突然の異動や退職時には、今までの業務引継書を作成する必要があります。
この記事では、これまで社内文書の作成支援を行ってきた文書専門チームが、実務経験に基づき「業務引継書テンプレート(Excel無料)」を紹介します。
急な異動・退職でも、後任者がスムーズに業務を引き継げるよう、実際の現場で役立つフォーマットを厳選しました。
業務引継書テンプレート(Excel/Word/PDF)
用途と編集環境に合わせて形式を選べます。まずはWordで骨子→Excelで一覧→PDFで最終配布、の運用も可能です。
Excelテンプレート(無料)
業務一覧・期日・引継責任の管理に向く表形式。A4縦/横を用意。
Word・PDFテンプレート(無料・社内書式向け)
【目的別】業務引継書テンプレート(エクセル)
目的によって引き継ぐ項目が異なるため、目的別のテンプレートを用意しています。
プロジェクト引き継ぎ書
プロジェクトの進捗やタスクの担当者を明確に引き継ぐためのテンプレートです。
営業向けの引き継ぎ書
得意先情報・商談履歴・案件進行状況を整理して引き継げる営業専用のフォーマットです。
製造業向け引き継ぎ書
製造ラインや工程管理の引継ぎに最適な、業務手順・注意点を記録できるテンプレートです。
サービス業向け引き継ぎ書
接客手順やシフト対応、引き継ぎが多いサービス業に特化した引継書フォーマットです。
業務引継書とは
業務引継書とは、担当者が異動・退職する際に、業務内容や進捗状況を後任者に引き継ぐための文書です。
業務引継書の重要性
- 業務の円滑な移行:
前任者の経験や知識を明文化し、業務が止まらないようにする - 業務品質の維持:
伝達漏れを防ぎ、精度の高い業務引継ぎを実現 - ノウハウの蓄積:
属人化の排除とナレッジの共有に貢献 - リスクの軽減:
引継ミスによるトラブルや損失を予防
業務引継書の書き方(3ステップ)
引継書は①骨子設計 → ②実務情報の充填 → ③受け渡しと確認の3ステップで簡単に作成できます。各ステップで書くべき項目と、ミスを防ぐポイントを短く整理しました。テンプレートと合わせて活用すると効率的に作成できます。
- 骨子設計:
対象業務・関係者・期限・重要度を洗い出す - 実務情報の充填:
保管場所/システム/マニュアル/トラブル対応 - 受け渡しと確認:
面談→ToDo化→確認サイン(PDF保存)
業務引継書の構成ポイント
業務引継書をどのような構成にすると引き継ぎがうまくいくかポイントをまとめました。
1. 誰が読むかを想定
新入社員や異動者など、後任者の理解度に合わせて丁寧に記載。
2. 見出しや区切りで読みやすく
構成例:
- 業務の概要
- 具体的な手順やスケジュール
- 関係者の連絡先
- トラブル発生時の対応
- 関連資料・マニュアル
3. 情報の正確性を意識
- 更新日を明記
- 曖昧な言い回しを避ける
カスタマイズ例(業種別)
業務引継書テンプレートを自社用にカスタマイズする際の職種別の方法を紹介します。
・引継項目に「得意先リスト」「訪問履歴」「見積進行中案件」などを追加
・「使用システム」「ファイル保管場所」「よくある問合せ対応」を記載
・「工程フロー」「注意すべき作業」「部材の在庫管理」などを中心に記述
引き継ぎ時のよくある失敗と注意点
実際の業務で、以下のような場合に引き継ぎがうまくいきませんでした。引き継ぎをスムーズに行うために注意してください。
→ 実務で「どの手順でどう動くか」を具体的に記載すること。
マニュアルを添付していない
→ 既存のマニュアルや資料のリンクや保存場所も必ず記載。
引継後の確認がされていない
→ 引継完了後、後任者との確認ミーティングの設定が理想。
引継ぎチェックリスト(漏れ防止)
引き継ぎの漏れを防ぐための確認項目をアカウント・保存場所・定例業務・重要連絡先・未完了タスクなどに分けた一覧です。作成前の洗い出し、引渡し面談時、完了報告前の最終確認に使用してください。
- アカウント/権限(メール・SaaS・社内システム)
- 保存場所(共有ドライブ/フォルダ/紙ファイル)
- 定例業務の締切・頻度(例:毎月●日、毎週●曜)
- 重要連絡先(顧客/社内/取引先)
- 未完了タスク/懸念事項/リスク・回避策
- マニュアル/手順書のリンク
- 引継ぎ完了の確認(面談・サイン・保管先)
よくある質問(FAQ)
関連リンク
まとめ:引き継ぎ書は準備とコミュニケーション
業務引継書は単なる文書ではなく、組織の知識を次に伝える大切なツールです。テンプレートを活用し、漏れのないスムーズな引継ぎを実現しましょう。