依頼書や依頼文は、相手に「これをお願いしたい」と伝えるための文書です。

ただ、実際に書こうとすると、最初の一文で手が止まりやすいですね。特に取引先へのお願い、月末処理の書類提出、社内の確認依頼などは、言い方が強すぎても弱すぎても気になります。

このページでは、依頼書・依頼文の基本的な書き方、書き出し例、そのまま調整して使える例文をまとめています。テンプレートを使う前に決めておくこと、実際にテンプレートへ入力するときに直す部分も、あわせて確認できます。

依頼書・依頼文はどんな場面で使う文書か

依頼書・依頼文は、相手に何かをお願いするときに使います。社外向けのきちんとした文書として出すこともありますし、メール本文に近い形で使うこともあります。

たとえば、次のような場面です。

  • 月末処理で、取引先に請求書や納品書の提出をお願いする
  • 社内の担当者に、資料の確認や承認をお願いする
  • お客様に、申込書や同意書への記入をお願いする
  • 自治会や学校関係で、行事への協力をお願いする
  • 取引先に、打ち合わせ日程の調整をお願いする
  • 証明書や書類の発行を依頼する

実務では「依頼書」として1枚の文書にする場合もあれば、メールの本文だけで済ませることもあります。ここは相手との関係や、あとで記録として残すかどうかで変わります。

依頼書・依頼文を使う場面
個人的には、あとで「いつ、何をお願いしたか」を確認したくなる内容は、文書の形にしておく方が楽でした。月末の17時前に、あわてて過去メールを探すのはけっこう面倒です。

依頼書と依頼文、お願い文書の違い

「依頼書、依頼文、お願い文書」名前は少し違いますが、使う場面はかなり近いです。

名称 よく使う場面 文面の印象
依頼書 書類提出、作業依頼、証明書発行、正式なお願い やや事務的で、記録として残しやすい
依頼文 メール、案内文、社外・社内へのお願い 文章そのものを探している人が多い
お願い文書 協力依頼、記入依頼、地域・学校・会社でのお願い 少しやわらかい印象にしやすい
依頼状 改まった依頼、講演依頼、協力依頼など 手紙に近く、丁寧な文面になりやすい

ビズルートのテンプレートを使う場合は、まず「依頼書として出すのか」「依頼文としてメールに入れるのか」を決めると迷いにくいです。

1枚の文書にするなら日付・宛名・差出人・件名を入れます。メール本文として使うなら、あいさつと依頼内容を短くして、読みやすさを優先してよいでしょう。

書く前に決めておくこと

依頼文を書く前に決める4つの項目

依頼文は、いきなり文章を書き始めると詰まりやすいです。先に次の4つをメモしておくと、かなり楽になります。

  • 誰にお願いするのか
  • 何をしてほしいのか
  • いつまでに対応してほしいのか
  • 返信・提出・確認など、相手にしてほしい動きは何か

ここがあいまいなままテンプレートに入力すると、文面は丁寧なのに、結局何をしてほしいのか伝わらない文章になりがちです。

ありがちなミスは、お願いの内容よりもあいさつ文を先に整えることです。「平素より大変お世話になっております」の次で止まってしまうパターンですね。

先に「〇月〇日までに、〇〇の書類を返送してほしい」と書いてから、前後を整える方が早いです。

依頼書・依頼文の基本構成

依頼書は、だいたい次の流れで作るとまとまりやすいです。

  1. 宛名
  2. 日付
  3. 差出人
  4. 件名
  5. あいさつ
  6. 依頼したい内容
  7. 期限・提出方法・連絡先
  8. 結びの言葉

社外向けなら、宛名と差出人をきちんと入れます。社内向けなら、少し簡略化しても問題ない場面があります。たとえば、社内メールで資料確認をお願いするだけなら、日付や差出人を文書の上に大きく入れなくても自然です。

一方で、取引先へ出す依頼書や、お客様に記入をお願いする文書では、件名と依頼内容をはっきり分けた方が読みやすいです。相手が忙しい時間帯に読むことも多いので、ひと目で内容がわかる形が向いています。

依頼文の書き出し例

書き出しは、相手との関係で少し変えます。あまり堅くしすぎると読みにくいですが、社外向けでは最低限の丁寧さは残したいところです。

場面 書き出し例
社外の取引先へ依頼する場合 いつもお世話になっております。下記の件につきまして、ご確認をお願いしたくご連絡いたしました。
書類提出をお願いする場合 お手数をおかけしますが、下記書類のご提出をお願いいたします。
協力をお願いする場合 突然のお願いで恐縮ですが、下記内容についてご協力いただけますでしょうか。
社内の担当者へ依頼する場合 下記の件について、確認をお願いします。
個人向けにやわらかく依頼する場合 恐れ入りますが、下記の件についてご対応をお願いいたします。
急ぎの依頼をする場合 お忙しいところ恐れ入りますが、〇月〇日までにご確認いただけますと幸いです。

「お願い申し上げます」を多く入れると、文面が少し重く見えることがあります。社外向けの正式な依頼書なら使いやすい表現ですが、メール本文では「お願いいたします」くらいの方が読みやすい場面も多いです。

依頼文を書くときに詰まりやすいところ

依頼文で一番詰まりやすいのは、丁寧に書こうとして、依頼内容がぼやけるところです。

たとえば、次のような文面です。

ご多忙のところ恐れ入りますが、例の件につきまして、可能な範囲でご対応いただけますと幸いです。

一見ていねいですが、「例の件」が何なのか、「対応」とは何をすることなのかがわかりません。相手が内容を知っている場合でも、文書として残すなら少し足した方が安全です。

ご多忙のところ恐れ入りますが、〇月分の請求書につきまして、〇月〇日までにPDFでご送付いただけますと幸いです。

このくらい書くと、相手が動きやすくなります。月末処理や締切前のやり取りでは、この差がかなり出ます。

依頼文を書くときに詰まりやすいところ
依頼文で一番詰まりやすいのは、丁寧に書こうとして、依頼内容がぼやけるところです。

そのまま使える依頼文の例文

ここからは、実際の文面例です。会社名、日付、書類名、期限などは自分の内容に合わせて変えてください。

書類提出をお願いする依頼文

〇年〇月〇日

株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様

株式会社△△
〇〇部 〇〇
書類ご提出のお願い

 いつもお世話になっております。
 下記書類につきまして、ご提出をお願いしたくご連絡いたしました。

 お手数をおかけしますが、〇月〇日までにメール添付にてご送付いただけますでしょうか。

提出をお願いしたい書類
 ・〇〇〇〇
 ・〇〇〇〇

提出期限
 〇年〇月〇日

 ご不明な点がありましたら、〇〇までご連絡ください。
 どうぞよろしくお願いいたします。

以上

月末の請求処理、申込書の回収、契約前の確認資料などで使いやすい形です。期限がある場合は、本文の中だけでなく「提出期限」として分けて書くと、見落とされにくくなります。

確認をお願いする依頼文

〇年〇月〇日

〇〇様

株式会社△△
〇〇部 〇〇
資料ご確認のお願い

 いつもお世話になっております。
 先日お送りした資料につきまして、内容をご確認いただきたくご連絡いたしました。

 お忙しいところ恐れ入りますが、修正点やご不明な点がありましたら、〇月〇日までにご連絡いただけますでしょうか。

確認をお願いしたい資料
 〇〇〇〇に関する資料

確認期限
 〇年〇月〇日

確認後の対応
 修正点がある場合は、ご連絡ください。
 特に問題がない場合は、そのまま進行いたします。

 どうぞよろしくお願いいたします。

以上

「問題がない場合はそのまま進める」と書いておくと、社内でも社外でも判断が早くなります。もちろん、金額や契約に関わる内容なら、明確な承認をもらう形に変えた方がよいです。

協力をお願いする依頼文

〇年〇月〇日

〇〇各位

株式会社△△
〇〇部
アンケートご協力のお願い

 いつもご協力いただきありがとうございます。
 今後の運営改善の参考とするため、下記アンケートへのご回答をお願いしております。

 お忙しいところ恐縮ですが、〇月〇日までにご回答いただけますと助かります。

回答方法
 下記URLよりご回答ください。
 〇〇〇〇

回答期限
 〇年〇月〇日

所要時間
 約3分

 ご負担の少ない範囲で構いませんので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

以上

協力依頼では、相手の負担感を少し下げる書き方が合います。「約3分」「〇問程度」など、どのくらいで終わるかを書くと、回答してもらいやすい印象があります。

日程調整をお願いする依頼文

〇年〇月〇日

株式会社〇〇
〇〇様

株式会社△△
〇〇部 〇〇
打ち合わせ日程調整のお願い

 いつもお世話になっております。
 〇〇の件につきまして、打ち合わせのお時間をいただきたくご連絡いたしました。

 下記日程のうち、ご都合のよい日時をお知らせいただけますでしょうか。

候補日
 ・〇月〇日 〇時〜〇時
 ・〇月〇日 〇時〜〇時
 ・〇月〇日 〇時〜〇時

所要時間
 30分ほどを予定しております。

実施方法
 オンラインでの実施も可能です。

 お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

以上

日程調整は、候補を3つほど出すとやり取りが減ります。
担当者としては、何度もメールを往復させるより、この形の方がだいぶ楽です。

記入をお願いする依頼文

〇年〇月〇日

〇〇様

株式会社△△
〇〇担当 〇〇
申込書ご記入のお願い

 このたびはお申し込みいただきありがとうございます。
 手続きにあたり、添付の申込書へご記入をお願いいたします。

 ご記入後は、〇月〇日までにメールまたは郵送にてご返送ください。

記入をお願いしたい書類
 申込書

返送期限
 〇年〇月〇日

返送方法
 ・メールの場合:〇〇@example.com
 ・郵送の場合:〒000-0000 〇〇県〇〇市〇〇

 記入方法で迷われた場合は、空欄のままお送りいただいても構いません。
 こちらで確認後、必要箇所をご案内いたします。

 どうぞよろしくお願いいたします。

以上

記入依頼では、返送方法を書き忘れがちです。紙で返すのか、PDFで返すのか、写真でもよいのか。ここが抜けると、相手から確認の連絡が来て、結局ひと手間増えます。

テンプレートを使う前に見るところ

テンプレートを開く前に、まず依頼の中身を短くまとめておくと作業が早いです。きれいな文書を作る前に、次の形でメモしてみてください。

誰に:株式会社〇〇の〇〇様
何を:〇月分の請求書を送ってほしい
期限:〇月〇日まで
方法:PDFでメール送付
補足:不明点があれば担当者まで連絡

このメモがあれば、テンプレートの該当箇所に入れるだけで形になります。逆に、この4つが決まっていない状態だと、どのテンプレートを使っても途中で止まりやすいです。

テンプレートを使うときに調整するところ

テンプレートは、文書の形をそろえるために便利です。ただ、そのまま全部を使うより、場面に合わせて少し削る方が自然なこともあります。

  • 社内向けなら、長い時候のあいさつは省いてよい
  • メールで送るなら、住所や代表者名を省く場面もある
  • 取引先向けなら、宛名・件名・期限は省かない方がよい
  • 急ぎの依頼では、理由を一文だけ添えると角が立ちにくい
  • 相手に作業してもらう場合は、所要時間や返送方法を書くと親切

現場では、きれいな文章よりも「相手が迷わず動けるか」の方が優先されることがあります。もちろん失礼な言い方は避けますが、あいさつを長くするより、依頼内容と期限をはっきり書く方が助かる場面は多いです。

依頼書テンプレートとほかの文書テンプレートの違い

依頼書は、相手に何かをしてもらうための文書です。似た文書に、送付状・案内文・通知文があります。

文書 主な目的 依頼書との違い
依頼書 相手に対応・提出・確認などをお願いする 相手の行動を求める文書
送付状 書類を送ったことを伝える 基本は案内で、依頼は補足として入れる
案内文 会議・イベント・手続きなどを知らせる 参加や確認を促すことはあるが、知らせる役割が強い
通知文 決定事項や変更内容を知らせる お願いよりも、事実を伝える文書に近い

迷ったときは、「相手に何か作業してもらうか」で考えると分けやすいです。作業してもらうなら依頼書。知らせるだけなら案内文や通知文が向いています。

依頼書テンプレートを使う場面

依頼書テンプレートは、次のようなときに使うと作業が早いです。

  • 取引先に書類提出をお願いしたい
  • お客様に申込書や確認書へ記入してほしい
  • 社内の別部署に資料確認をお願いしたい
  • 学校・自治会・団体で協力をお願いしたい
  • 証明書や再発行書類を依頼したい

新人の方が最初から白紙で作るのは、少ししんどいと思います。私も新人のころは、宛名の位置や「記」「以上」の置き方で地味に迷いました。テンプレートを使うと、そのあたりの形は先に整っているので、依頼内容の確認に時間を使えます。

管理側で確認する場合も、テンプレートで文書の形がそろっていると見やすいです。件名、期限、返送方法が毎回同じ位置にあるだけで、チェックがかなり楽になります。

依頼書の形式から作りたい場合は、依頼書・依頼文テンプレート(Word無料ダウンロード)を使うと早く整えられます。書き方に迷う場合は、このページの例文を先に見て、依頼内容・期限・返送方法を決めてからテンプレートに入力するとスムーズです。

よくある質問

依頼書と依頼文は何が違いますか?
依頼書は、1枚の文書として相手にお願いを伝える形です。依頼文は、依頼書の本文やメール本文に入れる文章を指すことが多いです。テンプレートを探している場合は依頼書、文章の言い回しを探している場合は依頼文として考えると選びやすいでしょう。
依頼文の書き出しはどう書けばいいですか?
社外向けなら「いつもお世話になっております。下記の件につきまして、ご確認をお願いしたくご連絡いたしました。」のように始めると使いやすいです。社内向けなら「下記の件について、確認をお願いします。」のように短くしても自然です。
お願い文書はどのくらい丁寧に書けばいいですか?
取引先やお客様に出す文書では、宛名・件名・依頼内容・期限をきちんと書いた方が安心です。社内向けや身近な相手なら、長いあいさつを省いても問題ない場面があります。相手との距離感で調整するとよいでしょう。
依頼文でやってしまいがちなミスはありますか?
依頼内容があいまいなまま、丁寧な言い回しだけを整えてしまうことです。「ご対応をお願いします」だけでは、相手が何をすればよいのかわからない場合があります。書類名、期限、返送方法を入れると伝わりやすくなります。
テンプレートはそのまま使ってもよいですか?
そのまま使える部分もありますが、宛名、依頼内容、期限、返送方法は必ず自分の内容に合わせて直します。社内向けならあいさつを短くし、社外向けなら宛名や差出人をきちんと入れるなど、少し調整した方が自然です。

まとめ

依頼書・依頼文は、きれいな文章を書くためだけの文書ではありません。相手に何をしてほしいのか、いつまでに対応してほしいのかを、迷わず伝えるためのものです。

先に「誰に・何を・いつまでに・どう返してほしいか」を決めてから書くと、かなり楽になります。そのうえでテンプレートを使えば、宛名や件名、記書きの形を整える手間を減らせます。

社外向けなら丁寧に。
社内向けなら少し短く。
個人向けなら、やわらかさも少し入れる。

完全に同じ形でなくても大丈夫です。現場では、相手が読んで動きやすい文面に整えることが、いちばん使いやすい依頼文になると思います。