「納入仕様書」は、取引の現場で、契約書や発注書だけでは伝えきれない製品仕様や納入条件を明確に示す文書です。
本ページでは、実務経験に基づいて納入仕様書と購入仕様書の違いを解説し、すぐに使えるエクセル版・ワード版の納入仕様書テンプレートを無料で提供します。
製造業や卸売業、BtoB取引に携わる担当者の方が、効率的かつ正確に仕様を文書化できるように構成しています。
納入仕様書テンプレート【エクセル・ワード形式】
エクセル版 納入仕様書テンプレート

ワード版 納入仕様書テンプレート


納入仕様書とは?意味と役割
納入仕様書とは、製品やサービスを納入する際に納入者(販売側)が作成する公式文書で、取引先に対して製品の仕様や条件を明示する役割を持ちます。
契約書や発注書ではカバーしきれない詳細な内容を補足するために使用され、トラブル防止や品質保証につながります。
納入仕様書が必要とされる場面
- 取引先から仕様確認を求められたとき
- 契約書や見積書に記載されていない詳細条件を補足するとき
- 製造業や卸売業など、大量・継続取引で誤解を避けたいケース
記載される主な項目(製品名・数量・品質基準など)
納入仕様書に決まったフォーマットはありませんが、一般的に以下の項目が盛り込まれます。
- 納入数量・単位
- 品質基準や検査条件
- 納入条件(納期・場所・方法)
- 梱包仕様・保管条件
- 担当部署や担当者名
購入仕様書テンプレート【エクセル・ワード形式】

購入仕様書とは?発注側が作成する文書
購入仕様書とは、発注者(購入側)が必要とする製品やサービスの条件を明確に示す文書です。発注者があらかじめ必要事項を記載することで、複数の納入候補先に同じ条件で見積を依頼でき、取引条件を比較検討しやすくなります。
新規購入や見積依頼に使われるケース
- 複数のベンダーに見積依頼をする際に、条件を統一して公平に比較できる状態を作る
- 社内稟議や承認を得るために、購入目的と必要条件を可視化する
契約書の補完・トラブル防止としての役割
購入仕様書には、契約書だけでは記載しきれない細かい仕様や条件を補足する役割があります。
例えば「品質検査基準」や「納入場所」「支払い条件」などを具体的に明記しておくと、後の誤解やトラブルを防ぐことができます。
納入仕様書と購入仕様書の違い
納入仕様書と購入仕様書は、どちらも取引における仕様を明示する文書ですが、視点が異なります。
作成者の違い(納入者 vs 発注者)
発注者(買い手)が作成し、必要条件を提示する
納入仕様書:
納入者(売り手)が作成し、提供内容を明示する
利用目的の違い(提供内容の明示 vs 要求条件の提示)
納入仕様書は「こういう仕様で提供します」と納入者が約束するための文書
両者は立場こそ異なりますが、契約の透明性を高める相互補完的な役割を担っています。
納入仕様書を作成・活用するポイント
契約書や発注書との整合性を取る
納入仕様書には契約書や発注書と重複する内容も多いため、整合性を確認することが重要です。 内容が食い違うと、取引の信頼性が損なわれてしまう恐れがあります。
品質・納期条件を数値で明確にする
「適切な品質」「速やかな納期」といった抽象表現は避け、JIS規格・数量・日付などの具体的な数値を記載することがポイントです。 曖昧さをなくすことで、検収段階のトラブルを大幅に減らせます。
テンプレートを使って効率的に作成する
ゼロから作成すると手間がかかるため、エクセルやワードの納入仕様書テンプレートを活用すると効率的です。 フォーマットを統一することで社内業務の標準化にもつながり、過去の仕様書との比較や流用も容易になります。
よくある質問(FAQ)
まとめ|納入仕様書テンプレートを活用して効率的な取引を
納入仕様書は販売側が提供内容を明示する文書、購入仕様書は発注側が必要条件を提示する文書です。
両者を適切に活用することで、誤解のない取引が可能となり、品質確保・納期遵守・契約トラブル防止につながります。