始末書は、会社で業務を行う上でミスや不祥事を起こしてしまった時に提出する文書です。しかし、初めて始末書を作成する場合は勝手がわからないため、手書きがいいのか、パソコンやワープロで作成していいのか迷いますよね。
この記事では、始末書を手書きすべきなのか、パソコンで作成すべきなのかをメリット・デメリットを挙げて解説します。
基本的な始末書の書き方や例文テンプレートに関しては以下を参照してください。
そもそも始末書とは
「始末書とは」従業員が、業務上の不手際でのミスや就業規則違反などの本人の過失によるトラブルを起こしたときに、その事実の記録と謝罪のために自社に対して作成、提出する文書です。
始末書を作成することで、同じミスや問題の再発を防止したり、本人の注意の意識を高めるといったことが目的です。
また、会社として従業員の不祥事の証拠として文書に残すことで、勤務状況の悪い社員を解雇をする場合に解雇の正当性を保持することができます。
手書き始末書のメリット
始末書を手書きで書くことは、単に形式的な文書を提出する以上の意味を持ちます。真摯な謝罪の気持ち、反省の深さ、そして再発防止への強い意志を伝える重要な手段となります。
形式的な文書を超えた、真摯な謝罪
手書きで作成する始末書は、時間と手間がかかります。そのため相手に真剣に取り組んでいる姿勢を示すことができます。パソコンで作成した文書では伝わりにくい真摯な謝罪の気持ちが伝わります。
読み手に伝わる、反省の深さ
丁寧に書かれた手書きの文字からは、反省の深さが伝わります。ただし誤字脱字や修正跡が多いと、反省していないという印象を与えてしまうので気を付けてください。
再発防止への強い意志を示す
再発防止策を具体的に書き、それを実行する強い意志を示すことが重要です。手書きの始末書は、その意志をより強く伝える効果があります。
本来は始末書は手書きが正解
始末書は、自分の起こしたミスや不始末に対して非を認め、今後二度と起こさないように反省することが目的です。 そのため、一般的には字が下手であっても手書きで気持ちを込めて書くことが求められます。
しかし、電子化が進んでいる現代では手書きで文書を作成するということはほとんどありません。そのため、受け手の考え方次第で「手書きの方が誠意があっていい」という人と、「今どき手書きなんて」と考える人もいます。
手書きかどうかは会社次第
では、あなたの会社ではどちらが正しいでしょうか? その答えは、始末書の提出を求めた人に書き方を尋ねるべきです。会社の規定、従来の慣習、受けての考え方は状況や環境で異なります。
一般的には、こうだからというといっても会社の規定には逆らえません。違うと言われたら書き直せばいいだけですが、間違って何度も書き直すのは手間なので最初に提出方法を尋ねるのがもっとも賢いやり方です。
始末書を手書きで書く方法
始末書を手書きで書くためのフォーマットは、パソコンで書く場合と同じです。ただし、手書きの場合は文書を縦で書く必要があるので縦型のテンプレートを参考にして作成するといいでしょう。
始末書の文例については以下の記事を参照してください。
正しい始末書の書き方と例文テンプレート
始末書の作成パターンは3種類
始末書を作成する場合は、3パターンの方法があります。
2. すべてワープロ
3. ワープロで作成して署名は手書き
1.すべて手書き
伝統のある古い会社や、上司の年齢が高い場合などはすべて手書きで始末書を書かせる場合が多いようです。手書きの文書は、丁寧に書くことで相手に心を伝えることができるので、書いている間により反省ができるという考え方です。
手書きで始末書を書く場合は、縦書きが一般的です。白紙の用紙だと揃えるのが難しいので、縦線が薄く引いてある便箋などを使用すると上手に書くことができます。
2. すべてパソコン
文書の電子化が進んでおり、帳票のフォーマットが決まっているような会社ではすべてパソコンで始末書を書かせる場合もあります。縦書き、横書きどちらのパターンもあります。
すべてパソコンで文書を作成すると、どうしても誠意を感じにくくなります。そのため、始末書には反省の言葉はもちろん、事の重大さ、今後二度と間違いを起こさないという決意を丁寧に文書にする必要があります。
3. パソコンで作成して署名は手書き
最近多いのが、文書自体はパソコンで作成し署名を手書きで書くというパターンです。パソコンの見やすさと手書きの誠実さをミックスした始末書と言えるでしょう。
作成方法は、パソコンで作成する方法と同じで誠意のある文書を作成します。最後に自筆で署名をしますが、やはり丁寧に気持ちを込めて書くことが求められます。
会社にフォーマットがなかったり、支持がない場合はこの方法が一番無難かもしれません。
まとめ
始末書は、謝罪と反省のための記録文書です。初めて作成する場合、手書きかパソコンで作成した文書にするか悩むところですが、受け取る人によってその誠意の感じ方が異なります。
そのため、始末書を手書きにするかどうか迷った場合は、提出を命じた人に確認することが確実な方法です。