書類の返送が必要な場面では、送付状に返送の依頼を伝えることがビジネスマナーとなります。

このページでは、中小企業の文書業務支援に多数携わってきた編集チームが、書類返送時に添える送付状のテンプレートと文例を紹介します。

署名捺印や返信封筒が必要なケースなど、実務で使われているフォーマットで、誰でもすぐに使えるよう工夫しています。

【実務経験コメント】
実際に、契約書や業務委託書などの返送依頼文を多数作成してきた経験から、返送ミスや返信漏れを防ぐため、送付状に返送依頼の文言を明記し、封筒や返信先情報も丁寧に整えておくことが、トラブル防止に役立ちます。

このページの対象範囲

本ページは「書類の返送依頼を伴う送付状」に特化しています。一般的な送付状テンプレートは下記に案内し、用途を分けて内部競合を避けます。

  • 対象:契約書の一部返送、署名・捺印、申込書・同意書の返送、返信用封筒の同封があるケース
  • 除外:返送を伴わない通常の送付状(→ 送付状テンプレート一覧
  • 社内向けの書類回覧・提出依頼(→ 社内宛の送付状

書類返送に対応した送付状テンプレート(返信用封筒付き)

カスタマイズ例(要返送の送付状01)
・契約書の返送期限を記入できる「返送期限欄」を右上に追加
・会社ロゴを左上に配置して自社ブランドの認知強化
・「返信不要の場合」など選択形式で備考欄を追加し、業務効率化
・宛名(様・御中)の自動切り替え用にマクロを追加(Word機能)
・封筒のチェックリスト(切手貼付済・宛名記入済など)を下部に設置
カスタマイズ例(要返送の送付状02)
・返送物のリストに「捺印位置マーク」や「記入欄あり」などの補足欄を追加
・送付物ごとにチェック欄を設け、封入漏れを防止
・送付者側の担当者名・直通連絡先を明記するスペースを設置
・PDF化時に署名欄が空白になるように署名欄をフォーム化(Word編集機能)
・「返信が必要な場合は✔をつけてください」など選択形式の項目を追加

用途別の文例(すぐ使える定型)

以下では返送送付状の用途別に「典型的なケース」の文例を紹介します。

契約書の一部返送(2部送付・1部返送)

拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜りありがとうございます。

下記のとおり契約書を2部お送りいたします。誠にお手数ですが、1部にご署名・ご捺印のうえ、同封の返信用封筒にて〇月〇日(〇)必着でご返送くださいますようお願い申し上げます。

申込書・同意書の返送(記入欄あり)

下記の申込書一式をお送りいたします。記入欄に漏れがないようご確認のうえ、同封の返信用封筒にて期日までにご返送ください。控えが必要な場合はコピー保管をお願いいたします。

修正契約書の差替え・再送(旧版の破棄依頼)

先般お送りした契約書に一部修正がございましたので、差替版を同封いたします。旧版は破棄いただき、差替版1部にご署名・ご捺印のうえ、返信用封筒でご返送ください。

記載項目のチェックリスト(返送漏れ防止)

相手からの返送を確実に受け取るために、送付状に記載する項目のチェックリストです。

  • 返送期限(必着 or 消印有効)
  • 返送部数・返送物(契約書1部、個人情報同意書1部など)
  • 返信方法(返信用封筒同封、レターパック可、社内便不可など)
  • 署名・捺印の位置(角印・実印の指定や捺印箇所の明示)
  • 差出人情報(担当部署・氏名・直通・メール)
  • 個人情報の取扱い(返送先と保管方針の明記)

返信用封筒(添え状)の作り方

書類の返送を依頼する際は、返信用封筒を正しく準備します。基本的なポイントを押さえることでスムーズな返送につながります。

宛名・住所の印字

誤配防止のため、返送先の郵便番号・住所・宛名(御中/行)を封筒に印字します。社名+部署名まで入れると仕分けが速くなります。

郵便料金の目安

書類の枚数・重さに応じて切手を貼付します。重量超過になりやすい契約書は、レターパックライト/プラスの利用も有効です。

折り方・封入順

送付状→契約書→返信用封筒の順に重ねると、開封後の作業が簡素化されます。捺印箇所に付箋でマークを付けると親切です。

同封物の確認表(封入漏れゼロ運用)

複数の書類を送付する場合は、同封物のチェックリストを作成しておくと便利です。封入漏れや返送忘れを防ぎ、正確なやり取りができます。

項目 内容 チェック
契約書 2部(うち1部返送)/捺印位置に付箋
返信用封筒 宛名印字・切手貼付済/レターパック可
案内文 返送期限・返送方法・問い合わせ先を明記

返送依頼の送付状 例文(契約書2部+返信用封筒1部)

実際の送付状には、返送を依頼する書類の部数や返送方法を明記する必要があります。ここでは契約書の一部返送を想定した例文を紹介します。

〇〇年〇月〇日

株式会社〇〇〇〇
〇〇〇〇 様

株式会社〇〇〇〇
〒000-0000
〇〇県〇〇市〇〇町〇〇-〇〇
TEL:00-0000-0000
〇〇部〇〇課 〇〇〇〇

書類送付のご案内(契約書ご返送のお願い)

平素よりお世話になっております。下記のとおり契約書を2部同封いたします。誠にお手数ですが、1部にご署名・ご捺印のうえ、同封の返信用封筒にて〇月〇日(〇)必着でご返送くださいますようお願い申し上げます。

1. 〇〇〇〇契約書 2部(うち1部返送)
2. 返信用封筒   1部

ご不明点がございましたら、上記担当までご連絡ください。

以上

ミスを防ぐポイント(よくある質問の補足)

書類の返送を依頼する送付状では、返送期限の明記や捺印位置の指示など、ちょっとした工夫でトラブルを防げます。実務で注意すべき具体的なポイントを整理しました。

返送期限の表記
「〇月〇日(〇)必着/消印有効」の別を明確にします。期日を本文と同封明細の双方に記載すると誤読を防げます。

捺印位置の明示
捺印欄に付箋や四角枠を付けると戻り不備が減ります。実印指定の有無も併記します。

追跡手段の確保
重要書類はレターパックや簡易書留を推奨します。返送方法の選択肢を送付状に明記します。

返送用送付状のよくある質問(FAQ)

書類返送用の送付状テンプレートは無料で使えますか?
はい。すべてのテンプレートは無料で、Word形式でダウンロード・編集可能です。
返送を依頼する際、送付状に何を書けばいいですか?
返送してもらう書類の種類・部数・返送方法(封筒同封など)を明記し、署名捺印のお願いも記載しましょう。
返信用封筒の記載内容に決まりはありますか?
返送先の住所・宛名を記載し、必要に応じて返送用の封筒に切手も貼っておくのがビジネスマナーです。

書類返送に使える送付状のまとめと注意点

通常の送付状は、一般的なフォーマットに挨拶文と送付した書類と部数を簡潔に記載します。

返送が必要な書類がある場合の送付状は、返送用封筒や返送する書類を明記し、確実に返送してもらうようにお願いする文言を追加する必要があります。

返信用封筒には、切手を貼っておき、できるだけ返信者の手間をかけないようにしておきます。