FAX送付状はWordで作ることが多いですが、急ぎのときや、少しだけ送るときは手書きでも使えます。
月末に請求書を1枚だけ送る、取引先から「今日中にFAXでください」と言われた、外出先で印刷済みの送付状しかない。そういう場面では、きれいに作り込むより、相手が迷わず確認できることを優先した方が早いです。
FAX送付状は手書きでも使える?
FAX送付状は、手書きでも問題なく使えます。
もちろん、会社の正式な書類として毎回送るなら、WordやExcelのテンプレートを使った方が見た目は整います。ただ、現場ではそこまできれいに作れない場面もあります。
新人の方が先輩から「この書類、先方へFAXしておいて」と頼まれて、手元にある送付状へその場で書くこともありますね。特に次のような場面では、手書きのFAX送付状でも十分です。
- 見積書や請求書を1〜2枚だけ送るとき
- 相手から急ぎでFAX送付を頼まれたとき
- すでに印刷された送付状に、宛名や枚数だけ書き足すとき
- 個人から会社へ申込書や確認書類を送るとき
- 社内のFAX機まわりで、パソコンを開く時間がないとき
逆に、初めての大きな取引先へ送る資料、契約書、複数部署に回る書類などは、テンプレートで作った方が無難です。手書きが悪いというより、受け取った側で保管しやすいからです。
手書きFAX送付状の書き方見本
まずは、完成形に近い形で見る方が早いと思います。手書きの場合も、書く順番はほぼ同じです。
営業部 〇〇様
総務部 山田
TEL:03-0000-0000
FAX:03-0000-0000
下記の書類をFAXにて送付いたします。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
手書きで迷いやすいのは、文章そのものより「どこまで書くか」です。実際には、件名と送付枚数がきちんと入っていれば、かなり伝わります。逆にここが抜けると、相手が受信後に少し困ります。
上から順に書く項目
| 書く項目 | 手書きするときの書き方 | 迷いやすいところ |
|---|---|---|
| 送信日 | FAXを送る日を書きます。 | 作成日ではなく、実際に送る日を書く方が自然です。 |
| 宛名 | 会社名、部署名、担当者名の順に書きます。 | 会社や部署宛てなら「御中」、担当者名まで書くなら「様」です。 |
| 差出人 | 会社名、部署名、氏名、電話番号、FAX番号を書きます。 | 個人で送る場合は、氏名と電話番号だけでも伝わることがあります。 |
| 件名 | 「見積書ご送付の件」「申込書送付の件」のように書きます。 | 長く書かず、何の書類か分かれば十分です。 |
| 本文 | 短いあいさつと、書類を送る旨を書きます。 | 手書きでは長文にしない方が読みやすいです。 |
| 送付枚数 | 「送付状を含めて〇枚」と書きます。 | ここを間違えると、相手が枚数不足に気づけません。 |
テンプレートを使う前に決めておくこと
テンプレートを開く前に、「誰へ」「何を」「何枚」送るのかを先にメモしておくと楽です。
特に月末の請求処理では、複数の取引先へ似たような書類を送ることがあります。宛名だけ変えているつもりで、前の会社名が残っていた、というミスもわりとあります。
手書きの場合は、テンプレートを完成品として使うというより、書く順番の確認に使う感覚です。
たとえば、白紙に一から書くと「件名は上だっけ、本文のあとだっけ」と手が止まります。印刷済みの送付状が1枚あるだけで、その迷いはかなり減ります。
私なら、急ぎのFAXが多い部署では、空欄の送付状を何枚かFAX機の近くに置いておきます。少しアナログですが、これが意外と助かります。
テンプレートを使うときの見方
テンプレートを使うときは、全部を埋めようとしなくても大丈夫です。
会社によっては、FAX番号、部署名、担当者名、内線番号、送信者印など、いろいろな欄があります。ただ、毎回すべて書くとは限りません。相手に確認してほしい内容が伝わるなら、一部を空欄にすることもあります。
ただし、次の3つは残した方が安心です。
- 宛名
- 差出人の連絡先
- 送付枚数
送付枚数は、地味ですがかなり効きます。FAXは途中で1枚だけ抜けても、送った側は気づきにくいです。相手から「2枚目が届いていないようです」と電話が来て、そこで初めて分かることもあります。
手書きでありがちなミス
送付枚数に送付状を含めるか迷う
一番よくあるのは、送付枚数の数え方です。
送付状も含める場合は、「送付状を含めて〇枚」と書きます。これが一番分かりやすいです。たとえば、送付状1枚と見積書1枚なら「送付状を含めて2枚」です。
「本紙1枚」とだけ書くと、相手が送付状を数えるのかどうかで迷うことがあります。特に新人の方が初めて書くときは、ここで止まりがちです。
御中と様を重ねてしまう
会社名や部署名だけなら「御中」、担当者名まで書くなら「様」です。
株式会社〇〇 営業部 田中様
次のように重ねる書き方は避けます。
手書きだと、あとから担当者名を書き足したくなることがあります。その場合は、できれば書き直した方が見た目も落ち着きます。
文字が小さくなりすぎる
これもよくあります。枠の中に全部入れようとして、本文が細かくなりすぎる形です。
FAXは受信側で少しにじんで見えることがあります。特に古いFAX機だと、細い文字は読みにくいです。本文は短くして、文字は少し大きめに書くくらいがちょうどよいでしょう。
そのまま写せる手書き用の例文
見積書を送る場合
<ご依頼いただきました見積書をFAXにて送付いたします。 内容をご確認くださいますようお願いいたします。
請求書を送る場合
下記の請求書をFAXにて送付いたします。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
申込書を送る場合
申込書をFAXにて送付いたします。
ご確認をお願いいたします。
個人から会社へ送る場合
下記の書類をFAXにて送付いたします。
ご確認くださいますようお願いいたします。
電話番号:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
個人から送る場合は、会社名や部署名がありません。その代わり、相手が折り返し連絡できるように、氏名と電話番号は書いておく方がやり取りが早いです。
手書きで省いてもよいところ・残したいところ
| 項目 | 判断 | 補足 |
|---|---|---|
| 時候のあいさつ | 省いてもよい | FAX送付状では、長いあいさつより用件が伝わる方が読みやすいです。 |
| 拝啓・敬具 | 省いてもよい | 簡易な送付状なら入れなくても不自然ではありません。 |
| 件名 | 残したい | 何の書類かすぐ分かるので、受信側の確認が早くなります。 |
| 送付枚数 | 残したい | 枚数不足の確認に使います。 |
| 送信者の電話番号 | 残したい | 不鮮明、未着、枚数不足の連絡を受けやすくなります。 |
他のFAX送付状テンプレートとの違い
手書き用のFAX送付状は、きれいなデザインよりも「空欄にすぐ書けること」を優先します。
Wordテンプレートは、会社名や担当者名を入力してから印刷する使い方に向いています。毎月同じ取引先へ送る、社内で書式をそろえる、控えとして保存する。そういう場面ですね。
手書き用は、少し違います。FAX機の横でそのまま書く、印刷済みの用紙に宛名だけ入れる、急ぎの書類に添える。使う場所がかなり現場寄りです。