検収書は、納品された商品や成果物を確認し、「この内容で受け取りました」と残すための書類です。
たとえば、月末に納品書と請求書をまとめて処理するとき、検収日が空欄だったり、誰が確認したのか分からなかったりすると、経理や管理側で手が止まります。システム開発なら、成果物は届いているけれど、CSV出力だけ修正待ち。工事や物品購入なら、数量は合っているけれど備考を残したい。現場では、わりとこういう中途半端な状態があります。
テンプレートを使う前は、品名・数量・検収印だけで済ませてしまいがちです。使うときは、検収日、確認者、検収対象、備考欄を先に埋めておくと、後から見返したときにかなり楽です。特に新人の担当者が初めて作る場合は、「納品日と検収日は同じでいいのか」で迷いやすいですね。
このページでは、すぐに使える検収書テンプレート(Excel・PDF)を無料で配布しています。通常の検収書に加えて、システム開発向け検収書、納品書兼検収書、横型テンプレートも用意しました。
用途別に選ぶ検収書テンプレート
どの検収書を使うか迷う場合は、まず用途で選ぶと早いです。社内確認だけならシンプルな書式で足りますが、取引先へ返送する書類やシステム開発の検収では、備考欄や確認内容の欄があった方が後で困りません。
| 用途 | おすすめテンプレート | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 通常の納品確認 | 検収書01(検収印欄あり) | 物品、備品、一般的な納品物の確認 |
| 社内用で簡単に残したい | 検収書02(シンプル) | 押印なし、担当者名だけで管理する場合 |
| システム開発・Web制作 | 検収書03(システム開発向け) | 成果物、検収条件、修正事項を残したい場合 |
| 納品書と検収を1枚で済ませたい | 検収書04(納品書兼検収書) | 納品後に発注者が署名・押印して返送する場合 |
| 品目数が多い | 検収書05(横型テンプレート) | 明細が多い納品、部材・機器の確認 |
検収書テンプレート一覧(早見表)
エクセル形式の検収書テンプレート早見表です。画像をクリックすると大きな画像を表示します。まず見た目で選びたい場合は、この一覧から確認してください。
検収書とは
検収書とは、納品された商品、成果物、作業内容などを確認し、取引先に対して「内容を確認しました」と伝えるための書類です。
受け取っただけなら受領書、納品したことを伝えるなら納品書です。検収書はその一歩先で、数量や内容を見て、契約や注文内容と合っているかを確認した記録ですね。
たとえば、朝いちで届いた備品を総務担当者が確認する場合は、品名と数量、検収日、担当者名を入れれば足りることが多いです。一方で、システム開発やWeb制作では、ソースコード、設計書、マニュアル、テスト結果など、確認するものがいくつかに分かれます。その場合は「何を確認したか」まで残しておかないと、後で話がずれやすいです。
社内では「検収表」と呼ばれることもありますが、取引先へ提出する場合は「検収書」として作る方が伝わりやすいでしょう。
検収書のサンプル

検収書エクセルテンプレートのダウンロードはこちら
テンプレートを使う前に決めておくこと
検収書を作る前に、先に決めておきたいのは「どこまで確認したら検収済みにするか」です。
ここが曖昧なままだと、書類だけはきれいに見えても、あとで「この不具合は検収前の話か、検収後の話か」で迷います。システム開発では特に起きやすいです。夕方に検収書を作って、翌朝になってから表示崩れに気づく、みたいなこともあります。
物品なら、数量、型番、破損の有無。
制作物なら、納品ファイル、表示確認、修正残り。
システム開発なら、検収条件、成果物、修正期限。
全部を細かく書く必要はありません。社内で見返したときに、誰が見ても「ああ、この状態で受け入れたんだな」と分かるくらいで十分です。
検収書の書き方と記載項目
検収書に決まった様式はありません。ただ、実務で使うなら次の項目を入れておくと扱いやすいです。
- 検収番号、管理番号
- 検収日
- 宛名、取引先名
- 発行者、発注者情報
- 案件名、注文番号
- 納品物、成果物、サービス名
- 数量、単位、金額
- 検収担当者名
- 検収印、署名欄
- 備考、修正事項、確認条件
検収日は「確認が終わった日」を入れる
検収日は、納品された日ではなく、内容を確認した日を入れるのが自然です。物品なら同じ日になることも多いですが、システム開発や工事では数日ずれることがあります。
ここを納品日と同じにしてしまうと、後から見たときに「本当にその日に確認したのか」が分かりにくくなります。経理処理や支払い条件と関係する場合は、特に見られる欄です。
宛名は受注者、発行者は発注者
検収書は、発注者が受注者に対して「納品内容を確認しました」と伝える書類です。
そのため、宛名は受注者、発行者は発注者にするのが基本です。
ただし、納品書兼検収書のように、受注者が書式を用意して、発注者が確認印を押して返す運用もあります。現場ではこちらの方が楽なこともありますね。毎月同じ取引先とやり取りする場合は、最初から納品書兼検収書にしておくと、メールの往復が減ります。
備考欄には「残っている話」を書く
備考欄は空欄でも構いません。ただ、軽微な修正や後日対応がある場合は、ここに残しておくと後が楽です。
たとえば、「CSV出力の日付形式は〇月〇日までに修正」「軽微な文言修正は次回更新時に対応」などです。
書きすぎると重くなりますが、何も書かないと後で探すことになります。
検収書でよくあるミス
納品日と検収日を同じ日にしてしまう
よくあるのが、納品書を見ながらそのまま検収書を作り、納品日を検収日に入れてしまうケースです。
備品や消耗品ならそれでも大きな問題にならないこともあります。ただ、システム開発や制作物では、納品後に画面確認や動作確認をしてから検収する流れが多いです。確認に2日かかったなら、検収日は確認が終わった日にします。
誰が確認したのか分からない
担当者名が空欄の検収書は、あとでかなり困ります。
「たしか営業部で見たはず」「いや、情シスが確認したはず」となると、メールを掘り返すことになります。昼過ぎの忙しい時間にこれをやるのは、けっこう面倒です。部署名と担当者名だけでも入れておくと、確認先がすぐ分かります。
合格か不合格かだけで済ませてしまう
システム開発では、「完全に問題なし」か「全部だめ」かの二択にならないことがあります。
主要機能は動いているけれど、表示文言だけ修正したい。帳票は出るけれど、日付形式だけ直したい。そういう場面では、条件付き合格や備考欄を使う方が実務に合います。
検収書と他の書類との違い
検収書と受領書の違い
受領書は「受け取った」事実を示す書類です。箱を受け取った、書類を受け取った、商品を受け取った、という記録ですね。
検収書は、受け取った後に内容を確認し、問題がないことを残す書類です。受領書よりも、少し確認の意味が強くなります。
検収書と納品書の違い
納品書は、受注者が「これを納品しました」と伝える書類です。
検収書は、発注者が「納品内容を確認しました」と返す書類です。
納品書だけでは、発注者が内容を確認したかどうかまでは分かりません。納品書兼検収書を使うと、納品内容と検収確認を1枚で残せます。
検収書と請求書の違い
請求書は、代金を請求するための書類です。
検収書は、納品内容の確認を示す書類です。
取引先によっては、検収後に請求書を発行する流れになっていることがあります。月末締めの前に検収書が戻っていないと、請求処理が翌月にずれることもあるので、担当者としてはここを早めに確認したいところです。
検収依頼書・検収報告書・検収調書との違い
受注者が発注者に対して「納品したので検収をお願いします」と依頼する文書です。検収前に使います。
検収報告書
検収した結果を社内や関係者に報告する文書です。システム開発や工事など、確認内容が多い案件で使われます。
検収調書
自治体や公共工事、社内規定のある会社で使われることがある文書です。一般的な民間取引では、検収書や検収報告書の方がなじみやすいです。
検収印・押印欄の扱い
検収印は、検収担当者が内容を確認したことを示す印です。法律上、いつも押印が求められるわけではありませんが、社内承認や取引先のルールで使われることがあります。
紙で回す会社では、検収印欄がある方が運用しやすいです。反対に、メールやPDFでやり取りする会社なら、担当者名と検収日だけで済ませることもあります。
迷う場合は、取引先に出す書類なら検収印欄あり。社内確認だけなら検収印欄なし。これくらいの分け方でよいと思います。
検収書テンプレートの詳細(サンプル画像つき)
検収書を使う場面の例
月末処理で請求前に確認する
月末に納品書、検収書、請求書をまとめて処理する会社では、検収書が戻っているかどうかで請求のタイミングが変わります。
検収書がないまま請求書だけ先に進めると、取引先から「まだ検収前です」と戻されることもあります。特に制作物や開発案件では、納品日と検収日がずれやすいので、検収日を空欄にしない方が安心です。
取引先へ検収済みの証明として返送する
納品書兼検収書を使う場合は、受注者が書式を用意し、発注者が確認後に署名や押印をして返送する流れがよくあります。
紙で返送する会社もありますし、PDFでメール添付する会社もあります。相手先の運用に合わせて、押印欄や担当者名の欄を残しておくとスムーズです。
システム開発で検収条件を残す
システム開発では、管理画面、CSV出力、帳票、マニュアル、テスト結果など、確認する対象が分かれます。
「検収済み」とだけ書いてしまうと、どこまで確認したのかが見えません。軽微な修正が残っている場合は、修正内容と対応期限を備考欄に入れておくと、後から確認しやすいです。完全にきれいな状態まで待つのか、条件付きで検収するのか。ここは会社や案件によって少し変わります。
関連リンク
よくある質問(FAQ)
まとめ
検収書は、納品後の確認をきちんと残すための書類です。単に「受け取りました」ではなく、内容を確認した記録として使います。
通常の物品納品なら、検収印欄付きやシンプルなテンプレートで十分です。システム開発では、成果物や検収条件まで書けるテンプレートの方が合います。納品書と検収を1枚で済ませたい場合は、納品書兼検収書を選ぶと手間が減ります。
最初から完璧な検収書を作ろうとすると、少し重くなります。まずは、検収日、担当者名、検収対象、確認結果を入れる。必要に応じて備考欄に残す。そのくらいの感覚で始めると、実務では使いやすいはずです。




