくと崩れにくいです。文字が折り返し始めたら、詰め込みすぎの合図です
  • 線が交差して途中で目が迷う
    → 線はあとから引き直せるので、まずルートを整理します。肘線で直角にそろえるだけでも、かなり見やすくなります
  • 色を使いすぎて情報が散る
    → 色は2〜3色くらいに絞ったほうが落ち着きます。強調したい場所だけに色を使うと、図全体がまとまりやすいです

よくある質問(FAQ)

Excelで樹形図(ツリー図)を作るなら、どの方法がいちばん手軽ですか?
いちばん手軽なのはSmartArtです。挿入から階層構造を選べば、まず全体の形をすぐに作れます。細かい見た目はあとから直せるので、最初の1本目としてはかなり使いやすい方法です。
エクセルで枝分かれ図を見やすく作るコツはありますか?
まずは階層ごとの間隔をそろえ、文字サイズをばらつかせないことです。色を増やしすぎないのも効きます。線が交差しそうなら、肘線コネクタに変えるだけでも見やすさがかなり変わります。
樹形図ツールを使わなくても、Excelだけで作れますか?
はい、Excelだけでも作れます。SmartArtで素早く作る方法もありますし、図形を使って細かく整えることもできます。ちょっとした下書きなら、文字と罫線だけで済ませるやり方でも十分です。
ツリー図を配布資料にするとき、気をつけたいことはありますか?
印刷して配るなら、文字を小さくしすぎないほうが安心です。余白が詰まりすぎていないか、色の差が弱すぎないかも見ておくと読みやすくなります。会議室のモニターでは見えても、紙だと急に読みにくくなることがあります。
樹形図とロジックツリーは何が違うのですか?
樹形図は、選択肢や組み合わせを枝分かれで洗い出していく図です。一方でロジックツリーは、課題や原因、打ち手を整理するための図として使われます。見た目は少し似ていますが、考えたい内容が違います。

関連テンプレート

まとめ

エクセルで樹形図を作る方法は、主に次の3つです。

  • 文字や線フォントで手早く下書きする
  • 線や長方形などの図形で細かく整える
  • SmartArtでまず全体の形を作る

まず迷ったらSmartArtから始めるのがいちばん楽です。そこから「もう少しきれいにそろえたい」「枝が多くて窮屈になってきた」と感じたら、図形で整える流れがやりやすいと思います。最初から完璧に作ろうとすると手が止まりやすいので、まずは見える形にしてから直していくくらいで十分です。