FAX送付状は、FAXを送る際に添えるビジネス文書で、受信者が「誰から・何の目的で・何を送ったのか」を把握するための重要な役割を担います。

私はこれまで、請求書や連絡書類などのFAX送信業務を多数経験してきましたが、送付状があるだけで、相手からの信頼感や対応スピードが大きく変わることを実感しています。

本記事では、実際の現場で使われているFAX送付状の基本構成・書き方・文例まで、丁寧に解説します。

【実務経験コメント】
FAX送付状は、営業現場や請求業務で日常的に使用してきました。特に“誰に何を送るか”を明確にすることで、トラブル防止に大きく役立ちます。

FAX送付状とは

FAX送付状とは、FAXを送信する際に添える案内文書です。主な目的は以下の3つです。

・相手に誰からのFAXかを明示する(宛先がはっきりする)
・挨拶や送付内容の補足説明をする
・機密性やマナーの観点で、本文が直接見えないようにする

書き方の基本構成と記載項目

以下の項目を明記すれば、基本的なFAX送付状として十分に機能します。

項目 内容
宛先 相手の会社名・部署名・担当者名(敬称:御中または様)
送信元 自社の会社名・部署・氏名・電話番号・FAX番号
送信日 FAX送信日を明記
総枚数 FAX送信枚数(送付状を含めるか明記)
挨拶文 「いつもお世話になっております」などの簡単な文
用件 送付した書類の内容を箇条書きで記載

実際に使えるFAX送付状の例文

例文1:商品資料を送る場合(ビジネス一般)

いつもお世話になっております。
先日はお打ち合わせの機会をいただき、誠にありがとうございました。

本日はご案内いたしました商品資料をお送りいたします。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。

【送付内容】
・製品パンフレット 1枚
・価格表 1枚

例文2:イベント案内の送付

平素より大変お世話になっております。

〇月〇日開催予定の新製品発表会のご案内をお送りいたします。
ご出席いただけますと幸いです。よろしくお願い申し上げます。

【送付内容】
・ご案内状 1枚
・開催概要資料 1枚

例文3:見積書送付(丁寧な書式)

拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

早速ではございますが、下記の見積書をお送り申し上げます。
何卒ご査収の上、ご検討くださいますようお願い申し上げます。敬具

【送付内容】
・見積書 1枚

例文3:見積書送付(丁寧な書式)

拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

早速ではございますが、下記の見積書をお送り申し上げます。
何卒ご査収の上、ご検討くださいますようお願い申し上げます。敬具

【送付内容】
・見積書 1枚

よくある失敗・注意点

送付枚数の記載漏れ
→ 受信側で「ページが足りない」などの混乱の原因に。

宛先の敬称ミス(御中/様)
→ 法人名宛は「御中」、個人名宛は「様」を使い分ける。

FAX番号や連絡先の記載漏れ
→ 相手から連絡が取れず、やり取りがスムーズに進まない。

宛先の種類ごとの注意点

会社宛の場合
「〇〇株式会社 御中」など法人名に「御中」を付ける。

担当者名がわかる場合
「〇〇株式会社 営業部 田中様」と書く。

個人宛の場合
会社名が不要で「田中 太郎 様」だけでよい。

よくある質問(FAQ)

FAX送付状は省略してもいいですか?
ビジネスでは省略しない方が無難です。送付ミスや誤配を防ぐためにも、必ず添えることをおすすめします。
送付状の長さはどのくらいが適切?
A4用紙1枚に収まる程度が目安です。簡潔でわかりやすい文章を心がけましょう。
個人でも使っていい?
はい。個人でも丁寧なやり取りをしたい場合にはFAX送付状を添えることで、印象が良くなります。
手書きでもOK?
はい。ビジネスマナーを守っていれば、パソコンでも手書きでも問題ありません。

まとめ

FAX送付状は、相手に対しての配慮・情報伝達・ミス防止という面で非常に重要なビジネス文書です。定型文やマナーを押さえれば、誰でも簡単に作成できます。

相手への信頼と誠意を伝えるためにも、ぜひ正しい書き方を意識してみてください。