実務に基づいた研修案内の作り方を、企業の人事・総務・教育担当として累計1,000件以上の研修・セミナーを運営してきた編集チームが解説します。

現場で重要とされる開催要領(日時・会場・対象・定員・講師・プログラム)や、申込方法・申込期限・参加費(受講料)の記載、問い合わせ先・キャンセルポリシーまで整理できるテンプレートと文例を紹介。

研修案内とは|目的と必須項目

研修案内とは、研修やセミナーの参加可否を判断するために必要な情報を正確かつ簡潔に伝える文書です。

社内向けでは要点を簡潔に整理し、社外向けでは挨拶・背景・申込方法・問い合わせ先まで丁寧に記載する必要があります。

必須項目(開催要領)

  • 日時(開始・終了、受付時間)
  • 会場(住所・アクセス)またはオンライン(配信ツール・URL送付時期)
  • 対象(部署・職種・参加条件)と定員
  • 講師(所属・肩書・略歴)
  • プログラム(アジェンダ・タイムテーブル)
  • 参加費(受講料・社内研修では不要の場合もあります)
  • 申込方法(フォーム・メール・社内ポータル)と申込期限
  • 持ち物・事前課題・注意事項(録画可否・資料配布など)
  • 問い合わせ先(担当部署・メール・電話番号)
  • キャンセルポリシー・個人情報の取扱い

研修のお知らせテンプレート

テンプレートにはダミーの会社名や会場名が入力されていますので、自社の情報に置き換えてご利用ください。

社内研修会のお知らせ

社内研修会のお知らせテンプレート|開催要領(日時・会場・対象・定員・プログラム)入りプレビュー

新入社員研修会のお知らせ

新入社員研修会のお知らせテンプレート|対象・持ち物・プログラム例付きプレビュー

社外セミナー開催のお知らせ

社外セミナー開催案内テンプレート|申込方法・申込期限・参加費・講師紹介入りプレビュー

メールで送る研修案内の文例(件名・本文)

研修案内はメールで送付するケースが多くあります。件名で内容と日時が一目で分かるようにし、本文では開催要領(日時・会場・対象・プログラム・申込方法)を簡潔にまとめることが大切です。ここでは社内向け・社外向けそれぞれの文例をご紹介します。

社内向けメール文

件名:【ご案内】生成AI活用研修 9/30開催

本文

総務部 教育担当です。

この度、生成AIの業務活用をテーマにした社内研修を開催いたします。
本研修では、生成AIの基礎知識から、明日から使える実践的な活用方法までを学べます。業務効率の向上や新たなアイデア創出にお役立てください。

【研修概要】
日時: 9月30日(火)14:00〜16:00 (受付開始 13:45)
場所: 会議室A(本社3階)
対象: 営業部・企画部(先着30名)
講師: 株式会社〇〇 DX推進部 部長 △△氏

内容:
生成AIの基礎
業務での活用事例
実践演習
持ち物: 社員証、ノートPC
申込方法: 社内ポータルよりお申し込みください
申込締切: 9月20日(金)

ご参加をお待ちしております。

社外向けメール文

件名: 【無料ウェビナーのご案内】生成AI実践ウェビナー 10/10(木)開催

本文:

平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
株式会社◯◯の△△でございます。

この度、業務効率化と生産性向上に役立つ「生成AI実践ウェビナー」を無料開催することになりました。

生成AIの導入に関心があるものの、どのように始めたら良いかお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本ウェビナーでは、具体的な活用事例や、スムーズな導入ステップについて、分かりやすく解説いたします。

ご多忙とは存じますが、この機会にぜひご参加ください。

【ウェビナー概要】
日時: 10月10日(木)15:00 - 16:30
形式: オンライン(Zoom)
参加費: 無料
対象: 企業の管理職、現場リーダー、DX推進担当者

【プログラム】
生成AI導入による業務効率化・生産性向上の成功事例
明日からできる!導入の第一歩と社内展開のポイント
質疑応答

▼お申込みはこちら
[申込フォームURL]

申込締切: 10月8日(火)
お問い合わせ: セミナー事務局(seminar@example.co.jp)

※ご欠席の場合、後日、本ウェビナーの録画視聴リンクをお送りいたします。
※ご登録いただいた個人情報は、当社のプライバシーポリシーに基づき、厳重に管理いたします。

今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。

株式会社◯◯
△△

作成チェックリスト(社内/社外)

研修案内を作成するときは、必要な情報が漏れていないかを確認することが重要です。社内向けと社外向けでは記載すべき内容が異なりますので、以下のチェックリストを活用して正確な案内文を作成してください。

社内向け

  • 件名は「用件+対象+日付+会場」で一目で分かる
  • 開催要領(日時・会場・対象・定員・講師・プログラム)が網羅されている
  • 申込方法と申込期限が明記されている
  • 持ち物/事前課題/資料配布の有無が記載されている
  • 問い合わせ先(担当・メール・内線)がある

社外向け

  • 冒頭の挨拶と開催背景が簡潔
  • 対象・得られる価値・プログラムの明確化
  • 申込方法・申込期限・参加費・キャンセルポリシーの記載
  • 個人情報の取扱い・注意事項(録画・撮影可否)
  • 問い合わせ先と運営体制(事務局)

よくある失敗・注意点

研修案内の作成では、記載漏れや不明確な表現が原因で参加者に混乱を与えてしまうことがあります。特に社外向けでは信頼性にも関わるため、よくある失敗と注意点を事前に把握しておくことが大切です。

  • 申込フォームURLや締切の記載漏れ
  • オンライン開催の接続方法や開始前の案内不足
  • 会場住所や入館手続きの記載不足(社外向け)
  • 定員超過時の対応が不明確(先着・抽選・増枠の判断)
  • プログラムが抽象的で参加メリットが伝わらない

FAQ(よくある質問)

研修案内はどのくらい前に送るのが適切ですか?
社内向けは1~2週間前、社外向けセミナーは1か月前を目安に案内すると参加者が予定を調整しやすいです。申込期限がある場合は締切日から逆算して余裕を持って送るようにしてください。
研修案内の件名には何を入れるべきですか?
件名には「研修名+日付+会場(またはオンライン)」を入れると分かりやすいです。例:「〔社内研修案内〕営業スキル向上セミナー 10/15(火)本社会議室」。
案内文に講師の情報は書くべきですか?
社外向けや専門性の高い研修では講師名・所属・肩書・略歴を記載すると参加意欲を高められます。社内向けでも講師の役職や専門分野を簡潔に書くと効果的です。
参加費の記載は必要ですか?
社内研修では不要なケースも多いですが、社外セミナーでは「無料」か「有料(受講料の金額)」を必ず明記してください。明記がないと参加者に不安を与えます。
オンライン研修の案内で注意すべき点は何ですか?
使用ツール(Zoom・Teamsなど)、接続方法、URL送付のタイミングを明記してください。事前接続テストの案内を添えると参加者が安心できます。
研修案内にキャンセルポリシーは必要ですか?
社外セミナーではキャンセル時の対応(返金有無、欠席者への資料配布や録画提供など)を明記することが重要です。社内研修でも欠席連絡の方法を記載すると運営がスムーズになります。

まとめ

社内向けの研修会のお知らせ、新入社員研修会のお知らせ、社外向けのセミナー開催のお知らせの3つのワードテンプレートを無料でダウンロードできます。

研修会の案内は、メールでお知らせすることが多いですが文書で送付する場合もあります。案内を文書で掲示したり、郵送する場合には社内と社外で文章を分ける必要があります。