書類の返送が必要な場面では、送付状に返送の依頼を明記するのがビジネスマナーです。
このページでは、中小企業の契約書まわりを長年サポートしてきた私たちが、書類返送に使える送付状テンプレートと文例をまとめました。署名捺印や返信封筒が必要なケースも含め、実務で使われているフォーマットを揃えていますので、ぜひそのままお使いください。
契約書や業務委託契約書の返送依頼を数多く扱ってきた経験上、返信漏れや送付先ミスは頻繁に発生していました。送付状に返送依頼を明記するのはもちろん、返信封筒や宛先情報もあわせて添えておくと、ぐっとミスが減ります。
書類返送に対応した送付状テンプレート(返信用封筒付き)
・「いつまでに返送すればいいか」の確認漏れを防ぐため、返送期限欄を右上に追加
・「返信不要」など選択肢を設けることで、相手の返答の手間を減らし、やり取りをスムーズにする
・個人宛は「様」、法人宛は「御中」と宛名を自動で切り替えるマクロを設定し、敬称ミスを防ぐ(Word限定)
・切手貼付・宛名記入など、郵送前の確認事項を下部に設置。送付ミスを担当者個人に頼らず防げる
用途別の文例―実務使用の3パターン
「定型文はたくさんあるけど、自分のケースに合うものが見つからない」という声をよく聞きます。ここでは、実際に使用頻度が高かった3つのパターンに絞って紹介します。
※ 文面はそのままコピーして使えますが、〇部分は必ず実情に合わせて書き換えてください。
契約書を2部送って1部返送してもらうとき
もっとも多いケースです。「どちらが原本か」の混乱を防ぐため、部数を明示するようにしてから返送ミスが減りました。
下記のとおり契約書を2部お送りいたします。誠にお手数ですが、1部にご署名・ご捺印のうえ、同封の返信用封筒にて〇月〇日(〇)必着でご返送くださいますようお願い申し上げます。
申込書・同意書など、記入してもらってから返送するとき
記入漏れが一番起きやすいパターンです。「控えのコピーをお願いします」の一文を入れるようにしてから、後からの問い合わせがぐっと減りました。
内容を修正した契約書を差し替えてもらうとき
旧版が手元に残ったまま捺印・返送されるトラブルを何度か経験しました。「旧版の破棄」を冒頭で伝えるようにしてから、差し替えミスはほぼなくなっています。
返送トラブルを防ぐために、私たちが実際に使っているチェックリスト
返送期限の認識ずれや、捺印箇所の見落としは、実務でよく起きるトラブルです。こういったミスが重なったことをきっかけに、送付状に必ず盛り込む項目を社内でまとめました。
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返送期限(必着 or 消印有効)どちらか明記しないと、期限当日の消印で送られてくることがある。契約系は「必着」指定が無難。
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返送部数・返送物の内訳「一式」と書くと何が返ってくるか曖昧になる。「契約書1部・個人情報同意書1部」と個別に書くのが確実。
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返信方法の指定「返信用封筒を同封しているのに別の方法で送られてきた」はよくある話。使えない方法も明示しておくと親切。
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署名・捺印の位置捺印箇所が複数あるとき、1か所だけ押して返ってくることがある。「2か所あります」と明示するか、付箋で示すのがおすすめ。
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差出人情報(担当者の直通連絡先)部署代表番号だけだと、担当者に繋がらず相手が諦めてしまうケースがある。直通電話とメールを両方書いておく。
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個人情報の取扱い近年、返送をためらう方が増えている。返送先と保管方針をひと言添えるだけで、相手の不安が和らぐ。
返信用封筒の準備(返送率が上がるコツ)
返信用封筒を同封して書類の返送をお願いする場合は、封筒だけでなく添え状も入れておくと、相手が「何を返せばいいか」「いつまでに返すのか」で迷いにくくなります。
返信用封筒に入れる添え状の文例やWordテンプレートは、以下のページで紹介しています。
返信用封筒の添え状テンプレート(Word)|返送依頼の例文付き
宛名・住所は必ず印字する
手書きでも問題はありませんが、印字のほうが読み間違いが起きにくく、相手の仕分け作業も早くなります。郵便番号・住所・社名・部署名まで入れておくと、担当者に届くまでの手間が減ります。宛名は「御中」か「行」、どちらでも構いませんが、社内で表記を統一しておくと後々が楽です。
切手は「少し多め」に貼っておく
契約書が数枚になると、思いのほか重くなります。料金不足で戻ってくると、相手にも自分にも二度手間です。私はいつも、レターパックライト(370円)やレターパックプラス(520円)を同封しています。追跡もできて、受取確認もしやすくなります。
封入する順番を決めておく
封入の順番を「送付状 → 契約書 → 返信用封筒」に統一してから、開封後の作業がスムーズになりました。また、捺印が必要な箇所には付箋で「こちらにご捺印ください」と一言添えておくと、ぐっと見落としが減ります。複数箇所ある場合は、箇所数も明記しておくと親切です。
同封物の確認表――「入れたつもり」をなくすために
複数の書類をまとめて送るとき、一番やりがちなミスが「入れたはず」からの封入漏れです。送付後に気づいても、相手にすでに届いていれば取り返しがつきません。
件数が増えてからチェックリストを作ったので、もっと早く用意しておけばよかったと思っています。封入前に1回、封をする直前にもう1回、声に出しながら確認するだけで、漏れはほぼなくなります。
| 項目 | 内容 | チェック |
|---|---|---|
| 契約書 | 2部(うち1部返送)/捺印位置に付箋 | □ |
| 返信用封筒 | 宛名印字・切手貼付済/レターパック可 | □ |
| 案内文 | 返送期限・返送方法・問い合わせ先を明記 | □ |
返送依頼の送付状 例文(契約書2部+返信用封筒1部)
実際の送付状には、返送を依頼する書類の部数や返送方法を明記する必要があります。ここでは契約書の一部返送を想定した例文を紹介します。
株式会社〇〇〇〇
〇〇〇〇 様
〒000-0000
〇〇県〇〇市〇〇町〇〇-〇〇
TEL:00-0000-0000
〇〇部〇〇課 〇〇〇〇
平素よりお世話になっております。下記のとおり契約書を2部同封いたします。誠にお手数ですが、1部にご署名・ご捺印のうえ、同封の返信用封筒にて〇月〇日(〇)必着でご返送くださいますようお願い申し上げます。
2. 返信用封筒 1部
ご不明点がございましたら、上記担当までご連絡ください。
返送依頼でよくやるミス――実務で学んだ3つの注意点
送付状の書き方をどれだけ丁寧にしても、細かい部分の抜けが原因でトラブルになることがあります。以下は「やってしまった」「相手から指摘されて気づいた」経験をもとにまとめたものです。
「〇月〇日まで」とだけ書いたところ、消印当日に投函されて必着に間に合わなかった、という経験があります。それ以来、期限の表記は本文と同封明細の両方に入れるようにしています。どちらが適用されるかで、相手の行動が変わります。
捺印箇所は、目で見てすぐわかるようにしておく
捺印欄が複数あるとき、1か所だけ押して返ってくることが何度かありました。付箋や四角枠で「ここです」と示すだけで、戻り不備がほぼなくなります。実印指定がある場合は、その旨も必ず添えておきましょう。
重要書類は追跡できる方法で送ってもらう
「送った」「届いていない」の水掛け論は、追跡番号があれば防げます。レターパックや簡易書留を使ってほしい場合は、送付状に選択肢として明記しておくと、相手も迷わず動けます。返信用封筒をレターパックにするのも有効です。
書類返送に使える送付状のまとめと注意点
通常の送付状は、挨拶文と書類名・部数を簡潔に書くだけで十分です。
ただ、返送が必要な場合はそれだけでは足りません。返送用封筒・返送物の内訳・期限・捺印箇所――これらをひとつでも書き忘れると、相手が迷って手が止まり、そのまま返送が遅れることがあります。
返信用封筒には切手を貼って同封するのが基本です。
「切手を買いに行く手間」が面倒で返送が後回しになるケースは、実際に少なくありません。相手の手間を1つ減らすだけで、返送率と返送スピードは体感できるほど変わります。
送付状は、書類を「ただ送る」ための添え物ではなく、相手に「何をしてほしいか」を伝えるための案内状です。そう考えると、何を書くべきかが自然と見えてくると思います。
本ページは、ビジネス文書テンプレートサイト「Bizroute」を運営する株式会社エクシア(2001年創業)により制作・監修されています。
株式会社エクシアではこれまで、
- 業務システム開発(在庫管理・業務管理など)
- Web制作・業務効率化支援
- 帳票テンプレート設計
などを手がけており、実務ベースでの業務フロー設計に強みがあります。
本テンプレートは、書類返送時に実際の業務で起きやすい
- 返送書類の内容・点数の記載漏れ
- 同封物の不明確さによる確認の手間
- 返送理由・対応状況が伝わらない
といったトラブルを防ぐ目的で設計しています。
そのため本テンプレートでは、「返送書類の明細記載」「同封物の明確化」「返送理由・対応内容の明示」を基本設計としています。
■ 著者
Bizroute編集部(株式会社エクシア)
■ 監修
株式会社エクシア
■ 最終更新日
■ 用途
書類返送送付状/契約書・申請書などの返送/社内外への書類返送

