在宅勤務雇用契約書テンプレートの見本。2枚目に勤務時間の記録、在宅勤務の費用、貸与機器、出社、情報の管理の欄がある
Word・A4 2枚

在宅勤務雇用契約書テンプレート

入社した日から在宅で働く人と交わす雇用契約書です。1枚目は給与や勤務時間などの労働条件、2枚目には勤怠の記録方法、通信費・光熱費、貸与機器、出社、情報の管理を書く欄があります。無料で、登録もいりません。
形式
Word(.docx)
Word 2013以降
A4・2枚
1枚目基本の労働条件

雇用期間、就業場所、業務内容、就業時間、休憩、休日、休暇、時間外労働、賃金、昇給、賞与、退職金、退職、契約の更新
2枚目在宅勤務の取扱い

勤務時間の記録、在宅勤務の費用、貸与機器、出社、情報の管理、その他、署名・押印欄
ファイル:koyou_telework.docx(19.6KB)
PDF版について

PDF版はありません。Wordで書き込んだあと、PDFで保存して渡すこともできます。正社員・パート・契約社員など、ほかの雇用契約書は雇用契約書テンプレートのページにまとめています。労働条件通知書との違いや、書面で示す基本の項目もそちらで説明しています。

2枚目の「在宅勤務の取扱い」欄

1枚目は、ほかの雇用契約書とほぼ同じ作りです。在宅勤務用ならではの部分は2枚目にまとめました。どの欄も、選択肢に丸を付けるか、かっこに書き込む形です。

欄 書き込むこと
勤務時間の記録 始業・終業と休憩を記録する方法。中抜けの扱いは「休憩として終業時刻を繰り下げる」「時間単位の年次有給休暇」「その他」から選ぶ
在宅勤務の費用 通信費・光熱費は「在宅勤務手当(月額)」「実費精算(上限)」「その他」から選ぶ。備品は会社が事前に認めたものを会社負担に
貸与機器 貸すもの(パソコン、スマートフォンなど)。第三者に使わせない、紛失時は報告、契約終了時に返却
出社 会社の指示で出社すること。その日の交通費をどちらが持つか
情報の管理 私物の端末に業務データを保存しないこと。詳しい決まりを置いている規程名と条番号

在宅勤務の契約で先に決めておくこと

01

就業場所は「自宅」のその先まで

1枚目の就業場所には、雇入れ直後に「自宅(乙の住所地)」、変更の範囲に「自宅、甲の事業所、甲が認めた場所」をあらかじめ入れてあります。

2024年4月から、就業場所は変更の範囲まで示すことになりました。厚生労働省は、就業場所が変わる場合はテレワークをする場所も含めて示すよう案内しています。

カフェやコワーキングスペースでの作業を認めるなら、「甲が認めた場所」のかっこに場所か条件を書いておきます。空欄のままだと、どこまで許したのか後で確かめようがありません。

02

中抜けの扱いは、社内の決まりと合わせる

在宅だと、子どもの迎えや役所の手続きで1時間ほど席を外す日があります。テンプレートには、厚生労働省のテレワークガイドラインで示されている2つの扱い方と「その他」を並べました。

ガイドラインでは、どの方法にするかを就業規則などで定めておくよう書かれています。時間単位の年休を使うなら、労使協定も必要です。契約書だけ先に丸を付けると、社内の運用とずれてしまうので、就業規則を開いて確かめてから選んでください。

03

通信費・光熱費は「手当」か「精算」か

ここは給与計算に響きます。

毎月決まった額を渡し切る在宅勤務手当は、国税庁のFAQでは給与として課税されます。業務で使った分を精算する方法なら、課税されません。

残業代の計算にも差が出ます。2024年4月の厚生労働省の通達では、在宅勤務手当は原則として割増賃金の計算の基礎に入ります。外せるのは、実際にかかった費用の精算といえる場合だけです。

定額のほうが事務は楽です。そのかわり税金と残業代の計算に乗ってくる。個人的には、契約書に丸を付ける前に給与計算の担当者と一度話しておくほうが、あとで直す手間が少ないと思います。

通信費などを本人の負担にする場合は、労働基準法第89条で就業規則に定めることになっています(就業規則の作成義務がある会社の場合)。その他の欄に「乙の負担」と書くだけでは足りません。

04

出社する日の交通費

在宅が中心の人には、通勤手当を出していないこともあります。そうなると、たまに出社する日の交通費の扱いが抜けやすい。2枚目の出社欄で、甲・乙のどちらが持つかに丸を付けられるようにしました。

編集部メモ:在宅勤務の人とどう契約しているか

編集部の実際の運用
雇用契約書は通常版。在宅勤務の決まりは別に運用しています。

株式会社エクシアにも、在宅で働くメンバーがいます。雇用契約書は通常の書式で交わしていて、在宅勤務専用のものは使っていません。
中抜け
終業時刻を後ろへずらす

席を外した時間分だけ、終業時刻を後ろへずらして働いてもらいます。
通信費
月額3,000円の固定

精算ではなく、毎月同じ金額を在宅勤務手当として支給しています。
貸与機器
パソコンは会社から貸与

私用には使わず、業務と関係のないWebサイト、私的メール、個人アカウントでのログインも原則禁止です。
テンプレート上の選択
実際の運用と3項目が一致

中抜けは「終業時刻を繰り下げる」、費用は「在宅勤務手当(月額3,000円)」、貸与機器は「パソコン」に当たります。
固定手当について
事務は楽ですが、給与計算への影響があります

月3,000円の固定は、前の節で書いた「渡し切りの手当」にあたります。精算の手間がかからない一方、給与として課税され、残業代の計算の基礎にも入る扱いです。定額にするなら、その点も含めて給与計算の担当者と決めておくのがいいと思います。
貸与PCの私用禁止
必要なら「情報の管理」か「その他」に追記

テンプレートの貸与機器欄には、第三者に使わせないことまでしか入れていません。うちのように私用も禁止するなら、情報の管理欄で規程を指定するか、「その他」の欄に書き足してください。
2026年10月に見直した点
01

以前の版は、在宅勤務で決めることを書く欄がなく、「その他」で就業規則に任せる形でした。そこで、2枚目の下半分に在宅勤務用の5つの欄を追加しました。

02

賞与の「年2回(6月と12月)」と定年の「65歳」は、有・無を選ぶ形と空欄へ変更しました。記入例の数字がそのまま残るのを避けるためです。

03

退職金の欄も追加しました。中抜けや通信費は会社ごとに答えが違うため、特定の選択肢を勧める作りにはしていません。

2026年10月26日より前にダウンロードした方は、新しいファイルに差し替えてください。

よくある質問(FAQ)

途中から在宅勤務になる社員にも使えますか?

このファイルは入社時から在宅で働く人を想定しています。今の契約で就業場所の変更の範囲に自宅が入っていれば、契約を結び直さずに在宅へ切り替えられる場合があります。入っていないときは労働条件の変更になるので、本人と合意して書面に残しておくと安心です。2枚目の欄を抜き出して、合意書の形で使うこともできます。

通信費を従業員の負担にしてもいいですか?

本人に負担してもらう場合、就業規則の作成義務がある会社は、労働基準法第89条によりその内容を就業規則に定めることになっています。厚生労働省は、どの費用をどちらが持つか労使で話し合い、導入前にルールを決めておくよう案内しています。

在宅勤務手当を毎月定額で払うと、何か変わりますか?

渡し切りの定額手当は給与として課税され、残業代の計算の基礎にも入ります。業務で使った分を精算する形なら、課税されず、割増賃金の基礎からも外せます。精算にする場合は、計算方法を就業規則などで示しておきます。

このテンプレートだけで法的に問題ありませんか?

ひな形として使えますが、就業規則や在宅勤務の規程と合わせて調整が要ります。正式に使う前に、社会保険労務士など専門家に確認することをおすすめします。
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