「有給の取得日数、ちゃんと把握できていますか?」年5日取得義務化が定着した今も、Excelで手入力・手計算を続けている担当者さんは少なくありません。
このページでは、個人別の有給休暇管理表テンプレートを配布しています。自動計算対応なので、日数の計算ミスや集計漏れをまとめて防げます。
有給休暇管理表テンプレート(Excel)
A4横|個人別・年間一覧・自動計算
まず紹介するのは、最もスタンダードなA4横レイアウトの個人別テンプレートです。
1人1シートで年間の有給取得状況をまるごと管理できます。印刷してファイリングする運用にも、画面で確認するだけの運用にも対応しています。
まず、シート上部の「前年度繰越日数」と「今年度付与日数」に日数を入力します。ここを起点に残日数が計算される仕組みなので、最初に正確な数字を入れておくのがポイントです。
配布表の凡例に合わせて、有=年次有給休暇の取得日、〇=計画的年休付与予定日、欠=欠勤として記入します。半日年休を管理する場合は、社内ルールに合わせて凡例と取得日数の集計方法を追加してください。
日別欄の記号は記録用です。月ごとの取得日数を『取得』欄へ別途手入力すると、残日数が計算されます。記号の種類はシート内の凡例を参照してください。
A4縦|申請・承認フロー一体型
「申請書と管理簿を別々に作るのが面倒」という声から生まれたテンプレートです。届出日・取得日・本人印・承認印を1行に収めた申請書兼管理簿なので、取得日を入力すると、当初の保有日数から入力済みの取得件数を差し引いて残日数を表示します。1行につき1日取得する書式です。
有給休暇取得計画表テンプレート(自動計算・複数名)
個人管理とは別に、部署全体の有給取得状況をまとめて把握したいマネージャー・人事担当者向けのテンプレートです。月別の取得実績を入力すると、年間取得日数を合計します。予定日数は年間の数値を入力する欄で、月別予定の別欄や消化率の計算欄はありません。
エクセル有給休暇管理表の使い方
ダウンロード後、最初の設定さえ終われば、あとは月ごとの取得日数を『取得』欄へ別途手入力すると、残日数が計算されます。3つのステップに沿って進めてください。
ステップ1|初期設定
シート上部の黄色いセルに基準日(起算日)と有効期間を入力します。次に、前年度の繰越日数と今年度の付与日数を就業規則と照らし合わせて入力してください。この2つの数字が残日数計算の起点になるので、入力ミスが一番起きやすい箇所です。
ステップ2|日々の入力
配布表の凡例に合わせて、有=年次有給休暇の取得日、〇=計画的年休付与予定日、欠=欠勤として記入します。半日年休を管理する場合は、社内ルールに合わせて凡例と取得日数の集計方法を追加してください。
月ごとの取得日数を『取得』欄へ別途手入力すると、残日数が計算されます。使用する記号はシート内の凡例を確認してください。
ステップ3|定期的な確認
月に一度、消化状況の列を見て「年5日ペースで取得できているか」を確認します。残日数が少ない社員には早めに時季指定の声かけを。期末には管理表を3年間保存してください(労働基準法109条により、賃金台帳などと同様に保存義務があります)。
法令対応のポイント(年次有給休暇)
有給休暇の管理は、担当者の「善意の運用」だけでは済まない時代になっています。2019年4月の法改正以降、違反した場合は30万円以下の罰金が科される可能性があります。最低限押さえておきたいポイントを3つにまとめました。
- 取得義務化
パート・アルバイトを含め、有給休暇が年10日以上付与される労働者が1人でもいれば対象です。その労働者に対して、会社は年5日以上を必ず取得させる義務を負います。「本人が申請しなかったから」は免責理由になりません。 - 時季指定義務
年5日に達していない社員がいる場合、会社側から取得日を指定する必要があります。本人の意向を聴いたうえで指定するのが原則です。時季指定を行う場合は、本人の意見聴取日、指定した取得日、取得実績を備考や別の記録欄に残してください。 - 管理台帳
労働者ごとに年休取得の時季(年月日)・日数・基準日を記録します。管理簿は対象期間中と満了後5年間(当分の間3年間)保存します。(労働基準法施行規則第24条の7・附則第71条)労基署の調査が入った際に提出できる状態にしておくことが、実務上の最低ラインです。
実務での運用ルールとコツ
有給休暇の管理表は「作って終わり」になりがちです。実際、テンプレートを導入したものの期末に慌てて記録を埋めている、という職場は少なくありません。
管理表を機能させるには、入力のタイミング・保存のルール・アラートの仕組みを最初に決めておくことが重要です。現場で使える運用のコツを3つにまとめました。
就業規則・36協定との整合
付与日数は勤続年数・所定労働日数によって異なります。法定の日数表と自社の就業規則を必ず照合し、管理表に転記する前に数字を確認してください。
また、計画的付与や時間単位年休を導入している場合は、就業規則への明文化がないと労基署の指導対象になることがあります。36協定の締結状況とあわせて、年に一度は整合性を見直す習慣をつけておくと安心です。
可視化とアラート
消化率の確認は月に一度を目安にしてください。残日数が少ない・または取得ペースが遅い社員には、会社側から時季指定の候補日を早めに提示するのが実務上のコツです。
また、時季変更権を行使できるのは、請求された時季に年休を与えると事業の正常な運営を妨げる場合です。繁忙期や申請の集中だけで認められるものではなく、業務内容や代替要員の配置等を踏まえ、個別具体的・客観的に判断します。
監査・保存
年次有給休暇管理簿は、対象となる年休を与えた期間中と、その満了後5年間(当分の間3年間)保存します。根拠は労働基準法施行規則第24条の7・附則第71条です。
電子保存の場合は、閲覧できる担当者を限定し(個人情報保護の観点から)、更新のたびに日付入りで履歴を残す運用にしておくと、労基署の調査や社内監査で提出を求められた際にスムーズに対応できます。
よくある失敗・注意点
有給管理のミスは「記録の不備」で済まないケースがあります。
年10日以上の法定年休が付与される労働者に年5日を取得させない場合は、労働基準法第39条第7項・第120条により30万円以下の罰金の対象となり得ます。管理簿の記載不備と年休取得義務違反は区別してください。
この3点は、管理表の構造的なミスとして特に多く報告されています。後述の失敗談と照らし合わせながら、自社の運用を点検してみてください。
- 基準日の設定ミス
→ 全社員の付与日数が一斉にズレる最も影響範囲が広いミス - 繰越の入力忘れ
→ 有効な繰越分が反映されず、残日数が本来より少なく表示されるおそれがあります。 - 予定と実績の混同
→ 取得済みでない日を消化済みと誤認し、義務達成の確認が不能になる
よくある質問(FAQ)
まとめ
ここまで、有給休暇管理表のExcelテンプレートを2種類紹介しました。どちらも自動計算対応で、手作業による計算ミスや集計漏れを防ぐことができます。
A4横版は、個人別に月ごとの有給消化数を一覧で把握できるタイプです。年間の取得状況が1枚で見渡せるので、「誰があと何日取れるか」をすぐ確認したい担当者に向いています。
A4縦版は、有給届・取得日・本人印・承認印を1行にまとめた申請書兼管理簿タイプです。承認の記録を紙で残したい職場や、現場管理に向いています。
なお、月ごとの消化数はリアルタイムで追えないため、年度末にまとめて年間集計を行う運用を想定しています。
本ページは、ビジネス文書テンプレートサイト「Bizroute」を運営する株式会社エクシア(2001年創業)により制作・監修されています。
株式会社エクシアではこれまで、
- 業務システム開発(在庫管理・業務管理など)
- Web制作・業務効率化支援
- 帳票テンプレート設計
などを手がけており、実務ベースでの業務フロー設計に強みがあります。
本テンプレートは、有給休暇管理において実際の業務で起きやすい
- 付与日数・残日数の計算ミス
- 取得状況の記録漏れ
- 有効期限の管理不足による失効
といったトラブルを防ぐ目的で設計しています。
そのため本テンプレートでは、「付与日・取得日・残日数の明確化」「履歴の一元管理」「有効期限の可視化」を基本設計としています。
■ 著者
Bizroute編集部(株式会社エクシア)
■ 監修
株式会社エクシア
■ 最終更新日
■ 用途
有給休暇管理表/休暇取得管理/勤怠管理/労務管理